日本株急上昇、強い上昇トレンド突入か?



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From;西村剛

昨日(9/19)日経平均株価が、年初来高値を更新しました。

日本株市場は急上昇し、日経平均株価は、前日比1.9%プラスの20,299円38銭、マザーズ指数は、前日比1.7%プラスの1065.32ポイントでした。前日の米国ダウ指数が高値を更新し、為替も円安が進行し1ドル111円台に入ったことで、日本株は全面高になりました。

予想外の展開

先週末こちらの記事で、株式市場は北朝鮮問題を織り込みずみで、米国ダウ指数の高値更新が材料となり、日本株も上昇する可能性があるとお伝えしました。そして、そのときは、日経平均株価が再び20,000円を超える可能性があるとお伝えしました。そういった意味では、その予測を超え、年初来高値更新まで到達しました。それを考えると、この急上昇は大きな出来事でしょう。まさに予想外の展開です。

日本株ほぼ全体が上昇中

では、その日本株急上昇の内訳はどうなっているのでしょうか?日経平均株価が上昇しても、他の指標が上昇していなければ日本株全体が上昇しているとは言いにくいです。そこで内訳を確認すると、マザーズ指数は、年初来高値まで12%ほど下回っていますが、ジャスダック指数は年初来高値を更新し、東証2部指数は年初来高値更新まであと約1%とのところまできています。

マザーズ指数だけ遅れているものの、他の指標も年初来高値を更新したり、目前まできていることを考えると、幅広く日本株が買われていると言えるでしょう。株価の決定要因の需給バランスで考えれば、「買いたい」という需要が高まっている状況です。これは良い状況だと言えるでしょう。

日本株急上昇の要因は?

でも、なぜここにきて日本株が急に買われ始めたのでしょうか?今後の展開に備えるためにも、しっかりとここを把握しておく必要があるでしょう。大きく分けて、日本株が買われ始めた要因は2つあります。

要因.1

1つ目の要因は、米国株が高値を更新していることです。これは先日もお伝えしたように、一つの主要な材料です。ここから日本株が買われる材料として考えるなら…米国株が高値を更新することというのが定石とも言えましたので、それが実現したと言えるでしょう。

米国経済が好調であり、石油価格が上昇したことで、米国株式市場には、そのオイルマネーが流入しています。そして、それが背景となり、4営業日連続で上場来高値を更新しています。そうなると、考えられるのが、外国人投資家の買いの勢いが増すことです。日本の二大投資家は個人投資家と外国人投資家ですので、その外国人投資家の米国株の上昇により資産が増えれえば、彼らがさらに日本株を買うと考えられます。その影響を考えれば、今日本株が買われることも理解できるところでしょう。

要因.2

そして、2つ目の要因は「選挙」です。これまで、森友・加計問題で支持率が下がっていた安倍政権が衆議院解散をすると報道がありました。この解散により、政権の安定化が期待され日本株が買われたと考えられます。これまでの株式市場でも、解散の動きにより株価上昇ということが何度もありました。今回も、その動きと考えられるでしょう。

また、これはすでに株式市場は織り込みずみでしたので要因とは言えませんが、まだ根本的には残っているものの、北朝鮮問題がやや静かになってきているのも何か影響があるのでしょう。この約1ヶ月間は、私たちシステムトレーダーも、この不確定要素にずいぶんと痛め付けられました。そういった意味でも、何らかの影響があるでしょう。

ここからの展開は?

このように、日本株はつい先日までの様子から急転し、一気に上昇に転じています。もちろん、将来の株価は誰にも分からないというのが前提です。だから、このまま上昇継続せず、再び日経平均株価などが下落することも十分に考えられます。(だからこそ、私たちは株価に翻弄されずに着実に利益を積み上げていくシステムトレーダーの道を選択しているのでしょう。)

それをふまえると、ここから再び下落する可能性もありますが、状況が急転していますので、北朝鮮問題を抱えつつも、強い上昇トレンドに突入する可能性が考えられます。

やはり上昇への準備が必要

米国に明るい材料が出てきて、日本でも株価上昇のきっけになる出来事がありました。だからこそ、先日もお伝えしたように、ここからは上昇への準備をしっかりとしておいたほうが良いでしょう。

ただし、根本的には北朝鮮問題があるので、何かがないとは言い切れない状況です。ですが、これまで下落トレンドや暴落に備えることが多かったと思いますので、さらなる上昇も見据えて、動き出すのが良いでしょう。ぜひ、今日から両方の展開を考えて、株価がどちらに動いても着実に利益を積み上げられるように準備をしておきましょう。

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。