トントンでスッキリさせよう!



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From;西村剛

日経平均株価が年初来高値を更新しています。

ここ数日間は、何年ぶりという言葉をよく目にしました。さて、このように強い上昇トレンドでは「順張り戦略」が有効であることは、日々熱心に勉強しているあなたであれば、お分かりでしょう。ですが、この順張り戦略ですが、厳密にトレードする人ほど、案外苦手意識を持っているトレーダーが多いものです。特に、私たちシステムトレーダーは、その代表例ですので、苦手意識がある人も多いでしょう。今日は、その原因と対策について考えてみましょう。

逆張り戦略は…バーゲンセール

まず、原因からです。この原因ですが、自分自身のことでありながら、案外不明だという人もいます。そこで一度整理しておきましょう。原因を考えるには、反対の戦略である逆張り戦略を考えてみてください。逆張り戦略は、例えて言うなら「バーゲンセール」です。普段は高かったものが安く手に入るという状態を利用した戦略です。

言い換えれば、バーゲンのときに安く仕入れて、通常価格で他の人に売るようなものです。そうすることで利益を獲得します。つまり、人が日常的にしている行動に近いのが、逆張り戦略です。ただし、実際に株でこれをやるのは、いつがバーゲンかが分からないので、難しいものです。だから、私たちのように厳密に戦略を組み立てるシステムトレーダーは、上手くこの戦略を操り、利益を積み上げていくことができます。

順張り戦略は…オークション

では、順張り戦略はいかがでしょうか?順張り戦略は、言わば「オークションで、どんどん値が上がるものを買う」ような戦略です。自分が買おうとするときは、バーゲン価格ということは、ほとんどありません。すでに人気が高まり、ドンドン値が上がっているものを、あなたがどこかのタイミングで買います。

だから、順張り戦略は、オークションで、これはドンドン値上がりするだろうということを見越して、その値上がりする過程で買い付けるようなものです。ただし、オークションには売りがないので実際とは異なりますが、ある程度の高値で買っても、転売したときもっと値が付けば同じようなことでしょう。

どちらのほうが買いやすい?

つまり、逆張り戦略はバーゲン品を売り買いするのに対し、順張り戦略は、人気がありドンドン値が上がるものを売り買いするという違いがあります。そう考えた場合、なぜあなたが順張り戦略に苦手意識があるか、少し見えてきたのではないでしょうか。これはあくまでも推測ですが、一部の人は除いて、オークションで更に値上がりすることを見越して買い付けるよりも、バーゲン品を買うほうが買い付けしやすいでしょう。まさに、これが苦手意識の根本なのではないでしょうか。

順張りのシグナルが出るとき

では、この苦手意識を克服するには、どのような対策が必要なのでしょうか?それが…単純ではありますが、そのときの投資家心理を知ることです。順張り戦略でシグナルが発生するタイミングは、「高値を更新したタイミング」です。順張り戦略は、株価が底を打ち反転、その後上昇し過去の高値を更新したタイミングでシグナルが発生します。

トントンでスッキリさせよう!は60%

このような状況で投資家はどのような心理状態かと言うと、長い期間抱えていた含み損が解消し、「やっとトントンになった!」という心理状態でしょう。ですので、過去の高値を更新するような水準では、それまでに株を買って含み損を抱えていた投資家が、「いったんトントンで株を売ってすっきりしよう」と考える傾向があります。

ただ、そのせいで、いわゆる「ダマシ」が起きます。みんながみんな「いったんトントンで株を売ってすっきりしよう」となってしまうと、売り圧力に押されて、過去の高値水準の手前で株価が天井を打ってしまうことが起きてしまいます。しかも、その確率は60%程度で起きます。なぜなら、順張り戦略の勝率は一般的に40%程度なので、その負ける分の60%が、それに該当します。

もっと買おう!は40%

でも、40%に該当すれば、高値を更新します。そうなると、天井を打ったときとは状況が一変して「含み損を抱えている投資家がいなくなった状態」になります。極端に言えば、その株を保有する全ての投資家が含み益を抱えている状態になります。そのようなときの投資家心理はいかがでしょうか?まさに楽観的になります。

◯もっと株価は上がるかもしれない!

◯これだけ含み益があるのだから株を買い増ししよう!

ちょっと、私たちシステムトレーダーからすると、驚いてしまう心理かもしれませんが、私たち以外の個人投資家は、このような思いです。まさに、買い意欲が旺盛です。同時に、株を保有していなかった投資家たちは、こう思います。

◯株価が上がっているのに保有しないはもったいない!

◯早く株を買い戻そう!

こちらも買い意欲が旺盛になります。ですので、株価が高値を更新したタイミングは、投資家の心理状態として「株を買いたくてたまらない」状態になりやすいのです。そして、この投資家心理を捉えて戦略化したのが「順張り戦略」です。私たち以外の投資家たちが、買い意欲が旺盛であれば、更に株価が上昇する可能性が高い状態です。その買い意欲を上手く利用したのが、順張り戦略と言えるでしょう。

私たちは彼らの行動を先取りする

つまり、実際はこの投資家心理を、私たちシステムトレーダーは、株価が高値を更新したタイミングで高まる前に「先取り」していきます。そうすることで、できるだけ安い段階で買い付けて、上昇が頂点に達して、トレンドが変わったときに売って利益にするのが、この戦略なのです。

実は、システムトレーダーにとって、私たち以外の投資家心理を知ることは重要です。私たちが日頃使っている戦略は、こういった投資家心理を先取りしたり逆手に取って利益を上げていくものです。だから、順張り戦略は、オークションでドンドン値上がりするものを買うものに見えますが、実際は先取りしているので、できるだけ安い段階で買い付けています。

ただし、勝率は40%ですので、その部分は人によって捉え方が変わる部分でしょう。また、トレンドが変わるときまで保有するので、その保有期間の長さが厳しいと思う人もいるかもしれません。ですので、投資家心理と、このような現実をよく見ていくと良いでしょう。

実際に、順張り戦略で利益を上げているトレーダーは、システムトレーダー以外でもたくさんいます。著名トレーダーでも多くいます。そういった意味では、やはり有効な戦略であることは効果立証済みと言えるでしょう。ぜひ、今日の状況をふまえて順張り戦略の苦手意識を克服し、あなたの戦略に取り入れてみてはいかがでしょうか?

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。