日本株上昇させたい政府の陰謀…

2017.12.16

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From；西村剛

「2018年 日経平均株価30,000円到達」

本当に、来年2018年日経平均株価が30,000円に到達するかは分かりませんが…結論を言えば、私は来年の株式市場は、非常に強気のスタンスで見ています。ただ、だからと言って「皆さん、これからは株の時代です！ドンドン買いましょう！」なんてことを言いたいわけではありません。実は、システムトレーダーの私たちにとって、重要な話があるから、このようなことを言っているのです。

私が強気に見ている理由は？

まず、なぜ私が日経平均株価30,000円到達と強気にいるかの理由を申し上げましょう。その大きな理由となっているのが「今の日本株市場の環境には、弱気になる要素がない」ということがあります。つまり、弱気になる理由がないので、強気だということです。

理由.1：米国ダウ指数と日経平均株価の高値更新

もちろん、もう少し具体的な理由もあります。その理由は2つあります。1つ目の理由は、米国ダウ指数、日経平均株価ともに高値更新し、上昇トレンドが継続しているからです。やはり、米国ダウ指数は、世界の株式市場をけん引するものです。その米国ダウ指数が、連日上場来高値を更新しています。

ここからは上昇が上昇を呼ぶ可能性が…

つまり、それは理屈上の話ですが、上場来高値を更新するということは、これまで株を買っている人の大半が利益を上げている状態だと言えるでしょう。そして、こういった状態が続くと、株式市場全体が楽観的になり、その楽観がさらに株価上昇を呼ぶ可能性が高まります。まさに買いが買いを呼ぶ状態になるでしょう。そして、今米国ダウ指数は、このような状態になっています。

それと同時に、日経平均株価も上昇し、22,000円台まで上昇しています。この水準は、バブル崩壊後の高値を更新している状況です。つまり、言い換えれば、バブル崩壊後に株を買った投資家のほとんどが利益を上げている状態だと言えるでしょう。

ということは、米国ダウ指数と同じように、この流れが続けば、2018年は更に日本株市場全体が楽観的になる可能性が高いでしょう。そして、その楽観が続けば、さらなる株価上昇が期待できるのです。もし、これが本当になれば、どこまで上昇するか分からないほどの期待が持てる可能性も十分に考えられるでしょう。

理由.2：上昇が止まるタイミング

そして、2つ目の理由は、2019年に消費税増税を控えていることです。これは、反対の考え方ですが、1つ目の理由が「上昇する理由」であれば、2つ目の理由は「その上昇がいる終わるか？」です。1つ目の理由の通り、株価が上昇していったら、いったいいつまで株価は上昇するのでしょうか？

そこでポイントになるのが、2019年に実施される予定の消費税増税です。これが決定する時期までは、株価が上昇するのではないでしょうか。反対に言えば、ここで終わる可能性もあるということです。

政府の陰謀

消費税増税は、国にとって是が非でも実施したい政策です。ですので、もし消費税増税が正式発表される時期に株価が暴落してしまうと、延期せざるを得ない状況に陥ってしまいます。つまり、そうならないように、政府は2019年の前半までは、経済政策や金融政策を積極的に行ない、株価の維持に務めるのではないでしょうか。それを考慮すると、それまでは株価上昇が続くのではないかと考えています。

このように、今の日本株市場は将来を見ても環境が整っている状況であり、政府にとっては株価を維持したい状況でもあります。それをふまえると、来年2018年は、株価が上昇せざるを得ないとも言える状況になるのではないでしょうか。

なぜ、この話が私たちに必要なのか？

ただし、私たちシステムトレーダーは、こういった状況に左右されないトレーダーです。例え株価が上がっても下がっても、その状況に応じた戦略を使い分け、着実に利益を積み上げていくのが、私たちでしょう。

でも、なぜこんな話をするかですが、それは日経平均株価30,000円というのは経験があるシステムトレーダーがいないからです。もちろん、上昇のパターンは、過去の上昇と同じようになるかもしれませんが、その数字を体験している人がいません。ということは、これからどんな世界が待っているか、全くだれも分からない状況です。

日経平均株価3万円を想定した動きを

それをふまえると、やはりもしこのような状況が起きたらを想定して、自分の売買ルールを見直したり、客観的に株式市場を捉える準備をしておくと良いでしょう。株価が下落した場合は、私たちには逆張り戦略などがあるので、特に問題ないでしょう。しかしながら、全く反対のどこまで上昇するか分からない状況というのは、私たちシステムトレーダーにとって、案外やりにくい環境です。

ですので、もちろんいつも通りやることはやりますが、もし日経平均株価が想定以上に上昇しても、自分の売買ルールは、その変化や、変化のスピードについていけるか、よく考えておくのがよいでしょう。そして、そのようなとき、私たちの強みである統計データから出てくる戦略は、きっと有効に機能し、あなたに着実に利益を積み上げることをもたらしてくれるはずです。ぜひ、ここからはそういった視点を変えた部分も持ち合わせて、日々検証に取り組みましょう。

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 （過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある） システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。