日本株、ここから上昇のポイントは?



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From;西村剛

日本株ここから長期で下落か…?

先日このようなタイトルの記事をお届けしました。この記事は、今多くの個人投資家が、密かに危険を感じている部分だったのかもしれません。先月の暴落以来、株価がどちらに動くか方向感がない中で、外国人投資家の動向で長期の下落相場が考えられるという話をしました。そのようなこともあり、非常に多くの方にご覧になっていただきました。

大型株も新興株も売られる…

さて、そのような中ですが、昨日(3/19)の日本株市場は、下落しました。日経平均株価は、前日比0.9%マイナスの21,480円90銭、マザーズ指数は、前日比2.9%マイナスの1198.83ポイントでした。この下落の要因は、まさにいま世間を騒がしている世論調査で、内閣支持率が急落したことでしょう。これにより、大型株も新興株も売られました。

ただ、ここで注意したいのは、この下落は単純に内閣支持率が急落したことが根本的原因ではないということです。あくまでも、この内閣支持率の急落は引き金です。ただ、そうは言っても、言葉のあやに聞こえてしまうかもしれません。とはいえ、いずれにせよ、これからお話しすることは、先日の記事の続編として抑えていただきたいことです。

誰が株価を下げている?

連日、メディアはあの問題のことで賑わっています。テレビをつければあの問題…インターネットを見てもあの問題…とどこもかしこもあの問題で賑わっています。だから、昨日の下落は、反応的に、この問題が原因だろうと考えてしまうかもしれません。でも、実はこれではまだ深層までたどり着いていません。

だから、本当にここで考えなければならないのが、「誰が株価を下げる要因になっているのか?」ということです。言い換えれば、株価を決める基本原理である「需給バランスどうなっているから下落したか?」ということです。下落ということは、誰かが日本株を売りすぎているからでしょう。では、その売りすぎている人たちは、いったい誰なのでしょうか?

それが…先日の繰り返しになりますが、日本株を構成する二大投資家の一人である「外国人投資家」です。私たちも反対の立場になり、例えば米国を想像してしましょう。もし、あなたが米国に投資する機関投資家だとします。しかも、その資金は自己資金ではなく、投資家から預かっている資金です。結果が出なければ、どうなるかは分かりません。

もし、あなたが外国人投資家の立場なら…

例えば、あなたがそのような立場だったとします。そして、そのようなとき、投資先である米国に政治的な不安があったとしましょう。トランプ米国大統領が当選する直前や、当選直後を思い返してみてください。きっと、不安だったでしょう。おそらく、これは政治と経済が密接に関係しているので、政治が不安だと経済が不調に陥り、株価も下落すると考えたからではないでしょうか。

というように立場を変えて見れば分かりやすいですが、外国人投資家は、様々な悪材料の中でも特に政治の不安定を嫌う傾向があります。諸外国にどのように伝わっているか分かりませんが、何にしても今の状況はマイナスに伝わっているでしょう。

政治の不安定さが売りを加速

つまり、このような背景があり、今の株価は需給バランスから見ると、外国人投資家が売りすぎているので、下落しているのです。だから、今の政治の不安定さが原因と言えば原因なのですが、さらに追求すると、その不安定さが外国人投資家の売りを招いているからということになるでしょう。

しかも、この外国人投資家の売り越しは、今に始まったわけではなく、年初から続いています。しかも先月からは、その動向が明らかです。では、この売り越しは、どうなれば解消されるのでしょうか?今後の株価の動向を読み取るうえでも、これは重要です。

もし、上昇するなら…?

実は、その解消されるポイントは2つあります。1つ目は、昨日の株価が下落の引き金になっている「内閣支持率下落の底打ち」です。一連の問題が終わり、内閣支持率の下落に歯止めが掛かれば、外国人投資家の売り圧力は弱まるでしょう。ただし、現状を見る限り、ある意味落とし所がない問題なだけに、しばらく時間がかかるでしょう。

そして、2つ目は「米国株の上昇」です。外国人投資家の主戦場である米国株が上昇トレンドに入れば、日本株も追随して上昇トレンドに入る可能性があるでしょう。ただし、米国も日本と同様に、トランプ政権への支持の問題があります。これも、同じようにすぐに収まる気配はなく、しばらく時間がかかるでしょう。

この2つが、外国人投資家が売り越しから買い越しに転換するポイントだと考えられます。こう考えると、分かりますが、今の下落が収まるには、両国の政治的な不安が解消されない限り、難しいと考えられます。ですが、いずれの政治的な問題も、何か対処すれば解消されるものではなく、時間がかかるものでしょう。

やはり楽観的になるのは難しい

そう考えると、日本株が上昇トレンドに入るには、思った以上に時間が掛かるのではないでしょうか。むしろ、先日もお伝えしたように外国人投資家の資金のシフトなどを考慮すると、楽観的に再び上昇トレンドに入ることを考えるよりも、下落トレンドを意識して対策するのが良いでしょう。

下落トレンドは、上昇トレンドと違って、一つの失敗が致命的な失敗になる可能性もある怖い相場です。もちろん、私たちシステムトレーダーは、そういうときこそ、この厳密なトレード法が活きるときでもあります。ただ、だからといって安心してしまうと、いつ致命傷をおうか分かりません。

ですので、ここからは視点を下落トレンドに変えて改良などを行っていくと良いでしょう。先日の記事で、See→Do→Getの法則をお話ししましたが、視点の違いで行動や結果が変わります。ぜひ、その点に十分注意しながら、これからの対応をしていきましょう。

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。