日本株、再び上昇トレンドに入る可能性は?



【お知らせ】
下記リンクのメルマガを中心に情報を更新していく予定です。
無料ですのでぜひご登録いただけるとありがたいです

西村剛の投資戦略メルマガ【無料】




From;西村剛

今日から再び相場が連休に入ります。

昨日の記事で、連休明けの株式市場は、下落傾向があり、トレードをしても負ける確率が高いという話をしました。しかも下落トレンドの中での下落傾向なので、より慎重にいかないと危険であり、思考を変えないといけないという話をしました。そこで、これに加えて、連休明けに備えて、今の相場の状況を整理したいと思います。

大型株はリスク回避、新興株は積極的な展開

まず、昨日の日本株市場を振り返ると、日経平均株価は、前日比0.1%マイナスの22,472円78銭、マザーズ指数は、前日比0.9%プラスの1147.73でした。今日からの連休を控え、大型株はリスク回避の動きで売られる傾向があったことから、小幅下落しました。反対に、マザーズ指数は、個人投資家を中心に売買が活況し、上昇しました。

まさに、西高東低のように、大型株はリスク回避、新興株は積極的と、反対の動きが見られる展開でした。では、この日本株市場ですが、ここからどのような展開が考えられるのでしょうか?昨日は、どちらかと言うと、例年の傾向を元にお伝えしましたが、今日は現状を整理し、今後の展開を考えてみたいと思います。

現状分析.1:米国ダウ指数

まず、現状を整理するうえで、世界の株式市場の中心を外すことはできないでしょう。これまで起きていた上昇トレンドは、どの国も自国が強いというより、この市場に引っ張られて上昇したと言っても過言ではありません。その世界の中心の市場のとは、米国株式市場です。

そこで、米国株式市場の動向を表す米国ダウ指数を確認すると、1月につけた26,600ドルを高値に下落トレンドが継続しています。そして、3月下旬から23,500ドルから25,000ドルのボックス圏で推移しています。ただし、ここで注意したいのが、未だに2月の暴落後回復の兆しを見せていないという点です。

2月の暴落から約3ヶ月経過していますので、回復の兆しはせめてあっても良いと思いますが、まだそれはありません。つまり、この状況をふまえると、5月中に米国ダウ指数が、暴落前に回復するのは、少々厳しいと見ておいたほうが良いでしょう。ということは、これで一つ日本株上昇の要因がなくなるとも考えられます。

現状分析.2:大型株

では、次に日本株を見てみましょう。まず、日経平均株価を確認すると、米国ダウ指数と同様に、1月に24,129円34銭を付けた後、下落してます。そして、その後20,500円から22,500円のボックス圏で推移しています。しかしながら、暴落後の高値22,502円を一時的に上回る局面が出てきているという明るい材料があるのも事実です。

つまり、日経平均株価を構成するような大型株は、20,500円から22,500円のボックス圏を上抜けする可能性も出てきたということでしょう。しかも、これを後押しするように、為替が円安トレンドに入り1ドル110円を狙う展開になっています。もし、為替がさらに円安に動いた場合、、日経平均株価はボックス圏を抜け23,000円を目指す展開が期待できるでしょう。

現状分析.3:新興株

一方、新興株はどうかというと、こちらは日経平均株価などの大型株と違って、厳しい状況が続いています。マザーズ指数を確認すると、1月の高値1367.86ポイントを付けたあと下落トレンドに入っています。そして、足元も低空飛行が続いています。

また、1月以降の暴落により、新興株を中心にトレードをしている個人投資家は、資金が傷付いていると考えられます。それをふまえると、この市場に活気が戻るのは、6月のボーナス時期にならないと難しいと考えられます。つまり、そこまではなかなか回復が見込めないということでしょう。

なお、この新興株は、順張りの傾向が強い市場です。ただし、順張りと言っても上がりっぱなしという意味ではなく、一方に株価が動きやすいということです。上がれば上がりっぱなしのような動きをします。反対に、下がれば下がりっぱなしのような動きをします。そのように一方的な動きをする傾向がある市場ですので、なかなか重苦しい展開が、次のボーナス時期まで継続するのではないでしょうか。

この苦しい展開で上昇しそうな業種は?

つまり、現状を整理すると、株価が上昇する確率が高いのは、日経平均株価を構成するような大型株と考えられるでしょう。そして、もし今のボックス圏の相場を上抜けするとしたら為替の動きが一つポイントになるでしょう。そういった意味では、この下落傾向のある5月に上昇の期待が持てるのは、為替の動きが影響する「外需関連の大型株」でしょう。自動車や電機が期待できるかもしれません。

しかし、新興株は新興市場特有の株価が一方的に動く傾向と、個人投資家の資金にダメージが残っていることを考えると、なかなかここからの上昇が難しいと考えられるでしょう。そういった意味では、短期トレードであれば、何とか利益獲得を狙えるかもしれませんが、保有日数が長いトレードはリスクを拡大するだけでしょう。

楽観的な材料もあるが…

このように、この5月の株式市場は、日経平均株価のような大型株は、やや楽観的な材料も出てきましたが、全体を見ると、現状では下落トレンドが継続しています。とはいえ、日経平均株価は、いまのボックス圏を上抜けする可能性も出てきました。

それをふまえると、全市場を同じに考えるのではなく、しっかりと市場の動向や特長をふまえたうえで、戦略を分けて対応するのも良いでしょう。実際、システムトレーダーの中でも、先ほどお話ししたように新興市場は特有の傾向があります。その傾向にあわせて、この市場だけを対象に戦略を分けている人もいます。そういった状況もふまえると、戦略を市場ごとに分けるというのも一つの選択肢でしょう。

連休というよりも、この4日間は株式市場が止まり、落ち着いて戦略を練ることができる時間とも捉えることもできます。ぜひ、このような時間を有効活用して、この5月相場を上手く乗り切りましょう。

ー西村剛

【無料】システムトレードの検証ができる株式投資ソフトのフリー版を無料プレゼントします。こちらをクリックください!


The following two tabs change content below.

西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。