「いきなりステーキ」「鳥貴族」失速のある法則とは?



【お知らせ】
下記リンクのメルマガを中心に情報を更新していく予定です。
無料ですのでぜひご登録いただけるとありがたいです

西村剛の投資戦略メルマガ【無料】




 

From;田村祐一

日本株市場はようやく少し落ち着きを取り戻しましたが、
まだまだ余談は許さない状況ですね。

8月は3月決算企業の第1四半期決算発表が一巡し、
例年株価材料が出にくい時期でもあります。

材料が出にくいから、市場参加者も買いを入れにくく、
8月は株価が下がりやすい傾向が強いようです。

そんな、8月ですので、
正直私もメールマガジンで書くことがあまりない(笑

そんなことを考えながら、ネタになるものがないかと
ネットサーフィンをしているとある記事に目が留まりました。

その記事とは・・・

「いきなりステーキ」と「鳥貴族」の業績が
停滞しているという記事です。

もしかすると、あなたも同じ記事を見たかもしれません。

「いきなりステーキ」を運営する「ペッパーフードサービス(3053)」と
「鳥貴族(3193)」と言えば、

ここ数年飛ぶ鳥を落とす勢いで業績拡大をしていた
飲食関連銘柄のスター銘柄でした。

しかし、直近発表された決算では、この2社の業績に
急ブレーキがかかっている内容でした。

もしかすると、この話をはじめて聞いたり、
この2社についてあまり調べていない方にとっては
結構驚きの内容だったのでしょうが、正直私は、ほとんど驚きませんでした。

それは、なぜでしょうか?

別に、私が将来を見通せる特殊能力があるわけではありません。

実は、飲食業の業績拡大には、
ひとつ大きな壁が存在していると言われています。

それが、【飲食店500店舗の壁】です。

飲食業を手掛けている企業は、
店舗を増やせば増やすほど売上が増加することから、
基本的に、積極的な出店戦略を取ることが多いです。

しかし、500店舗を超えてくると、
その積極的な出店戦略の効果が出にくくなるという法則です。

提供する料理が美味しいお店があったとしましょう。
そして、そのお店でチェーン展開して店舗を増やしたとしましょう。

———————————————————-
[ステージ.1]100店舗未満

首都圏の主要地区(新宿、新橋、渋谷)の好立地に店舗を出店し、
もの珍しさと美味しさから行列ができ、全店舗が高採算。

[ステージ.2]300店舗未満

新宿、新橋、渋谷といった高採算地区に2店舗目、3店舗目を出店。
(イメージで言えば、「新宿東口店」「新宿西口店」といった感じ)

依然、高採算地区ではあるものの、もの珍しさは薄れ、
かつ系列店同士で客の食い合いも少し発生する。

[ステージ.3]500店舗未満

首都圏のお店はあらかた出店しつくし、地方都市への出店を開始。
また、首都圏でも主要駅以外のところでも出店し始める。

もの珍しさは消え、系列店同士で客の食い合いも頻繁に発生。
100店舗未満で見られた行列は起こらなくなる。
採算はほぼすべての店舗取れているものの、
以前のような高採算ではない。

[ステージ.4]500店舗以上

首都圏および地方都市もあらかた出店しつくし、
採算が取れない場所にも店舗を出し始める。

系列店同士の客の食い合いも激化。
採算が取れない赤字店舗が発生し始める。
———————————————————-

といった具合です。

実は「いきなりステーキ」と「鳥貴族」も、
500店舗を超えてから、業績の伸びが落ち始めています。

昔は、店舗がそんなになくて貴重性が高かったけど
今は、この2社ってどこにでもありますよね。

私が学生時代に住んでいた、
決して都会とは言えないあの駅に出店されたのを見て、
「あーこの会社の成長のピークは超えた」と感じました。

2社ともに、これからも業績拡大は続くのでしょうが、
これまでのような好成長フェーズではなくなったと思います。

この2社に限らず、飲食業関連銘柄を分析する場合には
この【500店舗の壁】はすごく役立ちます。

業績の成長性が高いうちは、株価も上昇しやすいので、
私の個人的な感覚としては、

・200店舗未満
・実際に言ってみたら美味しい(また行きたいと思えた)
・行列ができているのをみたことがある

であれば、投資妙味があると言えるでしょう。

一方で、300店舗を超えてきた銘柄については、
注意深く分析する必要があるでしょう。

前年度から一気に業績拡大ペースが落ちることは良くあります。

店舗数については、会社HPですぐに確認できるので、

飲食関連銘柄に興味がある方は、
ぜひ【500店舗の壁】を覚えておいてくださいね。

田村祐一

【無料】システムトレードの検証ができる株式投資ソフトのフリー版を無料プレゼントします。こちらをクリックください!


The following two tabs change content below.

田村 祐一

統計データを重視したシステムトレードとファンダメンタルを組み合わせて銘柄分析を行う。株価を大きく動かすイベントに合わせて銘柄を売買する「イベント投資」にも注力。