株式市場が好調の今は順張り戦略を入れないほうが良い?



【お知らせ】
下記リンクのメルマガを中心に情報を更新していく予定です。
無料ですのでぜひご登録いただけるとありがたいです

西村剛の投資戦略メルマガ【無料】




From;田村祐一

日経平均株価は一時2万4000円を回復するなど、
年初の不安を感じる相場から徐々に変化していますね。

システムトレードで言えば、
順張り戦略でシグナルが発生し、

比較的好調に機能しているところです。

さて、今のような相場だからこそ、システムトレードの運用に
「順張りを入れよう!」と思っている人も多いかもしれません。

たしかに、今は逆張り戦略や押し目買い戦略で
トレードが発生しないので、そう思うのも至極当然です。

ですが、順張りを導入する際には
いくつか気をつけなければなりません。

今日は、順張りを導入する際に気をつけなければならない
ことについて、お話したいと思います。

そもそもの話ですが、「順張り戦略」とは、
株価が上昇トレンドにある銘柄のさらなる上値を狙う戦略のことを指します。

システムトレードでは、

「〇日間の高値を更新したら買い(〇日ブレイクアウト)」

という条件式を用いることが一般的です。

「〇日」に入る部分は、「60日(3ヶ月)」「120日(半年)」、
「250日(1年)」が採用されることが多いです。

総じて、一定期間内の高値を更新したタイミングは、
トレードチャンスであることを指しています。

この順張り戦略ですが、その名の通り、
相場が上昇トレンドであるときほど、大きな利益が期待できます。

まさに、今のように日本株市場が
高値更新したタイミングで、仕掛けにいく戦略です。

再度、株式市場が好調になってきているので、
順張りの導入を考えているシステムトレーダーが多いのではないでしょうか。

私のところにも、順張りを導入しようか迷っている人から、
相談をいただくことが非常に多いです。

ただし、正直なところ、
私個人としては、今のタイミングで【急いで】導入することは、
あまりオススメしてはいません。

「せっかく、相場がいいのに、導入しないなんてもったいない!」
と感じられたかもしれません。

私がこのように判断するには、当然理由があります。

順張り戦略は、高値を更新したら買う戦略ですが、
過去のシミュレーション結果では、トレードの勝率は「約40%」です。

裏返すと、60%は負けトレードとなるということです。

基本的に、一定期間の高値を更新したタイミングで、

その後も上昇が続く可能性は「40%」
高値更新したものの、勢いが失速する可能性は「60%」ということです。

実は、順張り戦略は、負ける確率のほうが高いのです。

よって、今焦って順張り戦略を導入しても、
負ける可能性のほうが高いということです。

そして、今導入して、仮に負けの60%を掴んだ場合には、
高値掴みで銘柄を買い付けし、

その後の下落で大きく負けてしまうリスクを背負います。

順張り戦略を採用する上で、最大の問題は「出口」にあります。

株式市場の上昇トレンドに乗り、大きな利益を稼ぐ順張り戦略ですが、
そのトレンドが転換したタイミングでは、必ず負けます。

イメージとしては、「3歩進んで、1.5歩下がる」印象です。

もし、なんの考えもなく、作りの甘い順張り戦略を焦って導入すると、
負けを掴んだ場合には、「ただ1.5歩下がる=損失」で終わります。

今順張り戦略で利益を上げている人の多くは、
相場が高値を更新する前(2019年10月~2020年1月の間)に、
すでに順張りトレードで利益を上げています。

だからこそ、今後来るであろう相場の転換点で損失を被っても、
トータル的には、利益で着地することが出来ます。

しかし、今から入れても、これまで利益を出せていないので、
相場が転換すれば、それはすべて損失となります。

このような理由から、今の相場から
急いで、安易な順張り戦略を導入することをオススメしないのです。

むしろ、今後来るかもしれない転換点や、相場の急落を狙って、
逆張り戦略や押し目買い戦略を磨いたほうが、
リスクも少なく、利益が期待できる行動だと思っています。

もし、今順張り戦略を導入しようと思っていた場合には、
いちど立ち止まって、検討しなおしてみても良いかも知れません。

ただし、そうは言っても、
今が順張り戦略のチャンスであることには間違いありません。

どうしても、順張り戦略を入れたいという方は、
以下の2点を特に注意して、導入することをオススメします。

①ドローダウンはなるべく押さえる(他のルールよりも厳しく設定)
②順張りに配分する資金量を全体の3分の1以内に押さえる

ということすれば、万が一、ダマシを食らっても、
大きな損失になることはないでしょう。

相場の格言に、「人の行く裏に道あり花の山」という言葉があります。

今は、順張り戦略の優秀さに人の目がいきがちですが、
こういうときこそ、一度立ち止まって、考えるべきです。

誰もが良いと思っているときこそ、
それが本当に正しいのか疑ってかかるべきです。

相場は、山の天気と同じで、今は最高でも、
明日は嵐になる可能性は十分にあります。

「順張り戦略」の導入を検討している場合には、
ぜひ、一度リスクのとり方が大丈夫かどうか考えてみてください。

ー田村祐一

【無料】システムトレードの検証ができる株式投資ソフトのフリー版を無料プレゼントします。こちらをクリックください!


The following two tabs change content below.

田村 祐一

統計データを重視したシステムトレードとファンダメンタルを組み合わせて銘柄分析を行う。株価を大きく動かすイベントに合わせて銘柄を売買する「イベント投資」にも注力。