コロナショックを乗り切るトレーダー思考(前編)



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from;夢幻

夢幻です。

先週に引き続きコロナショックについてですが、今週前半は日経平均株価も一旦反発したものの、海外でのコロナ感染拡大のニュースが出ると週末にかけて再び売り優勢、先月末の安値更新の展開となっています。

このところはNYダウが1000ドル高、1000ドル安を繰り返すなど数字だけ見れば非常に激しい相場になっています。

さて、今回はこのようなショック相場を対処する思考やテクニックについて私が意識している事をまとめてみたいと思います。

・我々システムトレーダー(短期トレーダー)が戦うべき相手は誰なのか?

まず注意しなければならないのは、我々トレーダー側の脅威はコロナウイルスではないという事です。

では何が脅威なのかというとその正体は『短期的なボラティリティの拡大』です。

一般的にボラティリティの拡大は、短期トレーダーにとって朗報です。

なぜなら、平均損益率が拡大するからです。

その源泉は平均利益率の上昇なのですが、問題は一緒に平均損失率も上昇するという点です。

平均損失率の上昇は心理的負担の増加につながります。
つまりストレスも大きくなるのです。

また、信用取引などレバレッジを用いると、資金ショートのリスクが高まります。

レバレッジは上手く用いれば資金効率の上昇によりリターンの向上が見込めますが、このようなボラティリティ拡大局面では資金ショートのリスクが高まります。

我々システムトレーダーは過去検証により、上手くこのバランスをコントロールし、より多くのリターンを得ようとしますが、このような場面ではそれが諸刃の剣となってしまう事もあります。

また、コロナウイルスがどうなるかは専門家でもない限りわかりません。

その影響により、ボラティリティがどうなるかに注意しておきましょう。

・ボラティリティはどこまで拡大するか

ボラティリティは若干、予測しづらくなっています。

以前のメルマガでも書きましたが、人間以外の売買、つまりアルゴリズム売買がボラティリティを局地的にではありますが、拡大させている印象があるからです。

この点は少し懸念があるものの、基本的にはそういった機械的売買も人間がコントロールしているので、最終的には”人間の感情がどれだけ動くか、コロナの脅威でどのぐらい不安が高まるか”をベースに考えて良いのではないかと思います。

この時に気にしているのが、過去の経験から想像の範疇に収まるか収まらないかです。

想像の範疇に収まるのであれば、短期的にボラティリティが上昇しても一定の水準でとどまることが多いです。

例えば、過去にも様々な要因によりこのようなショック相場はありますが、マルチストラテジーのグラフを見ると似たようなドローダウンでとどまっている事も多いです。

これは、要因は様々あり、未知の脅威であっても、ある程度の感情の変化でとどまるからではないかと考えています。

この範疇にあるうちはあまり悲観的にならず粛々と売買を続けるよう努めています。

・無理をしない、生き残ることが最優先

システムトレーダーは、ルールに従う事が重要と言われます。

一方でシステムが機能しているか監視する必要もあります。

つまり、トレード執行者(運用者)とトレードシステム監視(設計者)の2つの役割をあわせ持っています。

そして、この2つの役割は相反する部分があるので、1人でこなすのがなかなかに厄介です。

つまりルールに従うには、システムを信頼することが大切ですが、そのシステムを常に疑う目線も持たなければならないからです・笑

ここで大切な事は、システムは過去の統計に有利に売買するためのあくまで目安に過ぎないという事です。

この目安を持つことで、間違った売買を防ぐことができます。

システムはより確度の高いトレードを実現するための道具にすぎません。
適切なトレードを身に付けるための補助器具のようなものだと思っていただければわかりやすいでしょうか。

そして、私も含めて皆様のトレードシステムは完全なものなどありえません。
どこかしらに問題があったり、検証ミスがあるものですし、検証ソフトで実現出来ることも限界があります。

このような不完全な状態であっても、殆どの相場では有効なトレードを行うのに非常に役立ちます。

しかし、このようなショック相場では一歩間違えば資金ショートのリスクがある場面です。

実際に運用してみたら、想定外にポジションを持ってしまったとか、思ったよりストレスがかかると感じたら、潔く退く勇気も必要です。

まずは生き残ることが最優先です。

ただ、その場合の対処ですが、ポジションを全部クローズする、発注をすべて取りやめるのはやらないほうが良いです。

私は、ポジションサイズを調整して対処します。

例えば1000株買いつける所を半分の500株にする。
1000株持っているポジションを半分決済して500株にする。

このように対処すれば、リスクを落としつつも、そのトレードの良し悪しの結果をきちんと認識し、後々の振り返ることができます。

つまりポジションサイズを変えても、経験値としてはそれなりに得られるようにすることが大事だと思います。

経験を積むことで、リスクをコントロール出来る許容量も増えますし、ストレス耐性も上がります。

少し長くなってしまったので、次回に持ち越しです。

それまで各自このショック相場を上手く凌いでくださいね・笑

では次回お楽しみに。

ー夢幻

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。