「織り込み済み」って?



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From;田村祐一

3月決算企業の本決算が出揃って来ましたね。

案の定ですが、トヨタをはじめ多くの企業の業績は
前年比で大きなマイナスとなっていますね。

今期予想を見ても、悲観的な数字が並んでおり、
「まぁ、そうだよね」という感じです。

悪い数字が軒並み並んでいますが、
意外にも株式市場は堅調に推移しています。

日経平均株価は2万円台を維持していることや、
東証マザーズ指数もコロナショック以前の水準まで戻っています。

決算の数字が悪くなっているのに、
なぜ株式市場は上がるのかと不思議に感じますよね。

普段、株なんて全く興味のない両親からも、
「最悪な状況なのに、なんで?」と質問されました。

今、株式市場が堅調に推移しているのは、
「株式市場が企業業績の悪化をすでに織り込んでいるから」です。

この答えって、株式投資をしていると
よく耳にするワードですよね。

この「織り込み済み」というワードは、

原因が良く分からないから使われることも多い逃げワードであり、
私もこの世界に入った直後は、

なんて無責任な言葉だと思ったことが良くあります。

この「織り込み済み」というワードですが、
言い換えると、「将来が予測できている状況」を指します。

世界的な新型コロナウィルスの感染拡大状況を見ると、
多くの国で、感染者数の増加スピードは鈍化しています。

「1日の感染者数の増加数」がピークアウトしたことで、
ある程度、感染者数の推移の予測が出来るようになりました。

増加数が最も多い日を「最悪の状況」として、
それよりも低い数値で推移している限りは安心といった感じです。

今後の推移もある程度予測が出来るようになり、
どこまで増加するかわからないといった不安な状況は去りました。

そして、経済活動についても同様です。
こっちはもっと推測しやすいでしょう。

3月決算企業の本決算が発表されたことで、
「1月~3月」の業績が確認できるようになりました。

個々の企業によって、影響度合いはさまざまですが、
それでも、どれくらい業績が悪化したかがわかりました。

よって、4~6月期(第1四半期決算)についても、
ある程度の業績は予測できるようになりました。

最悪なシナリオとしては、
「6月以降も首都圏の自粛が続く」というものでしたが、
最近のニュースを見ると、6月には緩和されそうです。

よって、市場が予想していた最悪シナリオは回避されつつあり、
6月の経済活動再開という、プラスの材料が出てきている状況です。

感染者数や企業業績の予測が立てられるようになったことで、
株価はそれを織り込みにいっていたということでしょう。

株式市場は、「未知」を嫌い、「既知」を好みます。

目先は「未知」がない状況なので、
今の株式市場は堅調と言えるでしょう。

ただし、今後は、「アフターコロナ」が市場の関心テーマです。

当然、目先はなんとか持ちこたえた企業も、
6月以降も厳しい状況には変わりはありません。

その中で、耐え切れない企業が出てきてもおかしくありません。

実際、東証1部に上場している
老舗アパレル大手(名前は出しませんが)は、
おそらく1年以内につぶれると私は思っています。

6月以降は、業績相場となる可能性が高く、
個々の企業によって株価の明暗が分かれるでしょう。

今は堅調でも、6月以降はしっかり業績に見合った
株価推移になると思うので、注意が必要でしょう。

また、中国と米国がきな臭いです。

再度、米中摩擦が発生し、それよって
市場が混乱するリスクもあります。

よって、最近の株式市場が好調なことに安堵せず、
引き続き気を引き締めた投資が必要ではないかと思っています。

こんなこと書くと、「曲がり屋」だと思われるかもしれませんが、
今の相場は、慎重に慎重を重ねて損はない相場だと思います。

ぜひ、みなさんも、細心の注意を払って、
今の反発相場の恩恵を享受していきましょう!

-田村祐一

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田村 祐一

統計データを重視したシステムトレードとファンダメンタルを組み合わせて銘柄分析を行う。株価を大きく動かすイベントに合わせて銘柄を売買する「イベント投資」にも注力。