分散投資とリスクヘッジ【Korosuke】



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korosukeです。

以前仕事で予期せぬトラブルが起きたことがありました。

ある製品の部品を作っていたA社が突然事業をやめることになり、その部品がなければ製品として機能しないため、これまでやってきたことが全てストップしてしまうという事態になりました。

急いでこのA社が作っていた部品と同等なものを探さないといけないことになりましたが、
かなり特殊な技術を使ったものなので、他では簡単に作ることはできません。

その部品の機能と特徴を整理して、他のメーカーにある部品でこれらの条件を
満たすものをチェックしていきますが、ほとんどのメーカーは全然あてはまらず
なかなかいいところが見つかりませんでした。

そんな中、これらの条件をほぼ満たしているメーカーが1つだけ見つかり、
ほぼこれなら同じものができる、といえるところだったので、一安心しました。

ところが、それを上司に報告すると、それがだめだった時のための次のメーカーは?
さらにそこもダメだった時の次のメーカーは?

とダメだった場合を想定して複数のバックアッププランを用意しておかないとリスクが高くて安心できないということでした。

たしかに、複数のプランをもっていたほうが1つだめでも次があるのでリスク分散できていいと考えられるかもしれません。

これは、それぞれのプランの実現性が同等くらいあるか、お互いに足りないところを補完
しあっていたら効果があると思います。

しかし、それぞれのプランの実現性と優先順位を考えると、

1番可能性のあるXというプランは実現性が95%あり、

次の可能性のあるYというプランが実現性10%、

次のプランZが実現性5%であった場合、

1番可能性のあるXのプランがだめだったとき、

それ以降のプランはほとんどダメになる確率が高いため、リスク分散の機能をしていません。

バックアッププランの数だけをみてリスクが分散できていると思ってしまうケースはよくありますが、個々の実現性をよく見て本当にリスク分散できているかをよく見る必要があります。

トレードにおいても、たくさんのストラテジーを使ってリスク分散していると思っていても、
同じようなロジックのものを複数組み合わせていたり、1つのストラテジーが他よりも圧倒的に優れているものだった場合は、
数を増やしていっても分散による効果は少なくなってしまいます。

むしろ、その1つのストラテジーに資金を多く入れた方が良い結果になるでしょう。

 

マルチストラテジーのように複数のストラテジーを組み合わせる場合は、
それぞれのストラテジーの中身のロジックを見て、お互いの弱いところを補っているか、
勝率、期待値などは同じくらいの物になっているか、よく考えて作ると良いでしょう。

マルチストラテジーにするとよい結果になっていても、その中で使用しているストラテジーの中で何かが
足を引っ張っている場合もあるので、個々のストラテジーの成績もよく見るようにしましょう。

ちなみに、この時の仕事で1番最初に選んだ代わりのメーカーは問題なく同じ部品ができて、無事に解決しました。

ただ、上司からは、本来多くのプランを用意して確率をあげなければいけないのを、
今回たまたま運が良かったから1発で当たりを引き当てたと言われました。

う~ん、結果を出すことより、そのプロセスを理解してもらうことの方が難しいのかもしれませんね。

 

ーKorosuke

 

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korosuke

現役システムトレーダー。売りと買いを組み合わせたデイトレード戦略に特化した独自のスタイルを確立し、安定的に利益を得ている。セミナー講師も務めており、いずれも好評。 著書:暴落を上昇エネルギーに変える V字回復狙いの短期システムトレード (現代の錬金術師シリーズ) 出版社 : パンローリング

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