需給と株価を見極めるためのある指標とは?【korosuke】



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korosukeです。

 

ここ最近シリコンバレー銀行の破綻やクレディスイスの経営不安など、金融のネガティブなニュースが続き、相場は急落するなど不安定な動きが続いています。

金融危機というキーワードが出てきているため、多くの人はリーマンショックを思い浮かべることでしょう。

いろいろな専門家が出てきて、今回の問題はリーマンショックとは違ってほとんど問題ない、という人もいれば、リーマンショック時も最初は問題

ないといっていたため、今の状況はその時と似ている、など、どっちとも考えらえれるような見解があちこちで見られます。

実際どうなるのか、ネットなどで情報を集めて調べれば調べるほどわからなくなってしまいます。

 

この問題の行く末を予想してそれによって買いか売りかのポジションを取ると考える人が多いかと思いますが、それは予想が当たったとしても、それ

によって株価が上がるか下がるかは、その時の市場が判断することなので、誰にもわかりません。

こういうときは、株価を直接動かしている買い手と売り手の需給関係をよく見ましょう。

当たり前のことですが、こういったニュースを見て株価がいくらになるかを当てにいくということはほぼ意味がないことで、知ったところでその通りに動くかどうかはわかりません。

 

こういう時は曖昧な推測ではなく、客観的に考えられる買い手と売り手の需給関係を見るようにしましょう。

 

下が毎週東証から開示される「裁定買い残高」と「裁定売り残高」の推移です。

裁定残(金額)

日付     金額(売り) 金額(買い)

2023-03-10 2307億円 1兆4586億円

2023-03-03 2566億円 7783億円

2023-02-24 2365億円 5084億円

2023-02-17 342億円  3602億円

2023-02-10 572億円  3602億円

2023-02-03 2342億円 3983億円

2023-01-27 3501億円 4496億円

2023-01-20 5519億円 4162億円

 

簡単に説明すると、裁定買い残高とは現物株式の買い残高を示しており、これが多いということは将来の売り圧力が大きいということになります。

逆に裁定売り残高が多いということは、現物株式の売り残高が多いことを示しており、将来の買い圧力が大きいということになります。

これを見ると、3/3~3/10のところで買い残が大きく増えていることが分かります。

 

この時の日経平均株価は28000円より上を推移していましたのでそこで買っている人たちが多く捕まっていることになります。

(3/20の日経平均株価は26945円)

つまり、現在高値で買って含み損を抱えて耐えている人たちの心理からすれば、含み損を抱えていることはストレスになるため、上がったところで含み損が減ってきたら一旦売ろうと考えているはずです。

そうなると裁定買い残高が増えることで、将来の売り圧力が強くなります。

 

しかも、今回はかなりの買い残高が増えており、そこで買った人は逆行して株価が下がっているため、かなりきつい展開になっていることがわかります。

そのような中でなかなか株価が素直に上に上がっていくような状況には見えません。

 

ニュースやネットでいろいろな報道を聞いて、不確かな将来を予測するよりも、目の前にある確定した数値化された事実を見て、次の投資行動を決めていくのがよいと思います。

連日二転三転するような報道に振り回されず、この裁定買い残と裁定売り残の推移をよく見ておきましょう。

ーkorosuke
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korosuke

現役システムトレーダー。売りと買いを組み合わせたデイトレード戦略に特化した独自のスタイルを確立し、安定的に利益を得ている。セミナー講師も務めており、いずれも好評。 著書:暴落を上昇エネルギーに変える V字回復狙いの短期システムトレード (現代の錬金術師シリーズ) 出版社 : パンローリング

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