6万円を超えた翌日の619円安。「好決算なのに下がる」をどう読むか

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4月28日の日経平均は、前日比619円安の59,917円で引けました。

4月27日に初めて終値ベースで6万円台に乗せ、28日も一時6万円台を超えていたにもかかわらず、引けは下落して終了しています。

「なぜこんなに下がるんだ」と感じた方も多いと思います。

ただ今日の下落は、実は2つの材料がはっきりしている、読みやすい下落でした。その2つを順番にお話ししていきます。

●28日の下落、2つの理由

1つ目は、アドバンテスト(6857)と東京エレクトロン(8035)、SBG(9984)の急落です。

28日の日経平均への押し下げ寄与を見ると、SBGが-463円、アドバンテストが-422円、東エレクが-196円と、この3銘柄だけで約1,080円分を引き下げています。
日経平均全体の下落幅が619円ですから、この3銘柄がなければ今日の日経平均はむしろ上がっていた計算になります。

2つ目は、日銀の早期利上げ観測の浮上です。

4/28に日銀の金融政策決定会合が開かれました。結果自体は現状維持でしたが、会合後の植田総裁の発言から早期利上げを示唆するニュアンスが読み取られ、午後から売りが強まりました。
金利が上がると、株の割高感が意識されやすくなります。特に今の6万円台という高い水準では、少しの利上げ観測でも売りの口実になりやすいのです。

この2つが重なった結果が、28日の日経平均が下がった理由です。ただ日経平均自体は下がりましたが、TOPIXは約1%上昇、グロース250指数は約1.5%上昇となっており、日本株全体で見ると今の地合いは悪くありません。日経平均が6万円をつけたことで利益確定売りが出る一方で、出遅れ銘柄の物色が始まりつつあるのかもしれません。

●「好決算なのに下がる」を理解する

今日の相場で最も印象的だったのは、アドバンテスト(6857)の動きです。

アドバンテストは4/27の引け後に決算を発表しました。内容は今期最終利益予想が24%増・3期連続最高益更新という好決算でした。
しかしながら今日の株価は一時7%安。終値でも1,750円安の29,750円でした。

「好決算なのに、なぜ下がるんだろう」と首をかしげた方も多いはずです。

理由はシンプルです。アドバンテストの株価はすでに「好決算」を先取りして上昇していたからです。
今週に入って27日に一時6万円台の相場の中で、アドバンテストも急ピッチで上昇していました。つまり「この会社は好決算を出すはず」という期待が株価に織り込まれていた状態で、実際の決算が発表されたとき、内容はよかったのですが「コンセンサス(市場の事前予想)を若干下回った」という評価になりました。

期待より少しでも下回れば、「出尽くし」として売られる。

これが決算発表直後によく起きることです。特に決算前に株価がすでに上昇している銘柄ほど決算後に株価が下がりやすく注意が必要です。

「好決算で上がるか、下がるか」は業績そのものより市場がどこまで織り込んでいたかで決まります。
すでに好決算を期待し決算発表前に上昇している銘柄ほど注意が必要です。5月は決算発表が相次ぎます。 場合によっては持ち株を決算発表前に売り、決算発表後に買い戻す戦略を頭に入れておいてください。

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。