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こんにちは、夢幻です。
前回は、全部のチェックに合格したのに間違っていた、という話を書きました。
大事なのは、緑ランプではなく、何と答え合わせをしているか。
そこに気づいた、という話でした。
今日は、その続きです。
答え合わせを繰り返しているうちに、
このツール、いつまでたっても完成しないことが分かってきました。
作り始めて、およそ2か月半。
今日は、その間に何が起きたのかを、正直にお話しします。
■ 数えてみたら、こうなっていました
まず、どれくらい作り直したのか。
計算の中身を作り直した回数は、13回。
決めごとを書き足した回数は、29回。
帳簿の形を組み直したのは、14回。
手順書は、5回書き直しました。
今月に入ってからの細かい作業は、82件。
……我ながら、よく飽きないなと思います。
一度作って終わり。
そんなつもりだったのですが、まったく違いました。
■ 最初にやったのは「もう一度作って、突き合わせる」
出発点は、5月の頭でした。
最初にやったのは、少し変わったことです。
すでにある集計とは別に、もう一度ゼロから作り直して、突き合わせる。
同じ元データから、別のやり方で作って、答えが一致するか確かめてみました。
3週間ぶん、約2,300件の取引記録です。
結果は、ぴったり一致。
……と思ったら、8件だけ、拾えていない取引が見つかりました。
原因は、大引けの記録だけ、時刻の書き方が違っていたこと。
ほかは秒まで入っているのに、そこだけ入っていなかったのです。
しかも、その8件の中に、4万円ぶんの取引が含まれていました。
もし突き合わせていなければ、
4万円ずれたまま、気づかずに使い続けていたことになります。
このとき学んだことが、今も残っています。
合っていることより、合わないことが宝。
答え合わせできる形にしておくと、
隠れた間違いのほうから、姿を現してくれます。
■ 5日間で、決めごとが26個増えた
6月の頭に、山場が来ました。
毎日、仕分けをするたびに、判断に迷う場面が出てきます。
そのたびに「これはこう扱う」と決めて、書き足していく。
わずか5日間で、26個です。
夜間取引で持ち玉を売ったとき、それをいつ確定とするか。
取引時間の境目を、どこで区切るか。
どのデータを「正解」として扱うか。
こういう細かいことが、次から次へと出てきました。
面白いのは、書いた翌日に、自分で撤回した項目もあることです。
「これはこうまとめよう」と決めて、次の日に「やっぱり違った」と直す。
その記録も、そのまま残してあります。
■ 失敗した翌日に、チェックを1本ずつ
7月は、毎日の作業をしながら、仕組みそのものを強くする期間でした。
前回お話しした、出力前のチェック。
これが7本から10本に増えたのも、この時期です。
増え方には、法則がありました。
失敗した翌日に、1本ずつ。
古いデータのまま計算してしまった。
→ データがその日のものか、確かめるチェックを足す。
明細が抜けているのに、合計は合っていた。
→ 中身が口座と一致するか、照合するチェックを足す。
「今度から気をつけよう」では、また同じことをやります。
気をつけても、人は間違える。
だから、間違えたら止まる仕掛けを、ひとつずつ増やしていきました。
前回お話しした、10個全部通ったのに間違っていた件も、同じです。
あれもまた、11本目を足すきっかけになりました。
■ いちばん嬉しかった瞬間
そんな中で、報われた瞬間があります。
6月のある日の記録を、いまのプログラムでもう一度作り直してみました。
当時、手も使って確かめた数字と、1円もずれずに一致したのです。
何週間も悩み続けた数字が、画面にぴったり並んだ瞬間、
思わず「よし」と声が出ました。
何週間も前に出した答えを、いまの仕組みが、そのまま再現した。
正しく作れているところは、時間が経っても、同じ答えが出る。
まぐれで合うのではなく、いつやっても同じになる。
それが見えたときは、心底ほっとしました。
■ 「完成した」と、何度も思いました
正直に言うと、「もう完成だ」と思った瞬間は、何度もあります。
全部のチェックが緑になって、数字も安定している。
よし、できた、と。
でも、そのたびに翌日、新しい落とし穴が見つかりました。
前回お話しした、ルールと計算がズレていた件も、そのひとつです。
だから、いまはこう思っています。
「完成した」は、毎回「まだ気づいていないだけ」でした。
■ まとめ
2か月半で分かったことです。
・もう一度作って突き合わせると、隠れた間違いが自分から出てくる
・合っていることより、合わないことが宝
・「気をつける」ではなく、間違えたら止まる仕掛けを足す
・失敗した翌日に、1本ずつ。それがいちばん確実に育つ
・「完成した」と思うたびに、まだ気づいていないだけだった
これは、システムトレードとよく似ていると思います。
売買ルールも、一度作って終わりではありません。
運用してみて、想定と違うところが出てくる。
だから直す。また運用する。
道具も、まったく同じでした。
今週やってみてほしいこと。
いま使っている道具や、検証の手順を、ひとつ思い浮かべてください。
そして、こう考えてみる。
「これをもう一度ゼロから作り直したら、同じ答えになるだろうか」
もし自信がないなら、そこに何か隠れているかもしれません。
一度でいいので、突き合わせてみてください。
道具は、完成しません。
使いながら、間違えながら、育てていくものでした。
あの日も、「完成した」と思っていました。
でも、違いました。
完成したのではなく、
まだ気づいていないことが、残っていただけでした。
それでは、また次回もお楽しみに!
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夢幻
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