えっ!?なぜ、下がった銘柄よりも、上がった銘柄の方が利益の出る確率は高いのですか?

森下千里
しかし、よく考えると、下がっているときに買わないと、後で儲からないですよね。
斉藤正章
実は、下がっているものを買えば良いというわけではないのです。
森下千里
えっ!?ということは、下がって、上がるものを買えば良いのですか?
斉藤正章さん
斉藤正章
解説しましょう。株は、下がっているものを買ったほうが、上がりそうな気がするのが、おおかたの意見かもしれません。しかし、データを使用して長期で見れば、上昇基調にある銘柄のほうが、この先も上がる確率が高い傾向にあります。反対に、短期で見ると、上がりすぎているものよりも、下がりすぎているもののほうが良いのです。

システムトレードは、このようなことも検証で見えてきます。

「検証結果をもとに安心して機械的に何年も売買する」

これが、システムトレードの方法なのです。
森下千里
少しずつ理解が深まりました。
斉藤正章
少し話を変えて、システムトレードを語る上で必要な「期待値」の話をしましょう。期待値の例として、初めに「競馬」を例にあげましょう。

例えば、競馬の1レースで賭けている人たちから合計100万円を集めたとします。するとその場合、胴元は25万円の手数料抜いて、75万円を当たった人たちに返します。いかがでしょうか?100万円を当たった人たちで分けているように見えますが、実際は75万円を分けているのです。自ずと、一人あたりの金額は100万円のときよりも、75万円の方が、減る可能性は高いですよね。

つまり、理論上では、ずっと続けていると損するような仕組みになっているのです。しかし、競馬は当たるときは大きいですよね。それが競馬のポイントなのですよね。当たるときが大きく上がったり、下がったり変動するので、誤魔化されてしまうのです。
森下千里
確かに、トータルで見て競馬で勝っている人ってまず見たことないですよね。本当に稀にいますけど。それくらいのレベルですよね。
斉藤正章
理論上から言えば、恐らくそれは偶然勝って、すぐ勝ち逃げするか何かなのでしょう。

いったんここで、期待値の話に戻します。先程の条件で、競馬を1000回繰り返すとします。もちろん、勝つ場合と負ける場合があります。しかし、合計で考えると25%は銅元に引かれていきます。よって、あっという間にお金無くなってしまうことが考えられます。
よって、期待値を整理すると、競馬は25%引かれてしまうので、「期待値75%」ということになります。
森下千里
あら、それは切ないですね。
斉藤正章
そうですね。では、競馬で期待値を考えましたので、次は「株」で期待値を考えてみましょう。森下さん、に伺います。株の期待値と聞いても、何だか分かりづらくないですか?
プロフィール
森下千里
森下千里もりした ちさと
1981年愛知県生まれ。
雑誌やバラエティー番組、舞台などひっぱりだこの人気タレント。
趣味はカレー作り、お菓子作り、ゴルフ、ゲーム、株!
昨年ファイナンシャルプランナー3級、マネーマネジメント1級取得。
現在カレー店『芸能人 カレー部』を各地で営業中!http://www.currybu.jp/
オフィシャルブログ:
http://ameblo.jp/morishitachisato/
斉藤正章
斉藤正章さいとう まさあき
1975年東京生まれ。
デザイン系専門学校を卒業後、システム開発会社に就職。プログラマー兼システムエンジニアとして8年間勤務。
2001年に元手30万円で株式投資を開始。当初は苦戦するも、2003年1月に独自のシステムを開発してから常勝トレーダーとなり、2006年に1億円を達成した後も安定した運用を続けている。勝率80%の逆張りシステムを中心に数種類のシステムを使い分ける。
著書に『株 勝率80%の逆張りシステムトレード術』『斉藤正章の株 両立80%の逆張りシステムトレード実践テクニック』(日本実業出版社)がある。
西村剛
西村剛にしむら つよし
財閥系運用会社にて、国内株式中小型株アナリスト兼ファンドマネジャーを経験。年間200社程度の経営者に取材を行う。
2005年フェアトレード株式会社代表取締役就任。
2009年「システムトレードの達人」を使って、株式戦略マル秘レポートを連載中。
著書に『実践 空売りトレード』(明日香出版社)がある。