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From:田村祐一
早いもので、もう5月に入りました。
本来なら、今日は旅行を予定していたのですが、
コロナのせいでキャンセルになってしまい、
自宅で静かに過ごしています。
家にずっといて暇なので、
2020年4月末時点までの成績を計算してみました。
暇すぎて、時系列で、資産の推移を確認してみたのですが、
3月のコロナショックのピーク(3月19日)には、
一時的に30%を超える含み損を抱えていました。
その後、日本株市場が急速に反発したことで、
3月26日には、運用成績は-15%くらいで着地しています。
コロナショックによる私の成績は、
結局マイナスで終わっています。
しかし、5月1日(金)現在では、
運用成績は-5%程度まで復帰しています。
コロナショック後の比較的値動きの荒い相場で、
押し目買いや逆張り戦略、デイトレ戦略等でシグナルが発生し、
それらが総じて利益となったことが要因です。
本当は、その利益でプラス圏に復帰できたはずなのですが、
裁量トレードで大きなミスを犯してしまい、
マイナスに沈んでしまっています。
あれだけひどい相場にも関わらず、今となってみると、
そこまでひどい損失にはなっていませんね。
(そうは言っても、当時は精神的にはどんよりしましたが)
おそらく、多少の運用成績の差異はあると思いますが、
私以外のシステムトレーダーも同じ感じでしょう。
私を含めて、多くのシステムトレーダーが損失で
コロナショックを終えましたが、
あれだけの暴落で、この程度の損失で済んでいるのは、
やはりシステムトレードのすごいところだと思います。
裁量トレードであれば、
その損失はとんでもない数字になっていたと思います。
ほんと、システムトレードさまさまと言えます。
なお、今回のコロナショックで、ひとつ
システムトレーダーの皆さんに考えていただきたいことがあります。
それは、「リスクの取り方」です。
今回のショックでは、多くのシステムトレーダーが、
暴落のピークで一時的に抱える含み損が、
30%を超えていたかと思います。
40%や50%まで膨れ上がった方もいるかもしれません。
人によって、使っている売買ルールが異なっているので、
含み損を被った数値が違うのは当然ですが、
含み損率に差が出た一番の要因はリスクの取り方です。
いろいろなシステムトレーダーの方に話を聞いてみると、
ある法則があることに気付きました。
それは、以下のような法則です。
レバレッジ1.0倍~1.5倍 ⇒ 一時的な含み損30%
レバレッジ1.5倍~2.0倍 ⇒ 一時的な含み損40%
レバレッジ2.0倍以上 ⇒ 一時的な含み損50%
といった傾向があるようです。
そして、コロナショック収束後の運用損益は、
レバレッジ1.0倍~1.5倍 ⇒ 着地-10%前後
レバレッジ1.5倍~2.0倍 ⇒ 着地-20%前後
レバレッジ2.0倍以上 ⇒ 着地-30%前後
となっています。
今回のコロナショックでは、
売買ルールの良し悪しの問題と言うよりは、
リスクの取り方によって、成績が大きく変わっています。
これは、当然と言えば当然ですが、
レバレッジをかけているほど損失は大きくなっています。
今回のコロナショックでは、
改めてリスクの取り方について考えさせられました。
あまりイメージが湧かないと思いますが、
「レバレッジ = 借金」です。
委託保証金維持率が低下していったことで、
追証のリスクが高くなり、
不安な夜を過ごした方もいるでしょう。
リスクの取りすぎは、正常な投資判断が下せなくなり、
裁量とレーダーの中には
途中ですべてを投げ出してしまった人もいるでしょう。
西村がよく言っていますが、
「トレードの成功」=「有効な投資手法」×「継続」
です。
リスクの取りすぎは、上記の「継続」を妨げる要因です。
今回のコロナショックは、5年~10年に一度発生するような、
非常に稀な暴落と言えます。
たまにしか発生しないからといって、
リスクを取って運用していると、
一気に足元をすくわれる可能性があるでしょう。
どんなに一時的に大きな利益が出たとしても、
「継続」出来なければ、全く意味がありません。
そういった意味では、
リターンを求める以上に、リスクの低下を求めたほうが、
長期的にはトレードの成功を掴めるでしょう。
今回の暴落で、「継続」に黄色信号が灯った方は、
一度ご自身のリスクの取り方を見直してみましょう。
もっとも重要なことは、
「致命的な失敗をせずに、継続しつづけること」です。
継続し続けてさえいれば、リターンは自ずと着いてきます。
自宅待機の状況が続いていますが、
今だからこそ、自分の運用体制を見直す時間が確保できます。
ぜひ、リスクの取り方について、
今一度検討してみてくださいね。
田村祐一
<追伸>
株シストレに関するさまざまなノウハウを紹介しています。
↓
システムトレードとは?|【株システムトレードの教科書】


田村 祐一



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