システムトレーダーの意外な欠点



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夢幻です。

日経平均が約1か月半ぶりに20000円を回復しました。

緊急事態宣言からまもなく一か月が経過しようとしており、足元では幾多の企業が業績悪化、倒産に追い込まれるなど厳しい状況の中、株価は堅調そのものといったところです。

これが、コロナ収束による景気回復を織り込んでいるのか?

金融緩和による余剰資金が株式市場になだれ込んでいるのか?

最近では、テレワークによる新規個人投資家の参入なのでは?

なんて声も耳にするようになりました(笑)

さて、今回から数回にわたりシステムの話をしていこうと思います。

今年のコロナショックは過去最高の暴落スピードで、作り上げたシステムで上手く乗り切れなかった方などは、新たなシステムを作成していたり、既存のシステムをアップデートしようとしている方も多いと思います。

そのための改善アイデアなどもブログやツイッターで見る機会が最近少し増えているのですが、そこである事に気付きました。

それは

”システムトレードの検証結果を信じている人がかなり多い・・・”

という事です。

「改善したら、検証結果が良くなったから、この改善は正しい!」

こんな感じです(汗

かくいう私は、システムトレード、つまり検証結果や、作成したストラテジーの結果をあまり信頼していません(笑)

なぜなら、膨大な検証をこなす中で、検証結果と実際の損益に誤差が発生する理由をいくつも見つけているからです。

従ってソフトでの検証結果は、相場の自分の仕掛けの間合いを図る上でのあくまで”目安”といった感じです。

仕掛けの方向性は正しいか、とか
おおよそどの程度の位置で仕掛ければどの程度のリターンが見込めるか、とか

そういったことです。

これは、検証ソフトの結果が間違っているとかそういった話ではありません。

ソフトは完璧なまでに過去のデータから条件式にあったトレードの結果を算出できるようになりました。

単純な売買を繰り返すようなルールなら、おそらくこのような誤差は発生しなかったと思います。

しかしながら、検証ソフトの機能が豊富になるに従って

ルールの定義の仕方、
条件式の調整の仕方
各種補足パラメータの扱い方
資金管理機能
複数の売買ルールを組み合わせるマルチ機能

など、機能が複雑になるにつれ、

検証結果と実トレードの差異が発生するような要素を多く含むようになっていると私は感じています。

一方で、なぜ、検証結果を信じる思考に陥ってしまっているのか?

少し考えてみますと、システムトレードが個人投資家に広まったのは20年前ぐらいで、まだ歴史は浅いです。

私も含め、今のような高性能はシステムトレードソフト(検証ソフト)が登場する前は、裁量トレードで上手くいかない人が大半だったのではないでしょうか。

それは、自分のトレードが客観的に上手くいくかどうかを確かめる
検証のプロセスが不足していたからです。

しかし、検証ソフトで一定のトレードを繰り返した時の売買結果が客観的に測定できるようになりました。

つまり、システムトレーダーは裁量トレーダーと比べて、トレードルールの有効性を検証を経て確認しているという点で優位に立っているのだと思います。

しかし、他のトレーダーと比べ優位な立ち位置からくるこの自信が、
検証ソフトを完全なものとして盲目的に信じるような思考に導いているという欠点もあるのではないかと思います。

ただ、設定した条件式による売買ルールの検証結果と、

その検証結果が未来において再現されるかは、まったく別問題です。

そして、この検証結果と実際トレードした場合の誤差が発生する性質を

『システムの不可逆性』

と呼んでいます。

簡単に言えば、売買ルールを十分な回数行っても、検証結果通りの期待値が得られないこと、または誤差が発生することです。

このシステムの結果が再現されない要因を沢山理解していればいるほど、
売買システムの再現性は高くなります。

これは様々な理由がありますが、そのうちの一つがカーブフィッティングです。

次回以降はこのシステムの不可逆性が起こる原因について解説していきます。

次回はGWという事で5月6日(水)に続きが配信されます。お楽しみに!

 

ー夢幻

 

<追伸>

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。