長年勝ち続けるためには、適切な○○で運用することが絶対条件【田村祐一】



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「良い売買ルールを作れば、安定して儲けることが出来る。」

これは、システムトレードに取り組む最大の利点と言われています。

たしかに、良い売買ルールができれば、
安定した利益を出せる可能性は当然高くなります。

しかし、私は良い売買ルールを作るだけでは、
【安定して】利益を出し続けることは不可能だと思っています。

むしろ、それだけでは、
損失を被る可能性さえある危険な考えだと思っています。

それはなぜか、分かる人いますか?

いきなり、禅問答みたいな話をして、すみません。

「良い売買ルール」と言えば、ドローダウンの小さく、
運用資産が年々拡大している素晴らしいを指すことが多いです。

おそらく、システムトレードを実践している方ならば、
こういったルールの作成を目指して、日々検証作業を行っていると思います。

そして、良い売買ルールを作成し、日々トレードする銘柄を抽出して、
シグナルに沿って淡々とトレードしていることでしょう。

ただし、私からすれば、良い売買ルールができたとしても、
失敗する可能性は十分にあると思っています。

むしろ、良い売買ルールを作ることばかり固執していると、
高い確率で、不用意な損失を被る可能性が高いと考えています。

少し話は変わります。

ある子豚の兄弟が、システムトレードを開始しました。

兄弟で、協力して研究を行い、長い年月をかけて、
3つの「優秀な売買ルール」を完成させました。

3つの売買ルールを、便宜上
「ルールA」「ルールB」「ルールC」としましょう。

兄弟は、それぞれ600万円を元手資金に、
3つの売買ルールを活用して、運用を開始しました。

同じ売買ルールで運用を開始した兄弟ですが、
兄と弟では運用の仕方に違いがありました。

兄は、相場状況に合わせて、
運用資金を投入するルールを変更する方針を採用しました。

弟は、相場状況に関係なく、
すべての売買ルールに均等に運用資金を投入する方針を採用しました。

さて、それぞれの運用方針で兄弟は運用し始めましたが、
研究当初にはわからなかった事実が運用1年後に判明しました。

3つのルールのうち、「ルールA」と「ルールB」は、
1年で50%の利回りが期待できるルールでしたが、

「ルールC」は1年で50%の損失を被る欠陥ルールでした。

さて、兄弟の運用成績はどうなったかと言うと、

[弟]の運用成績
     投入金額  1年後の運用結果
ルールA  200万円    300万円
ルールB  200万円    300万円
ルールC  200万円    100万円
            計700万円

[兄]の運用成績
     投入金額  1年後の運用結果
ルールA   0万円     0万円
ルールB   0万円     0万円
ルールC  600万円    300万円
            計300万円

上記のような成績となりました。

兄は、相場状況に合わせて、
ルールCに運用資金の全額を投資していたことで、
運用資金は半減してしまいました。

弟もルールCに投資していましたが、
ルールAとルールBが儲けを出したことで、
トータルで100万円のプラスとなりました。

同じルールを使っているにも関わらず、
兄弟の運用成績は、真逆になってしまいました。

上記はあくまでも例です。

実際、兄がルールC以外のルールに投資していれば、
弟の運用成績よりも、1年後の運用結果は良いです。

でも、これを毎年繰り返していくと、
いつか兄は、運用資金が半減する瞬間が訪れます。

わざわざこんな例を出して何が言いたかったかというと、

良い売買ルールを作るだけでは、
長年運用成績を上げ続けることは不可能と言うことです。

そして、長年勝ち続けるためには、

「良い売買ルール」を作成し、
適切な資金配分で運用すること

が絶対条件だと私は考えています。

自分のシステムトレードの売買ルールに置き換えてみてください。

時間を掛けて作成した自信作である売買ルールも
実際に運用してみたら、上手くいかないというケースは良くあります。

私自身、過去には自信作のルールが失敗したことを経験しています。

どんなに素晴らしい売買ルールでも、
相場状況によっては、損失を被る時期は存在します。

すべての期間で、一律勝ち続けるルールは存在しません。

だからこそ、【お金の置き方】を間違えると、
手痛い目にあってしまう恐れがあるのです。

例えば、株式市場の暴落時に、複数本の逆張りを用意していても、

ある一つのルールに、運用資金の大部分が配分され、
そのルールがたまたま損失で終わったら、

運用資金に大きなマイナスを残して終わってしまいます。

また、強い上昇相場で順張り戦略に運用資金の大部分を配分し、
大きな利益を上げることが出来たとしましょう。

しかし、相場のトレンドは永遠ではありません。

その後相場が転換し、急落してしまうと、
莫大な損失を抱えることになります。

これまで築き上げた利益が失われるだけならいいですが、
その利益を吐き出し、損に転換することもあるでしょう。

だからこそ「お金の置き方」が重要になってくるのです。

システムトレード的に言い換えすると、
「マルチストラテジーの資金配分の設定の仕方」です。

採用している売買ルールに、
運用資金の最大何%を配分するのかという設定次第で、
運用成績は大きく変わります。

これを読んでいるあなたは、
「マルチストラテジーの資金配分の設定」を
バックテストの結果から決めていませんか?

本当にバックテストの結果だけで決めていいのでしょうか?

もしかすると、安定して利益を上げているマルチストラテジーも、

トレードの履歴を見てみると、
ある1種のルールが利益を上げているだけかもしれません。

バックテスト上(過去の株価データ上)では、
そのルールに集中投資すれば良かっただけかもしれませんよ。

単体の売買ルールを作成するときには、
みなさんカーブフィッティングを念入りに疑っていますが、

マルチストラテジーでもカーフィッティングを疑わなければいけません。

正直、私は自分の作成したルールに100%の信頼は置いていません。

誤解されたくないので弁明しますが、
一つ一つのルールは、本当に時間を掛けて作成し、
自信をもって運用資金を投入するルールです。

でも、どんなに自信があるルールでも、ミスをすることはあるでしょう。

だから、一つのルールに依存しないように、
幅広いルールにしっかりと運用資金を分散させるのです。

私は、一つのマルチストラテジーに
逆張り系の戦略だけで、最低6本は入れています。

なぜなら、1、2本だけでは、たまたま相場が合わないと、
損失で終わってしまうことがあるかもしれないからです。

だから、一見多すぎるような逆張りに、
運用資金をしっかりと配分し、失敗がないようにしています。

実際、コロナショックの暴落時でも、
複数本ある逆張り戦略のうち、

利益で終わった逆張り戦略もあれば、
過去の損失を上回って終わった逆張り戦略もありました。

でも、満遍なく運用資金を分散させていたので、
トータルではほんのわずかな損失で終えることが出来ました。

むしろ、暴落後の反発局面で、大きな利益になったので、
現在は、今年の運用成績はプラスに転換しています。

仮に、過去の損失を上回って終わった逆張り戦略に
大半の運用資金が回っていたとすると、ゾッとします。

長くなりましたが、もしかすると、この話を聞いて、
ドキッとされた方がいるかもしれません。

もし、少しでもドキッとした場合には、
マルチストラテジーの資金配分を見直すべきでしょう。

暴落相場で、あるルールに運用資金の大半が配分されていませんか?
そのせいで、本来機能すべきルールに十分にお金が回らずになっていませんか?

コロナショックで、利益を上げることが出来た方も、
裏を返せば、たまたま勝てたルールに運用資金が回っていただけかもしれませんよ?

「良い売買ルール」をもっているだけでは、
安定した利益を上げることは絶対に出来ません。

一度、「お金の置き方」についても検討してみてください。

「お金の置き方」をしっかり検討するだけで、
あなたの運用システムはより一層堅固なシステムに昇華しますよ。

目に見える利益(合計損益)がすべてではありません。

マルチストラテジーの
カーブフィッティングについても考えてみてくださいね。

ー田村祐一

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