どんな優秀なトレーダーでも決して手に入れられないもの【夢幻】

2020.11.29

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夢幻です。

去る11月11日にパンローリング社から「暴落を上昇エネルギーに変えるＶ字回復狙いの短期システムトレード」というシステムトレード本が出版されました。

この本は、システムトレード仲間のkorosukeさんが書いた初書籍です。

暴落時の逆張りトレードをメインに扱った内容となっています。

早速取り寄せて読み始めているのですが、私が是非読んで頂きたいと思った部分は第一章の”相場とトレード”のお話です。

ここでは、korosukeさんがどのような経緯で現在の短期システムトレードの戦略メインのトレーダーになったのかその経緯が経験を踏まえ書かれています。

それは、トレードを始めた頃の経験や失敗などが非常に大きな影響を及ぼしています。

korosukeさんと私は2004年頃から相場を始めており、

それから2005年の新興大相場を経験し、

2006年のライブドアショックでの大損失までとても似たような経験をしています。

私自身もライブドアショックで、マザーズ指数が3日連続-10%という未曽有の新興大暴落を経験しました。

30銘柄ぐらいの手持ち銘柄の8割以上がストップ安に張り付きほとんど手仕舞いすることが出来ない現実に青ざめ、

破産するかもしれないという万が一の事態から逃れるために、すべての銘柄に成り行き注文を出しました。

暴落が通り過ぎ、破産は免れましたがわずか2日で資産の50%のマイナスを計上しました。

ほっとしたのも束の間、その後は、相場も大反発し、自分が相場に翻弄されていたことを思い知らされました。

今、考えたらあり得ないような最悪のトレードなのですが、なんでこんなトレードをしてしまったのか考えました。

その後、周りの友人トレーダーからたくさん話を聞きました。

korosukeさんもそのうちの一人で、ライブドア関連銘柄を持っていて連日のストップ安で手仕舞いすら出来なかったという話を聞きました。

そして、驚くべき事実に気づいたのです。

それはみな同じような投資行動をとっていたことです。

ライブドアショックで大損失を出す前、自分はトレーダーとして才能があると信じていました。

それは、皆同じだったのです。

個々の能力にはほとんど差はなく、ただただ相場が良かっただけ、つまり暴落前のバブル相場は誰でも買えば利益が出る相場だったのです。

そして、利益が出れば誰しも欲が出ます。
どんどん信用取引などのリスクも許容してより大きいリターンを求めます。

そして、一たび激しい株価下落に巻き込まれれば、恐怖しありえないような安値で売り、リスクを回避しようとします。

これらの行動は、程度の差はあれ同じようなトレードをしていました。

ほとんどの人はトレードの才能などなく、
同じような行動をとって、同じ結果を招くという事を実感した出来事でもありました。

ライブドアショックでは大きな失敗をしてしまいましたが、

”欲望と恐怖の前では人は無力である”

という大きな学びを得ることが出来ました。

だからこそ、相場で継続して利益を出すのは並大抵のことではありません。
多くの投資家・トレーダーはこの感情を抗う事が出来ずに敗れてしまうのだと思います。

それから、私は、自分が体験していない相場を経験している投資家・トレーダーに積極的に話を聞くようにしています。

なぜなら、相場は時に自分の想像を遥かにしのぐような事象が次々と起こるものだからです。

例を挙げれば、

・コロナウイルスという未知の恐怖で全世界のマーケットが同時に暴落

・４月には原油の先物価格がマイナスの価格をつける異常事態

・実体経済は壊滅的打撃を受けつつも、全世界に行われた金融緩和で日経平均株価はコロナ前の高値を更新、ダウも30000ドルの大台に乗せた

などなど誰も予測出来ないような出来事が次々と起こります。

冒頭のどんな優秀なトレーダーでも決して手に入れられないもの、その答えは「過去の相場体験です」

どんなに検証しても、過去の相場を体験し、その感情までをリアルに体験することはできないからです。

特に、

・その相場に対峙して、どのような感情だったか
・結果、どのような投資行動を取ったのか

に着目してヒアリングするようにしています。

さて、korosukeさんの書籍はこのような暴落をシステムトレードで利益を挙げるかが書かれています。

欲望と恐怖の前にして、如何にシステムトレードという規律とルールで挑むのか・・・

その全貌が明らかになることでしょう。

ちなみに、あとがきには、私の名前も載っています！

読んだ方は探して見てみてください(笑)

では次回もお楽しみに！

 

ー夢幻

 

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50％下回ることがないという安定した実績を残している。