好決算なのになぜ株価は下がるのか【西村剛】



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「よっしゃー!増収増益だ!」

自分の保有している銘柄の決算発表。ドキドキしながら確認し、好決算で翌日の株価を期待してると、

「急落してる・・・」

こんなことはありませんか。

発表された業績を見ると増収増益にもかかわらず、翌日の株価は急落。

決算発表シーズンによくある現象です。

好決算だったにもかかわらず株価が急落するパターンはふたつあります。

ひとつめは・・・

数字上は好決算だが、会社予想や四季報予想よりも低かったパターン

です。

株価は実際に発表された数字が、事前の予想と比較し良かったのか?悪かったのか?

に照らし合わせて動きます。発表された数字が売上高10%増収、営業利益10%増益だったとしても、事前の予想が売上高20%増収、営業利益20%増益だった場合、株価は急落することが多いでしょう。

大事なのは実際に発表された業績が事前の予想に対して良かったのか?悪かったのか?なのです。

ふたつめは・・・

もうすでに好業績が織り込まれているパターン

です。

これは注目度が高い銘柄によくある現象ですが、発表された数字が事前の予想より良くても、すでに多くの投資家に知られており株価はすでに上昇、決算発表と同時に材料出尽くしとして売られてしまうケースです。

この場合、発表された決算が事前予想より多少よかったとしても、すでに好業績が期待され株価が上がっているわけですから、その銘柄を買いたいひとの多くが買っている状態なのです。ですので好決算が発表されたタイミングで予想を大きく上回るほどの好決算でなければ、新規に買いたいひとが増えず、結果として株価が急落してしまう・・・

そんなパターンもよくあります。

このように好決算にもかかわらず株価が急落するパターンはよくあります。

こういった決算発表による株価変動を避けるためには、事前にその企業のHPで決算発表日を調べておき、決算発表日までにいったんポジションを解消するとよいでしょう。

特に長期保有を前提とした場合はそれほど気にする必要はないのですが、短期トレードの場合は事前にその銘柄の決算発表日を調べておき決算リスクを回避する戦略もありでしょう。

ちょうど1月後半から2月にかけて企業の決算発表が続きます。

裁量トレーダーの方は気になる銘柄や保有している銘柄の決算発表日を調べておいてくださいね。

 

ー西村剛

 

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。