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ついにバイデン氏が大統領に就任しました。
NYのマーケットに今のところ大きな動きはなく、日本のマーケットも日経平均株価は続伸と安定した値動きです。
先週は日経に遅れを取っていたマザーズ指数もも1200ポイント前半の攻防をクリアして上放れ、1300ポイントを伺う動きとなってます。
マザーズも1300ポイント奪還&高値更新も視野に入ってきており、まだまだ強い相場が続きそうですね。
〇続・暴落相場の処方箋
・暴落はチャンスか
暴落相場は短期間で大きな値動きがある事から、上手く立ち回れば大きな利益を得る事が出来るチャンスには間違いありません。
しかし、一方で大きな利益の裏には大きな損失を被る可能性も高いという点にも着目しておく必要があります。
私は暴落相場はチャンスでもあるが、ピンチでもある(ピンチに陥りやすい)と考え臨んでいます。
したがって、暴落相場の優先順位としては”まず致命的な損失を被らない事”が最優先です。
暴落はチャンス!と、最優先事項に”大きなリターンを得る事”が来てしまうと、あっという間にピンチに陥る事が度々あるのでご注意ください(笑)
・暴落の統計的観点
本メルマガ購読者でシステムトレードで運用している方は、暴落相場用の売買ルールを用いている方も多いでしょう。
暴落相場を通常の相場と切り離して考える時、暴落相場は相場の特異点(たまにしか起きない事象)と考えられます。
暴落用の売買ルールを運用する際に注意しなければならない事が、この特異点の回数は非常に少なく、十分に平均化されていない事です。
これが例えば一般的な相場で運用する売買ルールであれば、ある程度長い検証期間(ここでは20年とします)を取れば少なくとも数百から数千、あるいは数万回のトレード回数があり、そのトレードルールの傾向など全体像を把握する事が出来ます。
しかし、暴落のような稀な事象はせいぜい1~2年に一度しか起きません。
20年の検証期間でもせいぜい15~20回程度の回数しかなく、暴落という事象の全体像を把握するのに十分な回数としては非常に少ないです。
よって、我々が知っている暴落というのは様々な暴落のごくごく一部だという事は頭に入れておく必要があります。
コロナショックでは、過去に無いような急激な下落速度でしたが、そもそも過去の検証期間におけるサンプル数が少ないのですから、こうした未知の暴落に遭遇することはしばしば起きます。
したがって、過去の検証における暴落上のDDは参考程度とし、リスクを取り過ぎる事なく、資金的にも心理的にも十分に余裕を持った運用を心掛けましょう。
・暴落の売買ルールの改善案
ここでは、暴落の売買ルールの改善案を2つ紹介しておきたいと思います。
1つ目は、暴落の度合いによってポジションサイズ(1銘柄あたりの投入資金)を調整する方法です。
私はすべての売買ルールにおいて、平均損失を基準としてポジションサイズを決定しています。
例えば、平均損失が小さい売買ルールはポジションを大きく、平均損失が大きい売買ルールはポジションを小さくします。
一般的には、平均損益が大きい売買ルール程、大きなポジションを取りたいと考える方も居ると思いますが、私は平均損益を重視していない事に着目してください。
何故このようなやり方をしているかというと、平均損益が大きい売買ルールは平均損失も大きい事が多く、こういった売買ルールのポジションを大きくしてしまうと大きなマイナスを計上することも多くなります。
特に暴落時は、仕掛け銘柄が多くても、大きな利益か大きな損失かのどちらかに結果が偏るため、暴落が進んでもポジションサイズが一定のままだと暴落が進行するにつれ、資金量に対する全体ポジションのリスク量が膨らんでしまいます。
そして、暴落中は下落が始まるとともに相場全体のボラティリティがともに上昇しますが、この間は基本的に、平均利益・平均損失・平均損益の絶対値がいずれも上昇します。
よって、暴落が進むにつれ急落度合いが大きくなり、合わせて起こるボラティリティの上昇に反比例して、ポジションサイズを徐々に縮小します。
ただし、システムトレードの達人にはポジションサイズ(資金の配分)を定額or定率で配分する方法しかなく、ポジションサイズは定額となります。
ボラティリティを基準とした動的なポジションサイズ調整をすることはできません。
このため、考えられるやり方としては、暴落の段階ごとにストラテジーを分け、暴落の進み具合に応じてポジションサイズを小さく設定します。
これらを組み合わせて1つの暴落用トレード戦略とし運用すれば良いでしょう。
2つ目は暴落で利益を取りにいかず、回避してしまうやり方です
1つ目と同様に、暴落に突入するにつれて、2~3日の間に株価下落とともにボラティリティの急上昇やVIX指数の上昇があるはずです。
相場のボラティリティが過去の検証上で暴落に突入するような一定の閾値を設けておき、その水準に達したら、ボラティリティが収まるまで静観し、新規のポジションを取るのを停止します。
既存のポジションは一旦クローズするか、状況に合わせてクローズすればよいでしょう
場合によっては、ややきつめの暴落判定を用いて、暴落の最終局面まで十分に待ってそれから仕掛けるか、暴落の反発時点から仕掛けるトレード戦略などと組み合わせるのも一考です。
暴落の度にハラハラしたり、兼業で株価が気になってしまう方にはこちらの方がおすすめかもしれません。
私自身は暴落相場は、かなりポジションサイズを縮小して資金に余裕がない状態に陥らないようにしています。
それでトントンで凌げれば十分といった感じです。
今年もいつ暴落が来るかわからないので、しっかり対策しておきましょう。
では次回もお楽しみに!
ー夢幻
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