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日経平均株価は3万円を割り込み、
一時2万9500円まで下がりそうでしたが、
24日に大きく上昇し、3万円台を回復しました。
せっかく、いい流れが来ていましたが、
今回の中国不動産バブル崩壊懸念で水を差されました。
中国の不動産バブルの崩壊懸念は、
数年に一度取り上げられて、
たびたび株式市場の下落要因になっています。
今回もそれと同じような感じではないかと思います。
仮に、中国の不動産大手「中国恒大集団」が破綻した場合には、
それなりのインパクトがあり、
株式市場が暴落するリスクがあると言えるでしょう。
これは、株式投資をしている人ならば、
誰でも感じていることだと思います。
正直、つぶれるかつぶれないかは誰にもわからないし、
私たち個人投資家はいくら考えても答えは出ません。
予想はできますが、予想しても何の意味もありません。
よく雑誌社から、「つぶれますか?つぶれませんか?」
なんて質問を受けますが、
この質問に何の意味があるのか私はいつもわかりません。
仮に、私が「つぶれる可能性が高い」と判断した場合、
今保有している株を全部手仕舞いして、様子見を貫くのでしょうか。
そして、私が「つぶれる可能性は非常に低い」と判断した場合、
今がチャンスと株を全力で買い付けしていくのでしょうか。
もし、上記のような極端な選択をしているとしたら、
それは、ルーレットの赤黒にBETするギャンブルと同じです。
BETが当たれば大儲けできますが、
外れれば大きな損失を出します。
仮に今回の中国不動産バブル崩壊懸念の予想が当たったとしても、
将来違う予想で外れて、手痛い目をみることでしょう。
ですので、私たち個人投資家ができることと言えば、
【どちらの結末が来ても大丈夫なように対策すること】でしょう。
「つぶれない」場合に備えて、
株式市場は引き続き好調を維持する可能性が高いので、
良い銘柄を厳選して仕込んでおく。
「つぶれる」場合に備えて、
保有している銘柄の中から微妙な銘柄を間引いて、
運用資産のキャッシュポジションを増やす。
運用資産に占めるキャッシュポジションの割合を、
今回のリスクに備えてあげておくべきでしょう。
ただし、100%キャッシュポジションにすると、
何もなかったときに、機会損失となるので、
1~3割程度はリスクを承知で良い銘柄に投資します。
これが、私たち個人投資家にできる唯一の対策です。
他人や株式市場は、自分ではコントロールできません。
そして、他人や株式市場の行動を予測することもできません。
できるのは、自分の行動のコントロールのみです。
自分ができる範囲内でさまざまな可能性を考え、
それらに対策をしておくことが大事でしょう。
上記は、裁量トレーダーに関する話ですが、
システムトレーダーは、基本的に上記を考える必要はありません。
あくまでも、売買ルールのシグナルに沿って
淡々とトレードするだけです。
自分は何も考える必要は無いのです。
下がっても、勝手に逆張りのトレードが出るでしょうし、
上がっても、勝手に順張りでトレードします。
今は少し不安な相場ですが、
どうなるかの予測なんて全くの無意味です。
予想は、予想屋さんに任せて、
私たちは自分でできる最大限の対策をしておきましょう。
ー田村祐一
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