あまり知られていないFIREとセミリタイアが混同されている背景を解説します 【夢幻】



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夢幻です。

前回のメルマガで、人が無謀な資産目標設定をする理由についてお話しました。

投資家の特徴として

・死の直前まで、際限なく資産を増やそうとする

こういった特徴があるので、資産の用途や人生設計に合わせて実現可能な目標設定をしましょうというお話でした。

特に、個人投資家の大半(9割)は損をするとも言われている世界ですから、過度な期待はせずにやや低めの資産目標で良いのではと思います。

さて、この投資家の特徴については、昨年行ったFIREのセミナーで解説したものですが、FIREというワードは日本でも認知はされつつありますが、いまいち受け入れられていない気がします。

その理由というのが、FIREとセミリタイアがほぼ同一の認識として捉えられているからです。

日本人は投資でお金を稼ぐのは悪、汗水たらして真面目に働くのが正義という風潮があるので、FIRE=定年前の早期セミリタイア、はけしからんという感じで、認知はされても受け入れられるのは当分先の事でしょう(笑)

それもこれも、FIRE=経済的自立をし早期リタイアする事 と直訳され、そのまま解釈すると、

”定年を迎える前に投資で資産を作ってセミリタイアしよう!”

となってしまうので、それが出来ない人にとってはやっかみの対象でしかなく、

・自分だけFIREしてもFIRE後にやりたい事が無ければ意味がない
・仕事せずにただその日暮らしをする人生に何の意味があるのか
・投資なんかせずに若いうちにお金を使って色々経験すべき

こんな批判の声ばかりです。

しかし、リタイアする事が前提になっているのは、そもそも、このFIREという概念がサラリーマン向けに提唱されているからなのです。

FIREの本質は『労働収入に捉われない人生を生きる事』であって、働かなくても十分にお金があるならどんな人生を生きたいですか?という事がテーマなのですが、

そんな事をサラリーマンに投げかけたところで、日々の生活費は必要なのですから、何かしらで収入を得て、仕事を辞めない事にはそんな事を考える余裕はないよ!という人が大半でしょう。

そこで、サラリーマンが早期セミリタイアするにはどうしたらいいんだろーね、と研究されてトリニティ大学で行われた「トリニティスタディ」というシュミレーションから生まれたのが、”4%ルール”というものです。

”4%ルール”の詳しい解説はここではしませんが、一定の資産を築いてしまえば、
資産の取り崩しを4%以内に抑えればほぼ元本を減らす事なく生活し続けていけるという戦略です。

普通のサラリーマンは投資の戦略など持ち合わせていませんから、誰でも再現性のある戦略である

インデックス投資による積み立て×4%ルールに沿った取り崩し

という戦略により、早期リタイアの実現と、リタイア後の生活基盤を確保する事が出来、『労働収入に捉われない人生を生きる事』が可能になるわけです。

FIREという名前はこのような流れから来ており、セミリタイアが混同されているのは、こういう背景があるからなんですよね。

なので、働かなくても生活する投資収入があるけど、楽しいから働く、というのも全く問題ありません。仕事をする・しないの問題ではないのですよね。

しかしながら、なんども言うようにFIREとは

『労働収入に捉われない人生を生きる事』

であって、個人的には、ベーシックインカムと近い概念かなと思います。

ベーシックインカムが実現したら、自分で投資をして、積み立てたり取り崩したりと難しい事を考えなくてすむので、よりお金から離れて自分の人生を生きられるようになるかもしれませんね。

というわけで、何が言いたいのかというとFIREをただのセミリタイアと思わずに、その中身を学んでいくと非常に有用なので、市販のFIRE本を手に取って勉強してみると良いと思います。

前回のお金の話は割と好評だったので、こういったFIREの知識もネタにしていこうと思います。

では次回もお楽しみに!

 

ー夢幻

 

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。