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つい最近受けたある雑誌の取材なんですが、
【投資信託が今熱い!!】
というタイトルで特集を組むそうです。
確かに、直近のリターンを見てみると、
非常に大きなリターンをたたき出している商品がたくさんあります。
どの投資信託が良いかという取材だったのですが、
投資信託の選び方ってかなり難しいんですよね。
株と違って、短期トレードできないので、
基本的に数年単位での先読みが必要になります。
なぜ、短期トレードがしにくいかというと、
投資信託は、購入時に支払う「購入時手数料」と
運用期間中に支払う「信託報酬」が発生します。
投資信託の商品によって、購入時手数料と信託報酬は違いますが、
銀行や対面証券で購入する投資信託は比較的高めに設定されています。
商品によっては、
購入した初年度に購入手数料約3%、信託報酬約2%の
計5%程度の手数料がかかる商品もあります。
正直5%の手数料はぼったくりに感じますが、
多くの投資信託が3%前後の手数料がかかります。
この初年度の手数料の重さが、
短期トレードをしにくくしている要因です。
だから、大前提として1年以上の保有をすることになるのですが、
ここが株初心者に対する投資信託の罠になります。
みなさんは投資信託を選ぶときに、
どういう基準で商品を選ぶでしょうか?
もし、以下の基準で選んでいる人がいれば、
上記で指摘した投資信託の罠に引っかかっています。
【直近〇ヵ月リターン】
上記をもとに投資信託を選んでいる人は、
かなり要注意な選び方をしています。
直近3ヵ月のリターンや、直近1年のリターンの大きさを見て、
このリターンが大きいものを選ぶと言った感じです。
なお、直近1年リターンを確認してみましょう。
上記を見るとリターン上位の商品は、
①エネルギー・資源関連商品
②通貨選択型、為替ヘッジなし
といった特徴が挙げられます。
①と②の複合型商品がリターン上位を総なめしています。
さて、ここで考えなければいけないのは、
エネルギー関連企業に投資して、
為替の変動の影響で成績が変化する投資信託が、
これから最低1年以上同じような成績が出せるのかという話です。
例えば、直近1年の成績が60%の商品があったとして、
これから先1年、2年同じような成績が出せるのかと言うことです。
直近1年のリターンが大きい①②複合型投資信託は、
ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の高騰と、
米国の利上げによる円安進行という
2022年の相場に非常にマッチした投資商品と言えます。
この投資信託が、2023年も同様の成績を上げられる
可能性はどれほどあるのでしょうか。
2022年と同じように今年も利益を上げるためには、
2022年と同じくらいのエネルギー価格の高騰と
2022年と同じくらいの為替の円安進行が必要です。
米ドル為替は昨年1ドル115円から
150円台まで約30%円安に進行しました。
今の米ドル為替は130円なので、
ここから30%円安に進行というと170円です。
ここまで円安に進むことで、
ようやく前年と同じパフォーマンスになります。
正直自分は、同じような成績を出すのは、
かなり難しいと思います。
投資信託を直近リターンで選ぶのは非常に危険です。
むしろ、直近リターンが大きいものほど、
その商品の手仕舞いの絶好のチャンスだと思います。
もし、直近リターンで選んでいる人は、
選び方を変えたほうが良いでしょう。
こんな話を取材で話したら、
企画倒れの内容を話していたみたいで、
記者の方がかなり困ってました
でも、直近リターンで選んでいたら、
勝てる投資も勝てなくなりますからね。
結局、その企画はボツになり、
勝てる投資信託の選び方、負ける投資信託の選び方に変わりました(笑
ー田村祐一
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田村 祐一



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