WBC優勝の影の立役者、その判断は果たして正しかったのか?【夢幻】



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夢幻です。

WBC優勝、しかも7戦全勝での完全優勝、凄かったですね!

私は野球を昔やっていて、野球中継も当時はよくみていました。

社会人になってからは中継をみる機会も減りましたが、
今大会は久々にかじりついて観ていました(笑)

MVPは大谷選手が獲得しましたが、個人的には影の立役者である栗山監督にもMVPをあげたいです。

というのも準決勝のメキシコ戦、4対5と1点負けで迎えた9回裏の攻撃

先頭打者の大谷選手が2塁打を放ち、吉田選手もフォアボールを選んでノーアウト1塁2塁となり、絶好の逆転サヨナラのチャンスがやってきました。

ここで、回ってきたのは主砲ではあるものの、ここまで結果を出せず、当日も3三振と不調の村上選手です。

常識で考えれば、バントで送り1アウト3塁2塁にするのがセオリーです。

何故なら

①外野フライでもタッチアウトで3塁走者が生還、同点に追いつける
②2塁打以上でサヨナラ
③ヒットなら同点で最悪でも延長に持ち込めるし、当たりによってはサヨナラの可能性も
④1塁が空くのでホースアウトでなくタッチアウトでアウトを取る必要があるので、守りづらくなる
⑤2塁ランナーを返せばサヨナラなので守備側(特に外野)はプレッシャーがかかる

などの、1アウトを犠牲にしても有り余るメリットがあるからです。

そのまま打たせる場合、内野ゴロでゲッツー(2アウト)になると、ツーアウト3塁となり、走者を返すにはヒット以上が必要になりますし、同点にも追いつけなくなる可能性も出てきてしまうばかりか、逆転サヨナラの機会も失われます。

しかし、そんな場面で栗山監督は村上に打たせる選択をしました。

これは後日談ですが、実際、村上選手は打席に向かう前「バントも頭をよぎった。」と語っています。

これは野球経験者なら誰でもわかるセオリーで、たとえ好調の選手であってもバントさせるぐらいの場面だからです。

しかし、栗山監督は『ムネ(村上選手)に任せた』と伝え打席に送り出したそうです。

結果、村上選手はセンターオーバーの2塁打を放ち、これにより1塁・2塁走者は生還し大逆転。

チームを救った村上選手の一打で今大会では初のサヨナラ勝ちとなり、勝利の立役者になりました。

栗山監督の采配と村上選手の打撃でいままでの不振を払拭するどころか、今大会でも最も価値のあるサヨナラヒットとなり、有り余るプラスをチームにもたらしました。

これまで不振の主砲の大活躍もあってチームも大盛り上がり、サヨナラの場面では優勝したかのような盛り上がりで、チームの士気も活気づき翌日のアメリカ戦に向けて最高の状態が整いました。

村上選手は決勝のアメリカ戦でも本来の力を発揮し、同点打となるホームランを打つなど大活躍しWBC優勝に貢献しました。

終わってみれば、村上選手は26打数6安打で打率.231、6打点と本調子とは言えませんが、主砲として最低限の務めを果たしたと言えるのではないでしょうか。

ある意味、最後の土壇場のメキシコ戦からの大活躍で、本来の実力に収束したと言えるかもしれません(笑)

その結果に導いたのは紛れもない栗山監督の選択です。

セオリーを度外視して打たせるのは、村上が凡退に終わった時、批判も浴びる可能性もあった為、勇気のいる事だったと思います。

場合によっては、その決断が失敗に終わった場合、その後の栗山監督の監督人生を左右してしまうかもしれない場面です。

しかし、栗山監督は9回裏のあの場面で、一か八かの博打をしたわけではないはずです。

村上選手の状態を見て、結果は出ていないが、調子は良い(悪くない)ハズだ。
打てるハズだと、ある種の確信はあったのでしょう。

結果から言えば、その判断は正しかったのだと思います。

なぜなら、村上選手にバントをさせても勝ったかもしれませんが、
その場合は村上選手がWBCで勝利の立役者になる可能性は失われてしまっていたからです。

これは、トレードで例えれば、主力のストラテジーが不調の時も、ドローダウンを更新しそうな時も、信じて使い続けるようなものです。

ストラテジーの実力や、相場との相性なども見切る必要があり、なかなか出来る事じゃありません。

我々トレーダーは、様々なストラテジーを率いる監督のようなものかもしれませんし、その采配が長期的なトレードの成果を決めます。

そう考えると、必ずしも選手として大成したとは言えない栗山監督がこうして、監督として日本を率いて戦って結果を出すための選手をみる真贋を持っており、選手の士気を高める力を持っていたのだと思います。

そして何より、セオリー通りにやらなかった事で、メキシコ戦、アメリカ戦とかつてないドラマチックな展開が生み出されたのですから、突き詰めて考えると深いです。

これを上手く表現するのは難しいですが、強いて言うなら”困難な選択をしたから、上手く行ったときに得られるものも大きい”と言ったところでしょうか。

今回のWBC、観ていて興奮、感動だけでなく、色々深い学びがあった大会でした。

WBCをご覧になった皆さんは、どんな事を感じましたか?!

改めて、WBC代表の選手・監督・関係者の皆様にありがとう、お疲れさまでした!と言いたいですね。

では次回もお楽しみに!

 

ー夢幻

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。