値上がりランキングに乗りやすい変動率の大きな株価はいくら?【夢幻】



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夢幻です。

前回、前々回と、値幅制限の4倍への拡大ルールを取り上げました。

これにより、ハイボラティリティ銘柄を狙った売買ルールの過去の検証結果が当てにならなくなる懸念があるというお話でした。

特に、仕手筋がこの制度を利用してきた例として、ビューティー花壇(3041)を取り上げました。

これについて対策を考えていた所、ボラティリティの高い、あるいはボラティリティ上昇しやすい銘柄の特徴として、”制限値幅”に着目する必要があると考えました。

というもの、値上(下)がり率の限界値(以下、ストップ率と略す)は株価(基準値段)と制限値幅によって、一意に決まってくるからです。

そこで、今回は株価と制限値幅、ストップ率の関係についてみていきましょう。

日本取引所グループのHPより制限値幅を確認すると以下のようになっています。

基準値段 制限値幅
100円未満 上下 30円
200円未満 50円
500円未満 80円
700 円未満 100円
1,000円未満 150円
1,500円未満 300円
2,000円未満 400円
3,000円未満 500円
5,000円未満 700円
7,000 円未満 1,000円
10,000円未満 1,500円
15,000円未満 3,000円
20,000円未満 4,000円
30,000円未満 5,000円
50,000円未満 7,000円
70,000円未満 10,000円
100,000円未満 15,000円

※基準値段10万円以上は省略

実際は1株10万円の株価と制限値幅の設定も存在していますが、2018年10月1日より売買単位が100株に統一されたことにより、現在ではほぼすべての銘柄が10万円未満に収まっており、1番大きい株価がSMC(6273)の74410円、2番手がキーエンス(6861)の68940円のようなので、省略します。

余談ですが、過去には1株1億円を越える株価も存在しており、日本株史上の最高値の記録はヤフーの1株1億6790万円です。

この時の呼び値は10万円で、恐ろしい事になってます(笑)

さて、上記の制限値幅とストップ率について、皆さまはどんな印象をお持ちでしょうか?

私の持っているイメージでは、

・低位株はストップ率が大きい
・株価3桁後半(株価500~999円)は値幅100円or150円でストップ率が小さい
・株価1000円台前半は値幅300円となり、ストップ率が大きい
・株価10000円台前半は値幅3000円となり、ストップ率が大きい

とこんな印象を持っています。

また、

・同じ制限値幅の株価の区間では、株価が小さいほどストップ率が大きく、株価が大きいほどストップ率が小さくなる

という特徴もありますね。

例えば、制限値幅300円の株価の区間は1000円~1499円ですが、1000円ならストップ率は30%、1499円なら20%になり、この区間では、ストップ率は緩やかに下がっていく事になります。

では結果ですが、上に示したグラフが株価とストップ率の関係を示したものです。

下が株価(100円~100000円)、左のメモリが制限値幅、右のメモリがストップ率です。

オレンジの線が株価とストップ率の関係をグラフ化したものです。

では答え合わせです

・低位株はストップ率が大きい・・・◯
これは赤枠で囲った部分ですがストップ率が30%を超えるのはこの低位株ゾーンだけです。最大値は100円(50円値幅)の50%となります。

・株価3桁後半(500~999円)は値幅100円or150円でストップ率が小さい・・・△
これは黒の楕円で囲った部分です。この区間はストップ率が14~22%に収まっており、比較的ストップ率が小さいです。
言い換えれば、ストップまで到達する確率は高いかもしれませんね。

また、グラフから、同じように株価4桁後半(株価5000~9999円)、株価5桁後半(50000~99900円)もストップ率が小さいようです。

・株価1000円台前半は値幅300円となり、ストップ率が大きい・・・◯
これは黄緑枠の部分で、ストップ率は最大30%あり、20%後半の値動きもあり値動きの激しいゾーンとなります。

・株価10000円台前半は値幅3000円となり、ストップ率が大きい・・・◯
これも緑枠の部分で、ストップ率は最大30%あり、20%後半の値動きもあり値動きの激しいゾーンとなります。
また、1単元で30万円の値幅があるので、値嵩株は激しい動きになるというのも頷けますね。

今回は株価とストップ率について、考察してみましたが、如何だったでしょうか。

グラフのイメージを覚えて、株価とストップ率の関係の特徴を抑えておきましょう。

では次回もお楽しみに!

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。