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夢幻です。
今週遂に、将棋界の最高棋戦の一つである名人戦にて、藤井聡太六冠(藤井竜王)が4勝1敗で渡辺名人を下し、名人位を奪取しました。
歴代最年名人の記録は20歳10か月で谷川九段の持っている記録を4ヵ月更新
そして、1996年に羽生九段が達成した七冠に並び、史上二人目の七冠達成となりました。
長年、将棋ファンとして棋界を見てきた身としては、羽生九段が7大タイトルを独占したように、再びこのようなタイトルを独占するような棋士が現れるとは夢にも考えられませんでした。
それは何故かというと、感覚的にいってあり得ない確率だからです。
今の藤井聡太7冠のこれまでの勝率はおおよそ83%で6局指して5勝1敗のペースです。
大体のタイトル戦は、トーナメントやリーグ戦になっていますが、トーナメントだと挑戦者になるまでに5連勝以上は必要になります。
リーグ戦でも勝ち上がってきた猛者を相手にトップの成績を取らないといけません。
ですから、いくら藤井さんの勝率をもってしてもすべてのタイトル戦に毎度挑戦者になれる程に甘くはないですし、タイトルをいくつか取れたとしてもそれを防衛しながら、他のタイトルも奪取し続けなければなりません。
ですから、実力だけでなく、運の要素も多分に必要になってくると考えられるからです。
そんな折、これまでの藤井聡太7冠の戦歴をまとめているサイトを見ていたら、あることに気づきました。
それは、”棋戦ごとの勝率が明らかに違う(偏りがある)”のです。
それが、上の画像で各棋戦ごとの成績がまとめられてます。
(引用元:将棋さんぽ:藤井聡太まとめより:https://shogi-sanpo.com/fujiisouta/result/time/)
これを見ると、タイトル上位である竜王戦・名人戦(勝率)は9割近くになっているのに対し、序列の低い(優先度の低い)タイトル戦は勝率8割を切っている棋戦も結構あります。
残している最後のタイトル”王座”戦に至っては10勝5敗で勝率66%しかありません。
これを見ると、力を入れて取りに行くタイトルを絞りながら、狙ったタイトルは落とさないという勝負強さが感じられます。
勝ち続けると、対局数も増え、研究する時間が限られる中で、藤井名人の中で優先順位をキチンとつけていたのでしょう。
こういったように、表面上の勝率”83%”だけで判断すると、見えてこない部分ってありますよね。
トレードの検証結果でも、勝率8割といっても、勝ちと負けの割合が4:1になっているだけで、5連敗、10連敗する事はよくあります。
その売買ルールが市況にあっている時は、勝率8割でも全勝する事もありますし、市況にあっていないと半分以上負けなんて事もあります。
そのあたりも、表面的なデータだけでなく、トレードの履歴をチェックすると実運用で悩まなくて良いのではと思いました。
さて、藤井7冠の全8冠達成、タイトル独占が気になるところですが、残るタイトル王座を取って、棋聖戦、王位戦のタイトルを防衛すると今年の秋にも達成するそうです。
ちなみに、勝率83%でタイトル戦(5番勝負)のタイトル奪取率(先に3勝する)を単純計算するとなんと96%になります。
王座戦が挑戦者獲得までにあと3連勝が必要なので8冠になる確率は
0.83^3×0.96^3≒0.5=50%
で大体50%になる計算です(笑)
さて、どうなるでしょうか。
藤井新名人が8大タイトル独占に焦点を絞れば、
この確率よりも実現する確率ははるかに高いのかもしれません。
では次回もお楽しみに!
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