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夢幻です。
前回、前々回と10月から始まる国内株式の取引手数料の無料化について、SBI証券・楽天証券の無料化サービスについてそれぞれ解説しました。
おさらいですが、10月以降に取引手数料無料化にするには
SBI証券→”各種の取引報告書や交付書面の受け取り方法をすべて「電子交付」にする事”
楽天証券→”10/1のシステム変更後に追加される「ゼロコース」にコース変更する事”
となりますので、準備しておいてください。
今回は、10月以降の国内取引手数料無料化を利用した取引の工夫について考えてみたいと思います。
まず、今回の国内株取引の手数料無料化について、
(1).国内株の現物取引の取引手数料が無料になる
(2).国内株の信用取引の取引手数料が無料になる
(3).国内株の金利+貸し株料等の諸経費は別途必要で有料のまま
の3つの現状があり、これを買い方・売り方で経費の有無を分けると
買い方・・・現物(無料)、制度信用(金利)、一日[日計り]信用(無料)
売り方・・・制度信用(金利+貸し株料)、一日[日計り]信用(無料+貸し株料)
となります。
ここから、買い方については、資金に余裕があれば極力、現物取引を使うのが望ましいと言えます。
その他は、すべて信用取引となりますが、すべて(2)から取引手数料が無料になる分はコスト削減になるわけですが、金利は今までどおり経費として発生するため、なるべく一日信用を活用したいところです。
一日信用のメリットは金利が0円となる事ですが、デメリットもあります。
それは、デイトレしかできず、持ち越しが出来ない事と、引けまでに決済せずに持ち越した場合、翌日に強制決済となりペナルティの取引手数料が発生する事です。
上の画像(楽天証券HPより引用)の通り、楽天証券で一律2200円、SBI証券では2200~7040円と非常に高額で、1トレード100万程度なら十数回分の金利が支払えてしまう額です。
このデメリットは引け成り行き注文を入れても完全に回避する事は出来ず、
(A)ストップ配分となり、約定出来なかった場合
(B)ザラ場引けとなった場合
に加え、稀なケースではありますが、
(C)引け約定した場合
も、当日中の決済が出来なくなります。
なお、ザラ場引けとは、大引けの板寄せ方式売買成立条件を満たさずに、ザラ場でついた株価のまま取引が終了することをいいます。(ストップ配分の場合を除きます。)
【大引けの板寄せ方式売買成立条件まとめ】
①成行注文がすべて約定すること
②約定値段よりも高い買い注文と安い売り注文がすべて約定すること
③約定値段において、売り注文または買い注文のいずれか一方がすべて約定すること
④上記①~③の結果、当該約定値段が、直前の約定値段における更新値幅の2倍の範囲内であること
なのですが、私の経験上では”出来高の少ない小型株”がザラ場引けにたまになる事がありました。
そして、買い方に限り、この強制決済を回避し、ペナルティの手数料を払わずに済む方法があります。
それは、15時半までに建玉を現引きして、翌日に現物を処分するというやり方です。
ただし、現引き出来るのは引けの注文が失効した建玉のみですが、経験上、(B)のザラ場引けとなった場合は直ぐに注文が失効すると思いますので、現引きが可能となります。
(C)の大引け約定も直後に現引きは可能です。
これに対し、(A)のストップ配分となった場合は処理に時間がかかり、すぐに注文は失効せず、現引きのリミットタイムの15時半に間に合いません。
したがって、買い建玉が引けでストップ安になりそうな場合は、引け前に先回りして場中に現引きし、引けの注文を出す方が良いと思います。
こうすれば、万が一引けで決済出来なくても、翌日に寄り決済すれば強制決済の手数料を回避する事が出来ます。
また、一日信用の買い建玉がストップ高となり、持ち越したい時も同様に現引きして持ち越す事が可能になります。
今回は、デイトレメインで工夫を検討しましたが、買い方のスイングトレードであれば、積極的に現物取引を活用するなどして金利を抑える事も出来るでしょう。
このように、今のトレードスタイルで、今回の手数料無料の新サービスを上手く活用して、手数料等の経費を抑えられるか、是非整理し、検討してみてください。
では次回もお楽しみに!
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