東証が70年ぶりの取引終了時間を30分延長!トレードへの影響は!?



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こんにちは、夢幻です。

10月第5週(10/28~11/1日)の相場を振り返ります。

週明けとなった28日(月)は衆議院選挙にて自公与党が過半数割れとなり株価下落が懸念されますが、これは先週の下落で織り込み済みだったようで、株価はすぐに切り返し水曜日までで日経は1500円程度上昇しました。

しかし、週後半にかけては、中東リスクや、日銀の早期利上げの懸念が再燃し、金曜には日経約1000円の下落となり、先週末比140円高の38053円で引けました。

さて、今週は大きなトピックが2つあります。

1つはアメリカ大統領選挙で共和党のトランプ氏と民主党のハリス氏の戦っており、日本時間では6日早朝~午前中には勝敗が分かる見込みです。

トランプ氏が初当選した2016年の大統領選挙ではトランプ氏当選の報道で、日経先物が大きく下落した過去もありますので、注目しておきたいところです。

もう一つは、11月5日から始まる東京証券取引所の取引終了時間の変更です。

これは2020年10月に起きた東証の大規模トラブル(取引停止)を受け、見直しが行われたものになっています。

現行の取引時間終了は15時ですが、これが15時30分までとなり、30分間延長されます。

上の図の上側が東証の売買立会時間の変遷(JPXのHPより引用)なのですが、実は取引時間の延長時間は1991年、2011年にも行なわれており、昼の時間が各30分ずつ延長されています。

今回の取引時間終了の変更は1954年以降初めてで約70年ぶりの変更です。

取引時間の延長だけでなく、終値の決まる取引終了時間が30分遅くなるという事で、様々な取引に影響を及ぼす可能性もあるかと思います。

更に終了時間の変更だけでなく、大引けの売買にクロージング・オークションが導入されるそうです。

上の図の下側が変更点(SBIのHPより引用)で大引け終了5分前の15時25分~15時30分までがクロージングオークションの時間になります。

SBI証券のHPによると、クロージング・オークションとは後場の取引終了時に行われる板寄せに参加するための注文受付時間を設け、その注文受付の締切と同時に板寄せを行う仕組み、と解説があります。

クロージング・オークション中の15時25分から15時30分までの5分間は、取引開始の寄り付き前と同様に注文受付状況(売買気配)が配信され、取引終了時刻の15時30分に大引けの板寄せが行われます。

これはおそらく、朝の寄り付き(8時~9時)前に行われる売買気配による注文が可能な状況が引け前に5分だけ設けられると考えれば良いと思います。

すなわち、実際に売買板を使って自由に売買出来る時間(いわゆるザラ場)は15時25分までとなります。

この時間が設けられる事で、思考に時間を要する個人投資家には考慮する5分間の猶予が与えられるため多少のメリットがあると思います。

例えば、クロージング・オークションで大量の売り注文が入って、終値が安くなりそうなら買いたい投資家も出てくるといったケースが考えられます。

こういった事で、終値の適正化や大引けの出来高増加に寄与するのではないかと考えられます。

よって、引け値が飛んだり、大引けの売買不成立が起こる事も少なくなりシステムトレードにはプラスに働く可能性もありそうです。

実際に場を見れる方はこのクロージング・オークションについては、実際の引け前の動きを観察しておきたいところです。

さて、この取引時間終了の変更により、トレードへの影響で気になるのが、決算シーズンへの影響です。

中でも、15時ちょうどに今季の決算発表の開示を予定していた企業が

・今回の取引時間終了の変更に合わせて時間を30分ずらし15時30分に開示を行う企業
・特に変更せず予定どおり15時に開示を行う企業

とに分かれており、後者に関しては場中に開示が出ますから、そこでコンピュータ(アルゴ)売買などにより大きく値が動く可能性が高いです。

元々、15時以降に決算開示をする企業の建前としては、個人投資家は情報の周知までに時間がかかるため、株主間の不平等を考慮し、場中での開示を避けているという理由があります。

したがって、今後は、開示時間を15時30分以降にずらす企業もあると思いますが、当面は場中の開示が増えると思いますので、各々チェックしてみてください。

また、場中開示により、その日のうちに株価に織り込まれ、決算発表の翌朝の値も動きづらくなる可能性もあります。

また、気になる点が見つかりましたらメルマガで紹介したいと思います。

では次回もお楽しみに!

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。