レオス参戦でフジメディアHDの株価はどうなる?レオスの狙い



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こんにちは、夢幻です。

2月に入りましたが株価はぱっとしないですね。

日経平均は先週末比で785円安の38787円まで値下がりし、4万円を超えて高値を取る展開は望みにくくなってしまいました。

アメリカ市場も高値を超えずやや弱いので2月は軟調な展開になりそうです。

日本の市場では最近話題のフジテレビ問題の渦中にあるフジメディアHDが少し面白い展開になってきました。

それは、2月7日に「ひふみ」投資のレオスがフジメディアHDの株式を5%以上保有し、大量保有報告書を出したからです。

同社の株価はこの問題が出てスポンサー離れが進み、業績悪化が懸念され今季は数百億単位の減益が見込まれ、普通は株価が暴落してもおかしくありません。

しかし、そんな中でも年始は約1700円だった株価は今や2500円と50%近く上昇しており、直近も一貫して株価は上昇傾向です。(上のグラフ)

そこには、フジメディアHDがいまだPBR0.5倍割れのいわゆる資産バリュー株であることが関係しています。

資産バリュー株にある出来事が起こると大幅な株価是正が起こる事があり、それは資産バリュー株に明るい投資家であれば分かる事ですが、そういった投資家達がこの騒動を好機とみて買い進めてもここまで大きな株価の動きは考えにくいです。

そのため、一部では大口投資家が買い進めているのではないかという見方もありました。

その正体が大量保有報告書を出したレオスで、これだけ会社は苦境の中にあってレオスは「純投資」として5%まで買い進めていたというわけです。

資産バリュー株の株価是正のカラクリを簡単に説明します。

フジメディアHDの年始の時価総額は約4000億円ですが、フジメディアHDは不動産と現預金だけでも1兆円程度の資産を保有しています。

ちなみに、純利益の過半数は不動産業で収益を上げており、テレビメディアの利益は全体の3割程度だそうです。

したがって、このメディア事業の利益がまるまる無くなっても本業の不動産業で利益を上げられれば直ぐに倒産するような事態にはなりません。

万一キャッシュが尽きたら不動産を少し売ればよいからです。
よって、直近の倒産リスクは皆無です。

話を戻して、1兆円の資産に対し時価総額は4000億円ですから、これは不合理な状態といえます。

なぜなら極論ですが4000億円で株を全部買い占めて会社を清算すれば単純計算で6000億円の利益が出る計算になるからです。

こういった資産バリュー株はよく金庫に例えられます。

1兆円入った金庫が4千億円で売られているといった状態なのです。

ここでミソなのが、この財布には「鍵」が掛かっているということです。
しかも、とても強固な。

鍵が開かなければ1兆円は取り出せないわけですから、この金庫が1兆円よりもはるかに安い4000億円の値になってしまっているというわけです。

このあかない「鍵」の正体はというと現経営陣、すなわち権力者です。

レオスとしては、保有比率もさらに高めて物言う株主(アクティビスト)となり、この鍵、すなわち現経営陣を取り除けば、企業価値の向上、株価の大幅な上昇が見込めるとの算段でしょう。。

これまでは外資のダルトン・インベストメンツが第一のアクティビストとして、第三者委員会の設置を要求する書簡をフジ・メディアHDに送るなど問題の調査、解決に働きかけていましたが、国内からも大口のアクティビストの登場となって一層、現経営陣への追及は厳しいものとなるでしょう。

ここからさらに株価が上昇するのか、株価上昇の正体がはっきりしたことろで一端売りが先行するのかわかりませんが、このフジテレビ問題の一連の流れは事例として大変興味がありますね。

今後のフジメディアHDとSBIレオスの株価動向には注目しておきましょう。

では次回もお楽しみに!

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。