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こんにちは、夢幻です。
先週の日経平均株価は、先週末比131円安の37,834円で引けました。
これで2週連続の調整となりましたが、いずれも小幅の調整に留まっています。
ここ一か月は37000~38500円のレンジ相場となっており、4月上旬の底値からはそれなりに上昇していますので、一旦は売りが出る場面ではないかと思います。
こうなると着目ポイントとしては
・下値37000円をキープしつつ、やがて38500円の高値をブレイクする
・高値38500円を越えられずに、やがて37000円の安値をブレイクする
のどちらかといったところでしょう。
さて、前回のメルマガで取り上げた「令和の米騒動」ですが、今週も新たな展開がありました。
前回は、小泉進次郎氏が農林水産大臣に就任後、政府の備蓄米を随意契約で半値近くの2,000円台で市場に放出する「冷やし玉」戦略を実行したことをお伝えしました。
この戦略は、過熱した米相場を落ち着かせることを目的とし、大手スーパーでの販売を優先し、メディアを巧みに活用することで「米は安く買える」という国民の認識を形成しました。
結果として、他業者も米の価格を下げざるを得なくなり、米価格の安定に寄与したと考えられます。実弾(備蓄米)には限りがあるものの、メディア戦略によって消費者の意識を操作し、相場をコントロールした点は注目に値します。
◆展開の速さと流通ルートの変化
更に補足しますと、この随意契約の備蓄米(通称「小泉米」)を、極めてスピーディに大手スーパーの店頭に並べた点も、この戦略の優れた側面です。
小泉進次郎氏が農林水産大臣に就任したのが5月21日、そしてイオンやドン・キホーテなどの大手スーパーで備蓄米が売り出されたのが5月31日。わずか10日間での出来事でした。
当初は6月中旬頃と見られていたため、この速度は驚きをもって受け止められました。
また、従来とは全く異なる流通ルートを用いてこの速度感で店頭販売まで漕ぎ着けたことは、既存の米販売ルートに対し、見直しの必要性を提起するきっかけにもなりました。
◆市場に見られる「冷やし玉」効果
この備蓄米が店頭に並び始めてから、市場では顕著な変化が見られます。
小売業者(販売店)が卸売業者(問屋)に注文するオーダーが満額通るようになった
卸売業者から上位の卸売業者への注文も満額通るようになった
これは、備蓄米が出回る以前は、必要な数量を注文してもごく少量しか仕入れることができなかった状況と比較すると、大きな変化です。
市場に「冷やし玉」(安い備蓄米)が投入されたことで、既存ルートの銘柄米や、別の備蓄米(通称「江藤米」)の販売が相対的に困難になり、それらが積極的に市場に出回るようになっていると考えられます。
◆業界への指摘と「コメじゃぶじゃぶ政策」
さらに、小泉農相が衆議院農林水産委員会で、「卸売業者の一部では昨年比で500%もの営業利益を挙げている会社もある」と指摘した点は、大きな波紋を呼びました。
流通経路や販売方式に問題がなかったかの検証には、まだ詳細な調査が必要です。
しかし、一連の動きを見ると、「冷やし玉」によって国民の注目を集めたことが、今後の米の安定供給に向けた調査などを進める上で有利に働いている可能性も示唆されます。
そして先週、小泉農相はさらに追加の備蓄米20万トンの放出を発表し、場合によっては輸入米を前倒しする考えも示しました。
これを”コメじゃぶじゃぶ政策”と表現することもできるでしょう。
これは前回の「冷やし玉」に続く、相場における「口先介入」に近い戦略と捉えられます。
これにより、銘柄米の早期放出がさらに促され、流通量の増加とともに価格も徐々に低下していくことが想定されます。
既に小売業者では買い控えにより20%程度の売上減少が見られるとのことですが、国民の意識が「慌てて買わずとも、待てば米を安く購入できる」と変化することで、銘柄米の価格が急速に下落する可能性も考えられます。
まずはコメの価格が適正な水準で安定することが喫緊の課題です。
価格が落ち着いた暁には、販売ルートや販売方式の見直しだけでなく、既存の米のブランド価値を高めるような政策も期待されます。
引き続き、コメの価格の動向に注視していきたいと思います。
では次回もお楽しみに!
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夢幻



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