将棋が教えてくれたAIの未来 ― ライバルか、それとも最強の相棒か



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こんにちは、夢幻です。

前回はAIの進化に「まるで魔法だ」と感じた、その革命的なワクワク感をお伝えしました。

「進化のスピード」、そして投資家もとい人類が直面する 「AIとどう共存するか」という課題 について考えてみたいと思います。

1. AIの進化スピードをイメージできますか?

みなさんは、今後AIがどれほどの速さで進化するか、イメージできているでしょうか?

「ハルシネーションのような不具合もあるし、これ以上はそれほど進化しないのでは」と思う方もいるかもしれません。

しかし数年前まで実用に乏しかったAIが、この1~2年で急に身近で便利な存在へ変わったのを、多くの人が実感しているはずです。

その理由は、AIの進化が 指数関数的 だからです。

例えば、ある大学入試問題で正答率が2割に満たなかったAIが、翌年にはほぼ全問正解したという事例もあります。

人間にはあり得ない成長速度であり、同じイメージで捉えているとAIの進化に取り残されてしまうのです。

2. 将棋AIが示した「指数関数の恐怖」

この進化スピードを、私は10年ほど前にまざまざと体感しました。

AIが最速で進化したフィールドの一つ・・・それが将棋です。

2012年からニコニコ生放送で始まった「将棋電王戦」は、プロ棋士とコンピューター将棋ソフトがチーム戦で対局するイベントでした。

人間が長年培ってきた「経験」や「直感」という知の領域が、データと計算力によって短期間で超えられていく姿を、全国のファンが目撃しました。

特に印象的だったのが、2015年3月~4月に開催された電王戦FINAL。

私は、最終戦(阿久津主税八段 vs AWAKE)の大盤解説会が行われたニコファーレで、約100人の観客とともにその対局を見守っていました。


(週刊アスキー記事より引用)

阿久津八段はソフトの「弱点」を突く鮮やかな指し回しで勝利し、チームは3勝2敗で勝ち越し。

会場は「人間が何とか勝った!」という安堵に包まれましたが、同時に「弱点を突かなければ勝てない」という現実が突きつけられ、哀愁すら漂っていました。

その後わずか数年で、将棋AIはプロ棋士を圧倒的に凌駕する存在となりました。

いまや将棋中継ではAIの形勢判断が当たり前に使われ、「人間 vs AI」という構図は消え去っています。

3. 数字で見るAIの進化速度

電王戦が教えてくれたのは、AIの進化は人間の努力とは別次元だということです。

プロ棋士の棋力向上 → 1年で数%

将棋AIの棋力向上 → 1年で 1.3~1.5倍

つまり、最新のソフトが1年前の自分と対戦すると、勝率は約80%前後。

わずか1年で「過去の自分を圧倒的に超える」という、まさに指数関数的な成長を遂げています。

このスピード感は、そのままビジネスや投資の世界にも当てはまります。
これは相場研究の世界でもそうですし、実ビジネスの現場でもAIが次々と台頭してきます。

将棋の世界では、AIがいくら強くなっても棋士と公式タイトル戦で戦うことはありません。

しかし現実社会では、AIはライバルになる可能性もあれば、最強の相棒となる可能性もあるのです。

このAIの活用・共存はあらゆる分野で、我々が今最も取り組まなければいけない課題だという事は間違いないでしょう。

では次回もお楽しみに!

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。