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こんにちは、夢幻です。
前回までは、AI相場を牽引するNVIDIAや、それに続くキオクシアといった成長テーマに焦点を当ててきました。
しかし、市場の熱狂とは裏腹に、いま投資家の「資産の安全性」を根底から揺るがす、深刻な脅威が急速に拡大しています。
それが、AI技術を悪用した最新型サイバー犯罪「リアルタイム・フィッシング詐欺」です。
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(日本経済新聞:偽サイトで2段階認証も突破する「証券口座乗っ取り」横行 より画像引用)
最近は大手ネット証券各社からも注意喚起が出ており、ニュースなどでこの言葉を目にした方も多いでしょう。
1. 以前(2025年5月7日発行)の続報から
今年5月、著名な投資家が不正アクセス被害を受けた事件や、
大手証券10社がフィッシング詐欺の被害補償に踏み切ったニュースを取り上げました。
その後、証券業界ではセキュリティ強化が進みましたが、
犯罪者の手口はそれを上回るスピードで進化しています。
ここで新たに登場したのが、証券業界を標的にする「リアルタイム・フィッシング詐欺」です。
今回は、この新しい手口がどのように資産を狙ってくるのか、
そして我々が取るべき防衛策を整理していきます。
2. AIが悪用される新たな手口
(1)AIによる「大量・高精度」フィッシングメール
AIの自然言語生成技術により、
今では本物そっくりのフィッシングメールや偽サイトが自動生成されています。
以前は、「日本語の違和感」や「デザインの粗さ」で見抜けたものが、
いまや見た目ではほぼ判別不能になりました。
AIによる自動生成で攻撃コストが劇的に下がり、
誰もが標的になり得る時代に突入しています。
(2)リアルタイム・フィッシング詐欺の仕組み
リアルタイム型の核心は、「同時進行の不正ログイン」です。
従来のフィッシングは、
ID・パスワードを盗み取り、後から不正アクセスするものでした。
一方でリアルタイム型では、
被害者が偽サイトにログイン情報を入力したその瞬間に、
AIによる自動プログラム(いわばフィッシングAI-bot)が、
その情報を用いて正規サイトに即時アクセスします。
そして、正規サイトが要求する追加認証(ワンタイムパスワード等)を
偽サイト上に“ミラー表示”して被害者に入力させる。

(楽天証券:リアルタイムフィッシング詐欺の注意喚起記事より画像引用)
その入力が攻撃者のサーバーに転送され、
AI-botが数秒以内に本物のサイトへ認証コードを送信します。
このわずか数秒の間に不正ログインが完了してしまう。
これが「リアルタイム」たる所以です。
AIの高速処理・自動応答能力がなければ成立しない極めて高度な手口であり、
実際にAI技術が悪用されているとみられています。
3. 今後の対策と進む「利便性とのトレードオフ」
楽天証券などでは、2025年10月26日から生体認証を用いた「パスキー認証」の導入が予定されています。
これによりフィッシングのリスクは大幅に減りますが、
同時に「利便性」は犠牲になります。
とはいえ、最も大切なのは資産を守ること。
我々ユーザー自身も、利用環境や設定を常にアップデートし、
「リンクを踏む前に一呼吸おく」
この意識を持つことが何よりの防御策です。
4. 基本の復習:従来型フィッシング対策
最後に、改めて基本的な防御策を確認しておきましょう。
・信頼できる端末(自分のPC・スマホ)以外からはアクセスしない
・公式サイト・公式アプリ以外のリンクを踏まない
・パスワードマネージャーを活用する
・多要素認証(MFA)を設定する(生体認証・2段階認証など)
これらは古典的ながらも、依然として最も重要な防御ラインです。
AIは私たちの生活を便利にする一方で、
その力を悪用する者も確実に存在します。
あなたの資産を守る最後の砦は、
テクノロジーよりも「意識」です。
では次回もお楽しみに。
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夢幻



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