【AI×実務力】スキル格差はこう広がる:あなたは4類型のどこにいる?



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こんにちは、夢幻です。

前回は、「歴史からAIバブルを考察。上場社長が明かすAIバブル後の“真の資産”」をテーマに、AIブームの熱狂とその裏にある普遍的価値について触れました。

今回はその後編として、北の達人コーポレーション・木下社長の講話から、
AI時代にトレーダーが取るべき具体的な戦略と「実務力」の重要性について深掘りしていきます。

今回のキーワードは「実務家」。
これは、特定分野の専門性を持ち、言い換えれば“スキルの土台がある人材”を指します。

1. AIは「大逆転装置」ではない

――スキル格差はむしろ拡大する

木下氏が最初に強調するのは、「AIで誰でも成功できる」という幻想を持つべきではない、という点です。

AIは魔法ではなく、レバレッジ(てこ)です。
元の能力が高い人ほど成果が増幅されます。

つまり、AIを使う側の“土台の強さ”が極めて重要になるわけです。

(1) EC普及時に起こったことと同じ構造

1990年代、多くの企業がECに参入しましたが、成功したのは「技術者」ではなく、“顧客心理を理解した販売のプロ”でした。

木下氏の会社でも、今なお25年以上使われ続けているECシステムは、「お菓子屋の専務」が作ったもの。
現場を熟知した人が作ったからこそ、長期に渡って優位性を保てているのです。

これはAI時代にも完全に当てはまります。

AIそのものを作るかどうかではなく、
“AIで価値を生み出せる能力があるかどうか”が勝敗を決めます。

2. 人材は「スキル × AI活用」で4分類される

木下氏は今後の人材を次の4分類で整理しています。

スキル:高 × AI活用:上手い(最強)

スキル:高 × AI活用:普通(強い)

スキル:普通 × AI活用:上手い(中位)

スキル:普通 × AI活用:普通(埋没)

注目すべきは、
「AI活用がうまいだけ」の人よりも、「スキルが高い人」のほうが成果を出すという点です。

理由は明確で、スキル(実務力)がない人は

・AIに何を検証させるか
・どのアウトプットが“価値を生む数字”なのか
・その分析が本当に機能しそうか

といった本質的な判断ができないからです。

トレーダーに置き換えれば、

・相場構造の理解
・ロジック運用力
・リスク管理
・市場の「背景」を読む力

こうした土台が弱い限り、AIを使ってどれだけ検証しても意味のある戦略は作れません。

3. AI時代にトレーダーが磨くべき「実務力」

AIが最も苦手とする3つの領域こそ、トレーダーの“生存領域”になります。

(1) 問いを立てる力(仮説設定)

AIは優秀ですが、「何を検証すべきか」という本質的な問いは立てられません。

市場の異変に対して仮説を作り、検証の方向性を決める力こそ、人間が持つべき能力です。

(2) メンタルマネジメント・リスク管理

AIは恐怖も欲望もありません。
しかし、相場の大部分は“人間の感情”で動きます。

連敗時にルールを守り、
市場の理不尽な動きにも冷静に対応する能力は、AIでは代替できません。

AI時代ほど、メンタルと資金管理が差をつける時代はありません。

(3) 常にβ版のつもりで「自分の業務をAI化」する

AI時代の鉄則は、

完璧な仕組みが完成してから使うのではなく
「まず使ってみて改善する」ことです。

情報収集・検証・分析・文章整理
こうした業務を、部分的にでもAIへ移行させ、常にアップデートを続けることが求められます。

4. 結論:AI × 実務力が“唯一の生存戦略”

最後に木下氏の言葉を借りれば、

「AIを使いこなす人が、使いこなせない人の仕事を奪う」

これはトレーダーにも完全に当てはまります。

市場における真実はこうです。

AIがトレーダーの利益を奪うのではなく、
AIを使いこなすトレーダーが、AIを使わないトレーダーの利益を奪う。

だからこそ、AI頼りになるのではなく、

・問いを立てる力
・ロジック運用力
・実務と経験
・リスク管理
・市場構造の理解

こうした“土台”をこそ鍛えるべきです。

AIはあくまで増幅装置。
土台が強い者ほど勝ち、弱い者はより置き去りになる。

AI時代に勝つための真実は、この一点に尽きます。

では次回もお楽しみに。

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。