AIと融合する人たちへ 日常会話をDB化して仕事を爆速化する実務家の思考法

2025.12.10

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こんにちは、夢幻です。

前回までは
・AIバブルの光と影
・AI時代に生き残る実務家の条件
・入力デバイスという、人間側インターフェースの進化
についてお話してきました。

今回は、その総まとめとして、
「AIを道具ではなく相棒として使い倒している実務家の実例」
をご紹介します。

登場するのは、YouTube などで活動する「AI仙人」と呼ばれる人物です。

今回は彼の動画
「生成AI使い一人で100人分働く社長の『非常識な仕事術』」
の内容を深堀りします。

ひとつ前提として伝えておくと、
彼は仮面をつけており身元を公開していません。

そのため、

・語られる収益規模
・国家レベル案件への関与
・金融モデルの成果

これらの「実績の真偽」は外部から検証できません。

しかし、重要なのはそこではありません。

評価すべきは“数字”ではなく、“仕組みそのもの”です。

実績の真偽はさておき、
彼が語る「AIとの向き合い方」には、
AI時代の実務家として学ぶ価値が非常に大きいのです。

1. AIを「ツール」としてしか使っていない人との決定的な違い

一般的なAIの使い方は、次のような“断片的利用”に留まります。

・調べものを聞く
・文章の下書きを作らせる
・エラーの原因を確認する

もちろん便利ですが、
AI仙人の主張はこうです。

「断片的なやり取りだけでは、AIの能力の1％も引き出せない。」

理由は明確で、

・AIに渡す情報が少なすぎる
・その場限りの断片しか共有されていない

からです。

人間で言えば、
「初対面の相手に重大判断を任せている」ようなものです。

そこで彼が実践しているのが次の方法です。

2. 日常会話をすべてDB化し、AIに投げる仕組み

AI仙人は、日常の会話・会議・独り言をほぼすべて録音し、文字起こししています。

・オンライン会議
・打ち合わせ
・アイデア出しの独り言

これらを自動でテキスト化し、
AIが参照できるデータベースとして蓄積していく。

結果としてAI側には、

・議論の経緯
・案件ごとの背景
・本人の考え方の癖
・過去の判断の流れ

といった“長期の文脈”が蓄積されます。

そのうえで、

「この案件の構成案をまとめて」
「さっきの議論を踏まえて改善案を出して」

と投げると、

・文脈を踏まえた
・ズレのない、精度の高いアウトプット

が返ってくる。

これはもう、

「AIに質問する」ではなく
「AIが自分の分身として動く」

という感覚に近い状態です。

3. 音声入力は「次の入力デバイス」

前回の Nape Pro は“指の操作距離をゼロにする”デバイスでした。

AI仙人のアプローチは、
それを「思考領域」で実現する進化です。

・考えたことを口で説明する
・タスクの条件をそのまま話す
・会議そのものが AI へのデータ入力になる

つまり、

思考 → 音声 → AI投入

という流れで、
“思考から文字への変換コスト”を徹底的に削っています。

物理デバイスが「指の摩擦」を消すなら、
音声入力は「思考の摩擦」を消す技術です。

これは、

・トレーダー
・経営者
・個人事業主
・クリエイター

いずれにとっても極めて相性の良い発想です。

4. 私たちが真似できる最初の一歩

極端な生活スタイルを真似する必要はありません。

重要なのは次の“エッセンス”です。

・会議や独り言を録音し、文字起こしする
・重要な情報をAIに渡せる形で保存する
・アイデア出しは音声入力でやってみる

これだけでも、

・AIに渡せる前提情報が増える
・回答の精度が上がる
・「一緒に考える相棒」へと関係性が変化する

ことを実感できます。

AI仙人の本質はつまりこうです。

「日常の会話と思考を、丸ごとAIと共有し、共同作業にしている。」

これは、どんな分野の実務でも応用できる普遍的な考え方です。

5. まとめ

AI時代の実務家は、次の二極に分かれていくでしょう。

・困ったときだけAIに質問する人
・日常の思考ごとAIに共有し、共同で成果を出す人

後者こそが、これからの“AI実務家”です。

実績の真偽とは別に、AI仙人のスタイルが示しているのは、
「AIをどこまで自分の思考領域に統合できるか」という問いです。

次回は、この“AI実務家”という視点をさらに発展させ、
「組織そのものをAIと融合させる」という新しい働き方の構想について深掘りします。

では、次回もお楽しみに！

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50％下回ることがないという安定した実績を残している。