マルチストラテジーでのカーブフィット4


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こんにちは。紫苑です。

 

ここ何回か、直近のパフォーマンスが悪いストラテジーの扱いについて書きましたが、

私が重複アリで運用するのは、既存のマルチを修正する際に手入れが難しくなることも理由の一つです。

 

単体の合計として(≒重複アリで)運用していると、

ロング・ショートや順張り逆張りのポジション総量の調整は必要なものの、

他のストラテジーまで影響が及ぶことは基本的にはありません。

 

一方、重複ナシで運用しているとどうでしょうか。

ストラテジー一つの組入比率を変えることで、他のストラテジーのトレードにまで影響するかも知れません。

 

成績の悪いストラテジーを上位に置いたままにするのは不合理なので、

優先順位を変更するような改修をするかもしれません。

優先順位の変更は、他のストラテジーのトレードへの影響はさらに大きくなります。

 

また、優先順位の変更は、マルチでのカーブフィットの危険性を高まると考えます。

 

前回のメルマガで、

・トレードルールのコンセプトが適切で

・外部環境に変化がなく

・正しくストラテジーを書けていれば、

直近の成績が良かろうが悪かろうが、中長期で運用すれば、大数の法則に従ってストラテジー本来の潜在能力に収束するだろうというお話をしました。

 

参考:マルチストラテジーでのカーブフィット3

https://sys-tatsu.com/investmentnews/?post_type=blog&p=15978

 

 

したがって、

直近の成績が良いストラテジーを上位に、悪いストラテジーを下位に

直近の成績が良いストラテジーの組入比率を上げ、悪いストラテジーを下げ

などという改修は、将来的にパフォーマンスの落ちるかもしれないストラテジーの依存度を高めることにつながる危険性も考える必要があります。

 

重複アリで運用していれば優先順位のカーブフィットはなくせますが、

組入比率の変更はもちろん同様の危険性があります。

 

お伝えしたいことは、要は

 

少数のストラテジーに強く依存するような運用スタイル(マルチ)、

特に直近の相場に合わせたような運用スタイルはカーブフィットの危険が高く、

システムトレードの「相場に振らされない」という利点をうまく活用できていないかもしれない

 

具体的には、組入比率や優先順位に要注意

 

ということです。

 

今回のシリーズは言語化が難しく、自分で選んだトピックながら、メルマガを書くのが一苦労でした。上手く伝わっていることを願います。

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紫苑

2006年からシステムトレードを開始。最大DDは50%程度。システムトレードで1億の資産形成を達成し、2019年4月には、「300万円を1億円まで増やしたシステムトレーダーの軌跡」というテーマでセミナーを開催。 ここ数年は、イベントドリブン、OP、サイクル投資も手掛ける。「色々な意味」で後輩たちのリーダーや目標になるべく、日夜、「努力」をしています。
紫苑さんのブログ:紫苑の億トレへのシステムトレード+科学的裁量

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