株高の裏で進む半導体インフレ──メモリ価格が示す“次の構造変化”


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こんにちは、夢幻です。

だいぶ出遅れましたが、本年もよろしくお願いいたします。

気が付けば2026年も半月が過ぎ、高市内閣が衆議院解散に踏み切るとの報道をきっかけに、日経平均株価は一月半ばには55,000円付近まで急騰しました。

昨年1年では39,900円→50,340円と約26%上昇。
直近1年では約35%上昇と、上昇スピードはさらに加速しています。

2025年4月のトランプ関税ショック時の安値30,800円から直近高値54,500円まで、わずか9か月で77%上昇。
ほぼ「1年で倍」という凄まじい勢いです。(上、日経平均株価の2年分のチャート参照)

ただ、これだけ株価が上がっていても、実体経済が良くなったという実感はあまりありません。 背景にあるのは、円安によるインフレと物価上昇です。 スーパーでの買い物も、1年前より2~3割高く感じる人は多いのではないでしょうか。

そして今、PCユーザーや投資家にとって特に強烈な値上がりを見せているのが、 半導体関連、なかでも「メモリ価格」です。

なぜメモリはここまで高騰しているのか。

今回の値上がりは、

・一時的な品薄
・数%の調整
・円安の影響

といったレベルの話ではありません。

最大の要因は、 AIデータセンター需要による「供給構造の不可逆な変化」です。

よくある説明は、 「AIブームでデータセンターが増えた → メモリが足りない」 ですが、実はそれだけでは説明不足です。

重要なのは、 「同じ工場の生産枠を誰に振り分けるか」 という構造が根本から変わったことです。

メモリメーカーにとって、

・一般向け(PC用DDR4/DDR5)
・AI向け(サーバー用の高付加価値メモリ/HBM)

は別商品ですが、原材料・設備・生産能力(キャパシティ)は共通です。

工場のキャパシティは無限ではありません。

つまり、 「AI向けを増やせば、必然的に一般向けが減る」 という構造が起きます。 これが、供給が細る本質的な理由です。

◆ 寡占市場だから、供給は一気に動く

メモリ業界は、上位数社が世界シェアの大半を握っています。 この数社がこぞって「今後は利益率の高いAI向けを優先する」と判断すると、世界中の一般向けメモリ供給が一気に細くなります。

供給が細ると、

・在庫が薄くなる
・流通が読みづらくなる
・商社やメーカーの「買い急ぎ」や「投機」が起きる

こうして価格は一気に跳ね上がります。

今回の値上がりの主因は、「需要増」よりも「供給構造のシフト」にあるのです。

◆ なぜ増産しないのか?

「足りないなら工場を増やせばいい」と思うかもしれませんが、現実は簡単ではありません。

・新工場の稼働には数年かかる
・設備投資は数兆円規模で莫大
・需要が冷えた瞬間に在庫地獄に落ちる

過去には「増産 → 需要急減 → 在庫過剰 → 価格崩壊」というシリコンサイクルの痛い経験もあります。

そのためメーカーは、増産に非常に慎重です。

結果として、短期的に供給は戻りにくい構造になっています。

◆ SSDやHDDにも波及する理由

メモリ価格が上がると、
・SSD
・HDD
・SDカード
・USBメモリ

なども連動して上がりやすくなります。

理由は単純で、「半導体価格が上がる局面では、周辺パーツもつられて上がりやすい」からです。

特にBTOメーカーやメーカー製PCでは、今後、

・露骨な値上げ
・構成変更(見えにくいコストカット)

で対応するケースが増えるでしょう。

「価格は据え置きだが、SSDの性能が落ちている」 「同じ型番なのに、中身のメモリチップが安価なものに変わっている」 といったステルスな実質値上げが増える可能性があります。

まとめ

今回のメモリ高騰は、

・AIデータセンター需要の拡大
・供給がAI向けへ優先される構造変化
・増産がすぐに効かない
・在庫薄の中での買い急ぎと投機

この複合要因で起きています。

つまり、 「そのうち下がるだろう」という過去の常識が通用しにくい局面に入ってきました。

もし、検証用のパソコンの新調やストレージの増設を検討しているなら、 「安くなるのを待つ」よりも「必要なスペックを今のうちに確保する」のが、今の相場における正解かもしれません。

それでは、また次回もお楽しみに!

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。