IR担当者も人間だもの・・・



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From;平山修司
八丁堀の事務所より、、、

 

ここ最近『四季報』の話ばかりしてしまっていましたので、
ちょっと、忘れられてしまってそうですが・・・

投資対象を決める企業調査の一つの方法として、
IRに電話をして、事業内容や業績の見通しなどを質問すると良い
という話をしたのを覚えていますでしょうか???

もしかすると、ずいぶん前のことになってしまっていますので、
忘れられているかもしれませんよね(涙)

 

でも・・・
そんなこともないようです^^

実は、先日こんなご質問をいただきました。

 

「平山さんが言う通りに行動して過去は成功したものの、
今回はうまく回答を引き出すことができませんでした。
そこで質問なのですが、次はどうすれば上手く聞きだせるでしょうか?」

 

この回答ですが、
きっと、あなたに役立つ内容だと思います。
だから、ここであなたと共有したいと思います!

 

さて、回答に入る前に、
このご質問をいただいた個人投資家の方の背景をお話ししておきましょう。

この方は日ごろ、株を買い付ける前にIRへ電話をし、
足元の業績の状況と今後の売上・利益計画のことを中心に質問していました。

しかも私が公開した方法を活用し、
上手く良い情報を聞き出していたようです。

 

素晴らしいですね!

実は、この個人投資家の方とは、
私も電話で何度もお話ししているので非常に分かるのですが、

とても気さくな方ですので、
IRに電話しても、上手くコミュニケーションが取れるように思えました。

むしろ、私のほうがかたくて、
上手くいかないのではないかな~と思ってしまうほどです。

だから、この個人投資家の方は、
IRに電話することで、非常に多くの価値ある情報を引き出せていたのでしょう。

 

その証拠として、

昨年の秋ごろにはIRから良い情報を引き出し、
業績が情報修正される銘柄を見つけていたのです。

本当に、素晴らしいですよね。
「動いたから」成し遂げられた成果でしょう。
行動すれば、こうやって結果がついてくるものなのです。

 

しかし、、、

そのような素晴らしい実績がありながら、
今回ばかりは、上手くいかなかったようなのです。

 

伺った話によると・・・

どうやら、
保有している銘柄の業績が想定を下回り、株価が下落していたので、
『株主として私には聞く権利がある』と少し思いながら電話していたようなのです。

 

もしかすると、それが今回の敗因につながってしまったのかもしれませんね。

「株主として、聞く権利がある」それは、当然のことでしょう。
その気持ちは、私も現役の個人投資家ですので、非常に分かります。

 

しかし、、、

少しでもそのようなことを思って電話してしまうと、
言葉の端々が強くなってしまったり、トーンが強くなってしまうものです。

あなた自身を考えれば、すぐに答えが出ると思いますが、
いくら相手の権利主張が正しくても、言葉の端々が強かったり、トーンが強かったりしたら、どう思いますか?

もちろん、相手は権利がありますので答えなければならないかもしれません。

 

でも、、、

言いたくても言えない雰囲気になってしまったり、
まずは、この場を落ち着かせようと思ったり、
心の扉を閉めかけてしまったり、

少なくとも、プラスよりはマイナスに傾いた心境になってしまうでしょう。

 

ということは、、、
なかなかプラスの情報は出にくいということなのです。

では、こういったとき、
私たちは、どのようにしてIRから良い情報を引き出せるようすれば良いのでしょうか?

 

あくまでも私の場合の話ですが、
私が実践している方法を、お話ししましょう。

私でしたら、このような場合「2回に分けて電話」します。

 

1回目の電話では、IR担当者が回答しやすい
内容のことを中心に質問します。

回答しやすい質問とは、
例えば、その企業の商品に関することです。

 

こういったことを質問すると、
IR担当者も自社商品ですので、回答しやすいものです。

そして、回答しやすいものに回答すると、
お互いにコミュニケーションが取りやすくなるのです。

 

 

ちなみに、、、

この質問ですが、専門用語で

「オープンクエスチョン」
「クローズクエスチョン」

というものがあります。

便宜上、先に「クローズクエスチョン」を説明しますが、
これは、基本的に「Yes、No」で回答できる質問です。

一方、「オープンクエスチョン」は、
「自由回答」で回答する質問です。

「クローズクエスチョン」だと、やはり「Yes、No」で会話が終わってしまうので
コミュニケーションは上手く取れていそうで、取れていないものです。

かといって、「オープンクエスチョン」は、
自由回答ですので、相手も回答するのに難易度が上がります。

そこで、私の場合、この中間の
「相手が比較的Yesの感覚で答えられるオープンクエスチョン」を利用しています。

これのほうが、相手も話しやすいですからね。

この1回目の電話の目的は、
「IR担当者とコミュニケーションを円滑にすること」です。

だから、できるだけ
相手が回答しやすい質問を意識して、質問すると良いでしょう。

 

そして、この1回目の電話で、
最後に忘れてはいけないことがあります。

ある意味、ここが超重要ポイントです。

 

それは、、、

最後に、自分の名前を名乗ってから、
IR担当者の名前を聞き「また、分からない点があったら電話しますね。」とひと言声をかけて電話を切ることです。

 

いいですか~、
これ本当に超重要ポイントですよ。

2回目の電話の話をすると、
いかに、これが超重要ポイントかが分かりますよ。

そうそう、ちなみにですが、
必ず「自分の名前を名乗ってから」IR担当者の名前を聞いてくださいね。

これが相手への礼儀であり、相手の懐に入る方法です。
決して「自分は株主だから、名前くらいいいだろう」と思ってはいけませんよ。

 

さて、1回目の電話で、IR担当者の名前が分かったら2回目の電話です。

2回目の電話では、
「自分の名前を名乗り、1回目の電話で話したIR担当者を指名」します。

このときも、自分の名前を名乗らないとダメですよ~。

不在でない限り、つないでもらえると思いますので、
もし、1回目のIR担当者が出てきたらチャンス到来です。

1回目の電話で、コミュニケーションを深めていますので、
このときは、前回よりも、はるかに話しやすくなっているはずです。

1回目よりは、知らない仲ではありませんので、
以前よりも、色々と回答してもらえる雰囲気ができていることでしょう。

 

この雰囲気があれば、本当にチャンス到来です。

だからといって、厳しい質問をして良いというわけではありませんが、
相手のガードも、前回よりは緩いはずですので、良い情報を聞くことができるでしょう。

 

ちなみに、、、

2回目の電話は、あまりに間はあけないように気を付けてくださいね。
人間ですので、時間が空きすぎると相手も忘れてしまいます。

だから、1回目の電話から数日したら、電話するようにしましょう。

 

いかがでしょうか?

ポイントは、「相手も自分と同じ人間」だということです。

相手が、挑戦的、挑発的な態度であれば、
あなたも、身構えするでしょう。

反対に、

相手が、友好的であれば、
あなたも、友好的に接することができるでしょう。

 

IR担当者も、それと全く同じです。

いくら、株主とコミュニケーションを取るのが仕事とはいえ
人間ですので、相手の出方次第で、ガードの取り方は変わってしまいます。

 

私たちの勝負は、
「いかに相手のガードを緩めるか」です。

それには、必ずしも1回で緩めるのが得策とは変わりません。
何度も、何度もジャブを入れて、徐々にガードを緩めさせるのも一つの方法です。

もし、あなたもIR担当者から情報を引き出すことに悩んでいたら、
一度、ご自身のコミュニケーションの取り方を振り返ってみると良いかもしれません。

もしかすると、そこに悩みを解決する何かが眠っているかもしれませんよ。

なまえ

 

 

■追伸

ファンダメンタルズとは、大局的なトレード法ですが、、、
私も斉藤正章さんのトレード法は非常に勉強になっています。
初心者の方は、この本から学習するのが良いですよ。
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紫苑

2006年からシステムトレードを開始。最大DDは50%程度。システムトレードで1億の資産形成を達成し、2019年4月には、「300万円を1億円まで増やしたシステムトレーダーの軌跡」というテーマでセミナーを開催。 ここ数年は、イベントドリブン、OP、サイクル投資も手掛ける。「色々な意味」で後輩たちのリーダーや目標になるべく、日夜、「努力」をしています。
紫苑さんのブログ:紫苑の億トレへのシステムトレード+科学的裁量