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From;平山修司
八丁堀の事務所より、、、
「社会人の生涯賃金は2億円!!」
私の個人投資家としてのはじまりは、
こんなところでした、、、
先日、システムトレードを一生懸命、勉強している方から、
「平山さんはなぜ投資を始めたのですか?」
というご質問をいただきました。
そう言えば、、、
そんな話はしたことがなかったですよね。
一度くらい、してもよかったのに。。。
就職活動のときに、
就職に関する本を読んでいたところ、
このような記事を目にしました。
「社会人の生涯賃金は2億円!!」
どこに書いてあったかは
全く記憶にありませんが、
とにかく、こんな内容の記事があったのです。
学生の私には・・・
いや、今の私にも大金ですが・・・
「2億円ももらえるの!!!」
という大きな「驚き」と「喜び」を
感じたことを鮮明に覚えています。
今思えば・・・
生涯賃金ですので、年収2億円とは違うので、
そうはならないと思うのですが、
当時の私は、
「2億円もあったら、大きな家も買えるし、高級外車も乗れ、
年中、外食で高いレストランで食事もできる!」
と本当に思っていました。
そして、その日以降、学校に向かう電車の中で、
社会人の方々を良く観察していたのです。
すると、ふと、感じたことがことがありました。
その電車で見た社会人は、
きっと、生涯年収2億円を稼いでいると思われるのですが、
私がイメージしていた
「2億円を稼いでいる社会人」の方の雰囲気とは、
ずいぶんと異なったのです。
私がイメージしていた「2億円を稼いでいる社会人」の雰囲気とは、
『腕にはロレックス、百貨店で特注した紺のきれいなスーツを着こなし、
バックは海外ブランドのものを使用している。』
のような雰囲気を勝手に私はイメージしていたのです。
2億円という金額だけを見ると、
プロ野球のスター選手が稼ぐ金額であり、
この金額をもらっているならば、
こんな感じになるのではないかと思っていたのです。
しかし。。。
現実は違いました。
電車で私の前の席に座っていた社会人は、
見たことのないメーカーの時計を身に着け、
革製ではないビニール製のようなカバンを持っていました。
ちなみに、現在の私はというと、時計は身に付けていませんし、
「ユニクロ」や「しまむら」で買った
2,000円から3,000円くらいの洋服を着て、
百貨店のセールで3,000円くらいで購入したバックを使用していますので、
その当時、私が見た社会人を
はるかに下回る身なりです・・・(笑)
今は、育児にお金が回ってしまい、
奥さんに絞られている都合もありますし・・・(涙)
それなりに稼いでいるつもりなのですが、
参ったものです。。。
さて、その社会人を見て、
学生の私は、こう思いました。
「もしかすると、2億円もらっても、裕福な生活ができないのでは?」
という不安がよぎったのです。
そのようなことがあり、ただ、給料をもらうだけではなく、
なんとか、もっとお金を得る方法を考えなければ、
ゆとりのある生活はできないのではないかと思ったのです。
そして、その後、私は社会人になった頃、
書店で私の運命を変えた本に出会いました。
その本とは、
「あるじゃん」
という、マネー雑誌です。
(残念ながら、2012年に休刊しています。)
この「あるじゃん」では、
保険の選び方や節約方法、貯金方法などが紹介されていました。
その中に投資のコーナーがあったのです。
そして、その投資のコーナーでは
米ドルMMFやユーロMMFが紹介されていました。
当時の米ドルMMFとユーロMMFの利回りは、
だいたい5%くらいだったと記憶しています。
銀行の定期預金では、
ほとんど金利がつかなかったので、
これらのMMFの利回りはとても魅力的に映り、
私は投資に興味を持つきっかけとなったのです。
だから、私の個人投資家としての発端は、
「社会人の生涯賃金は2億円!!」の記事に始まり、
現実を見てみると、
○社会人になり、給料をもらうだけでは、裕福な生活ができないのでは?
と思ったことと、
○『あるじゃん』で利回りの高い外貨MMFの存在を知ったこと
でした。
とにかく、裕福な生活を送るために
給料以外に、副収入を手に入れたい。
ただ、その一心でした。
そして、私の初めての投資は、
○米ドルMMFを20万円
○ユーロMMFは10万円
の購入でした。
社会人になったばかりの私は、
貯金の全てで購入しました。
今、考えると恐ろしいですが、、、
貯金全額ですので、いくら30万円とはいえ、
全く小さなものではありませんでした。
でも、私としては、
『あるじゃん』で利回りの高いものを見つけたので、
期待感でいっぱいです。
だから、これで裕福な生活を送れる!
と思う気持ちでいっぱいでした。
しかし、現実は・・・
何と、、、
予期もしないような円高がきたのです。
1998年10月7日と8日の2日間で、
なんと「20円も円高」になったのです。
米国のヘッジファンドであった
ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の破たんによる影響で、
為替が130円から110円へと一気に20円も円高に進みました。
この2日間で一気に15%も円高に進んだことで、
私のMMF貯金が円換算で15%も減少してしまったのです。
当初、私は年5%の利回りを期待して、投資したものの、
この2日間で逆に、3年分の利回りに相当する
15%分(5%×3年分)の金額を失ってしまいました。
つまり、1998年から5%の利回りが続いても、
2001年まで待たないと元の投資金額まで
回復できない大きな含み損の状況に陥ったのです。
この2日間の円高で私は、投資金額30万円に対して、
15%に相当する約5万円をその2日間で失いました。
5万円と聞くと、
それほど大きくない数字かもしれません。
でも、投資金額の15%ですし、
元手が30万円ですので、これは本人としては大変な痛手です。
だから、当時の私は、
お昼の食事では会社の前にある立ち食いソバ屋をメインにし、
なるべく1回のランチは700円以下になるように出費を抑えていました。
ちなみに・・・
東京都中央区のランチの相場ですが、
700円以下は、けっこう厳しいです。
私がいた中央区は、しかも築地周辺ですので、
もう銀座が隣で、安いところは本当に少なかったですから・・・。
今みたいに、移動販売のお弁当屋さんもなかったですし。
また、その頃、私は、
100円玉を貯金するための貯金箱を購入し、
コツコツと100円玉を貯金して、
その貯金箱が少しずつ重くなっていくことを
楽しみにしていた時でもありました。
当時の私にとって、100円はそれだけ大切なお金だったのです。
そのように、100円を大切にしていた私に、
急激な円高が訪れたことで、
100円玉の500倍に相当する5万円の損失を被ってしまい、
精神的に大きく落ち込みました。
そのとき、こう思いました。
「5万円も損するならば、もう少し小さな金額で投資すれば良かった」
もし、小さな金額で投資していれば、残りのお金で円高になった局面で
安く米ドルMMFを買い付けできたのですが、
貯金の全てを使い切ってしまったことで、
新たな投資も出来ずに半年以上は身動きが取れませんでした。
この時に、私は
「持っているお金のすべてを使って、一気に買い付けすると、
身動きが取れなくなってしまう。」
という経験しました。
あなたがもし投資初心者でしたら、私と同じ失敗をしないよう、
所有しているお金のすべてを使い切って身動きが取れないことがないように、
多くても投資金額の1/3位ずつ買い付けした方が良いでしょう。
私のような経験を避けることができるようになると思いますよ。
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