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From;西村剛
八丁堀の事務所より、、、
先日、4000本安打を達成したイチロー選手。
ちょっと、気になって
彼の最高打率を調べてみました。
最高は、日本での最終シーズンに記録した
「3割8分7厘」のようです。
ちなみに、メジャーリーグでは、
「3割7分2厘」でした。
インターネットで、「イチロー 打率」と調べると分かりますが、
イチロー選手は、これまでの現役生活で、9割近く「打率3割」台と維持しているのですね。
いや~、恐ろしい話です。
生涯、3割を打てるか分からない選手もたくさんいるのに、
当たり前のように、3割を打っているのですからね。
ま~、とにかく、その3割が普通の数字なのですから
彼のすごさを実感します。
でも、もしあなたがプロ野球が好きであれば、
こんな言葉を解説者から聞いたことはないでしょうか?
「バッターとピッチャーは、バッターの方が有利ですよ。
だって、ピッチャーは常に抑えてないと評価されないですが、
バッターは、10打席中、3回ヒットを打てば、素晴らしいと言われてしまうのですからね」と。
これは、あくまでも論点をどこに置くかの話ですが、
確かに、反対の見方をすると、そうですよね。
あのイチロー選手も、10回打席に立っても、
7回はアウトになってしまうのです。
つまり、私たちシステムトレーダーで言えば、
「勝率30%」
なんて、お粗末な数字なのでしょう。
でも、野球の世界では、たとえ「勝率30%」でも、ヒーローになっていますのです。
そして、不思議なことに、
私たちで言う「7回の負けトレード」は、全くなかったことになってしまうのです。
さて、唐突になんで
このような話をしたかと言うと・・・
ここ最近、相場が低迷していることもあり、
「最近システムトレードの成績があまり良くありません。何が問題なのでしょうか?」
というご質問を頂くことがあります。
この回答をするときに、
ふと、野球選手の打率のことを思い出したのです。
「イチロー選手も、結局は『7回は負けトレード』なんだよな~」と。
イチロー選手のように、素晴らしい実績を上げ続ける選手でも、
全てが勝てるわけではないのです。
繰り返しになりますが、
3回は、勝ちトレードですが、7回は、負けトレードなのです。
しかも、イチロー選手に限っては、
尻上がりに調子を上げるタイプですので、シーズンの前半は、
どちらかと言えば、負けトレードが先行します。
しかし、徐々にエンジンがかかり、
その負けトレードの損失を補うべく、勝ちトレードを増やしていくのです。
そして、年間を通じて見ると・・・
前人未到の成績を残し、あれだけ称賛される選手になっていったのです。
実は、私たちシステムトレーダーで言えば、
システムトレードの成績も全く同じことが言えます。
イチロー選手のように尻上がりというのは、
なかなかないかもしれませんが、
やはり、年間を通じて負ける時期は必ずあります。
どんなに成績の良い売買ルールでも、
「毎日・毎週・毎月」勝ち続けることはできないのです。
ほとんどの売買ルールは、
「買った!」「負けた!」の勝ちトレードと負けトレードを繰り返します。
イチロー選手が、どれだけ素晴らしい成績を残していても、
かならず負けトレードに該当する打てない打席があるように
システムトレードでも、それはほぼ間違えなく存在するのです。
そこで、あなたに覚えておいて頂きたいのが、
売買ルールの良し悪しは、そのとき買った!負けた!の短期的に判断するのではなく・・・
【3ヶ月~6ヶ月】
は運用してから、成績を判断してもらいたいのです。
たいていの場合、6ヶ月程度運用してみると分かるのですが、
成績の良かった時期が終わると、
次に、成績が悪い時期が来ます。
そして、その後に再び成績の良い時期が来るということを繰り返し、
徐々に、合計損益が増えていくのです。
それくらいの期間で運用すると、
その感覚が身に付きます。
ですので、
仮に、直近の成績が悪くても、決してそこで見切りを付けず、
「6ヶ月」程度は、我慢して運用すると良いでしょう。
ただし、もちろんその前提として、
しっかりと検証して作成した売買ルールであることがあります。
でも、そのような売買ルールであれば、
6ヶ月程度は、成績が好ましくないときがあっても
我慢して運用してみるべきです。
イマイチ、ピタッとはまった例えではないので、
スッと入らない部分もあるかもしれませんが・・・
あのイチロー選手も、年間で成績を残したり、
生涯で成績を残すには、
「良いときもあれば、悪いときもあり、
それを繰り返しながら、あの成績を上げている」
と思えば、ちょっとは我慢する気持ちが出るのではないでしょうか。
ただし、1点だけ注意点があります。
短期的に成績が悪化した場合、必ずこの点だけは確認しておきましょう。
それは、、、
「リスクを取り過ぎていないか」
です。
短期的に成績が悪化した場合、
基本的には、6ヶ月程度は様子を見るという姿勢で良いのですが、
その際、必ず検証結果のトレード一覧を確認しておきましょう。
そして、そのとき
「負けトレードの最大損失額」に注目して下さい。
もし、そのとき・・・
その最大損失額が【運用資産の5%】を超えるようであれば、
それは、リスクを取り過ぎていることになります。
そのときは、いったん運用を中止しましょう。
具体的には、もし運用資金が100万円の場合は、
1トレード当りの最大損失額は「5万円以下」に収めましょう。
もし、5万円を超えてしまった場合は、
1トレードあたりの投資金額を小さくしたり、
銘柄分散数を増やしたりして、5万円以下になるように改良しましょう。
こうすることで、1トレード当りの損失額を
抑えることができます。
これは重要なポイントです。
今日は、2つ重要なことをお話ししました。
1つ目は、売買ルールの良し悪しを決めるには【6ヶ月】程度運用すること。
そして、
2つ目は、ただし成績が悪化したときは、必ず【負けトレードの最大損失額】に注目し、
仮に、運用資産の5%を超えている場合は、改良する。
この2つです。
ちょっと、今はしんどい時期だと思いますが、
ぜひ、この2つのポイントに注意しながら、あなたの売買ルールを運用して下さいね。
■追伸
昨日から・・・ここで話している「ガイドブック」へのお問い合わせが殺到しています。
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西村 剛
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