個人投資家が陥りやすい「2大症候群」



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From;秋山大介
宇都宮の自宅より、、、

 

もう、何年前のことでしょう。

3年はたっていないと思いますが、
それくらいは経過しているかもしれません。

あのときは、
確か、【システムトレードの達人】サポートメンバーで
1泊2日の合宿ミーティングをしていたときだと思います。

11月ごろだったような記憶があります。

その頃は、まだシステムトレーダーが
今のようには普及していないときで、
まだまだ、変わったトレード法の一つでした。

 

そして、月日はたち、
今に至るのですが、、、

その3年ほど前の合宿のときの話で、
今でも忘れない言葉があります。

 

それは、、、

「まず、トレードする」

という言葉でした。

 

私たちは、創業当時から、
個人投資家の育成をメインに事業展開していることもあり、
定期的に、プログラムの中身などを見直します。

やはり、時代背景や
これからシステムトレードを始める人の状況は
日々変わりますので、それに合わせて微調整をしていくのです。

 

そんな中、このミーティングで題目に挙がったのが

「全くの初心者がシステムトレードを始める場合、
何かがするのがベストか?」

ということでした。

 

これには、色々な考えがでました。

用語から勉強したらどうか?
テクニカル指標から勉強したどうか?
サンプルの売買ルールの改良から勉強したらどうか?
チャートリーディングから勉強したらどうか?
株の仕組みから勉強したどうか?

などなど、その案は千差万別でした。

 

ただ、この案を出す中で、
一人だけ、全く発言していない人がいました。

なので、聞いてみたのです。
あなたなら、どうしますか?と。

すると、、、
それまで、他のメンバーの話を
淡々と聞いていた彼が、その口を開きました。

 

そのとき、その部屋は
無音になりました。

それまで議論が重ねられ
熱気のようなものがあったのに、

一瞬にして無音になり、
部屋の温度が一気に下がるような感覚でした。

それまで黙っていただけに、
他のメンバーも「いったい何を言うのだろう…」と
そんな気持ちで、心臓の音が聞こえる状況だったでしょう。

 

そして、彼は口を開いたのです…

「まず、トレードする。それから学習する。それがベストでしょう。」

と。

 

彼に言わせると、
仮に、自分の両親がシステムトレードを始めたいと言ったら、
とにかく、いったんトレードさせるというのです。

細かくは、忘れましたが、

それが、本人の自由でトレードするか、
何か、サンプルの売買ルールで出たシグナルでトレードするかは
どちらだったでしょう…

 

ただ、いずれにしても

「実際にトレードする」

という行為をさせるとのことでした。

 

それを聞いて、彼以外のメンバーは、

「は~~~~」

と口を開いたままになってしまいました。

 

彼以外の私たちの感覚では、
大切な資金を運用するのだから、

100%はもちろん保証できないが、
ほぼ利益が上げられる状態になってから
実際のトレードをするのがベストだと考えていたのです。

 

でも、彼の考えは全く反対でした。

「実際にトレードをして、何が悪いか体験する」

これを重視していたのです。

 

私はこの荒業が本当のことか分かりませんが、
子どもを泳げるようにするために、
小さいころに、プールなどに投げ込み、おぼれる体験をさせる
ということを聞いたことがあります。

 

ちみなみに・・・
私はお風呂でおぼれていた記憶はありますが…(汗)

彼曰く、最初におぼれるような経験がないと、
何も学べず、吸収もできないということなのです。

だから、一度トレードをして
失敗し、原因を探りながら学習するのが
ベストだというのです。

 

でも、よくよく考えてみればそうですね。
悲しいかな、人間は「痛み」からしか学べません。

一方で、痛みを味わっているのに、歴史は繰り返すがごとく
その痛みを繰り返してもしまいます。

 

いや、ほんと最近思いますよ。

ゴルフなんか、そうですよね。特に…。
しかも、痛みで学びつつ、痛みを繰り返すという…なんともなんとも(笑)

 

それはいいとして、、、
本当に痛みからしか学べません。

私の両親の教育がそうでしたが、
なんでもやってみろ、というものでした。

だから、私の左手の薬指と小指の間には、
いまだに傷が残っていますが…

小学3年生くらいの頃、
彫刻刀で、パックリ切ってしまったのですよね。
もう、血はだらだらですよ。

ま~、びっくりしました。
しかも、その彫刻刀を買ってきたのは、父親ですよ(笑)

どこかの土産屋で買ったのかわかりませんが、
何だか、彫刻家の店で売っていたとか言っていました。

だから、切れる…切れる…

そして、父は、血を流した私にこう言いました。
「危ないってことが分かっただろ。次から気を付けろ。」と。

で、そのあと、どうやって止血したのか記憶にありませんが、
お彼岸か何かだったので、お墓参りに連れてかれました。

しかも、帰り道にラーメン屋に寄って、
そこの店員さんが、私の手を見て驚いていたのを記憶しています。

ま~、包帯ぐるぐる巻きなら
びっくりしますよね~、
10歳くらいの子供がそんな状態なのですから。

 

これは極端な話かもしれませんが、
私はそれ以来、彫刻刀の使い方は本当に気を付けるようになりました。

 

というより、
「正しい使い方」を学んだのかもしれません。

反対に、「こうすると失敗する」ということを体で覚えました。
だから、自然と体が「正しい使い方」をするようになったのです。

 

さて、話をトレードに戻しますが、
私の彫刻刀の話が、トレードであればどうでしょう?

おそらく、トレードで失敗すれば、
学習に入るとき、

「正しい方法」を学ぼうとするでしょう。

 

反対に、「こうすると失敗する」ということを体感しているので、
同じような失敗はしないことになるでしょう。

 

おそらく、彼はこういうことが言いたかったのだと思います。

 

事実・・・
これは、よくある話ですが、
システムトレードに限らず、

「学習はしているが実践をしたことがない」

ということがあります。

 

まさに「考えすぎて動けない症候群」です。
もっと酷いのは、「何から学べばよいのかわからない症候群」です。

「考えすぎて動けない症候群」で比較的多いのは、

あれも学習してから、トレードをしてみよう!
いや、あれも学習しないと、トレードで損をしてしまう!
次は、あれも学習しよう!

と、次から次へと学ぶことを増やし、
全く実践に移れないという状況です。

そして、いつしか月日はたち、
単なる「ノウハウコレクター」になってしまうというオチです。

 

また、「何から学べばよいのかわからない症候群」は、

それ以前の問題で、誰が書いた本を読んで良いのか、
何が書かれた本を読んでいいのか、

と、学習以前の問題になってしまう状況です。

 

こうなってしまうと
この壁を打破するのは、大変でしょう。

ただ、どちらの症候群でも、
動かない限り「何も生まれない」のです。

だからこそ、たとえ失敗しても何があっても、
動いてみて、そこから学ぶのが重要なのでしょう。

 

ちなみに、、、
ここでは全く書けない内容ですが…
私が営業マン時代に、イロハを教えてくれた先輩は、
「○○見て○○が上手くなるか?やってみて研究しないとダメだろ?」
と言いました。

○○は、ご想像にお任せします(笑)

 

ということで、そろそろ話をまとめますが、

先週、私はこんな話をしました。
ここでは「スモールスタート」という話をしたのですが、
まさに、このスモールスタートが、ここで出てきた

「まず、トレードする」

です。

 

ここからPDCAを回し、最初は小さなPDCAの円が、
回転を繰り返すことで、雪だるまのように大きくなります。

しかし、小さなPDCAがなければ、
いくら何をしても、いたずらに時間だけが過ぎ、
雪だるまのように膨らむものもなく、終わってしまいます。

だから、スモールスタートで始めることは
思った以上に重要だということです。

 

まず「動く」

もし、あなたに症候群が見られるようであれば、
今月は動くことを課題に進んでみると良いかもしれませんね。

 

あっ、そうそう・・・
一つ言い忘れました(笑)

「まず、トレードする」と言ったのは、斉藤正章さんです。

なまえ

 

 

 

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西村剛 著 斉藤正章 監修

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。