日本株も上がるでしょ!



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From;西村剛

八丁堀の事務所より、、、

再び、グッドニュースです。

あっ、グッドニュースって
数年ぶりに使った気がします・・・(笑)

それはともかく、
グッドニュースです。

18日に行なわれた米国FOMCにおいて
金融緩和縮小が見送られました。

この見送りが好感し、
米国ダウ指数、米国S&P指数、何と。。。

それぞれ「上場来高値」を更新しました。

今の米国株の状況は、

システムトレードの戦略でいうところの

「高値ブレイクアウト戦略」に合致した状況です。

つまり、理屈上では、それは
これまでに米国株を買って保有している投資家の
全てが含み益が出ている状態だと言えます。

さ~、周りに米国株を持っている人はいませんか?
いたら、たかりましょう。

含み益が出ているはずですから!

それは、冗談ですが・・・(笑)

理屈上では、米国株を持っている人が全て含み益なのですから、
このまま高値更新が続けば、投資家心理も楽観的に変化するでしょう。

これは、株価にとって、いい話です。

しかし・・・

これはあくまでも「米国株」の話です。

この米国株の流れは、はたして日本株にも来るのでしょうか?

あなたは、どう思いますか?

「そりゃ~、米国株が上がれば、日本株も上がるのが常だから上がるでしょ」

そんな声が聞こえてきそうですね。

では、そう思ったあなたに質問です。

その根拠は何ですか?

ぜひ、数字で私を納得させてみて下さい・・・

な~んて、本気では言いませんが、
こういった状況で感覚で物事を進めると、非常に危険です。

人間の感覚とは、悲しいくらい
当てにならないものです。

それこそ、「さっきすれ違った人の服の色は?」と聞かれても
上手く答えられないように、記憶も感覚も曖昧なのです。

だから、こういったときは
数字で冷静に掴むのが良いでしょう。

そこで、この米国株の波が、
日本株に、どこまで波及するか、以下の売買ルールで検証してみました。

■売買ルールの設定内容■
———————————————————–

〇売買対象:日経平均株価

〇検証期間:2000年~2013年

〇買いルール:
米国S&P指数の終値が200日間の終値の高値を更新した場合、翌日に成行買い

〇売りルール:
含み損益が30%に到達した時点で翌日に成行売り

———————————————————–

今回の検証で調べるのは、
言葉で説明すると、こういうことです。

「米国株が高値をブレイクアウトしたタイミングで
日本株をを買ったら利益は上がりやすいのか?」

もし、検証結果が良好であれば、
それは、米国株が高値ブレイクアウトをした今のタイミングが

「絶好の買いのタイミング」

と言えます。

では、その仮説がどうなのか、検証結果を見てみましょう。

検証結果は、以下の通りです。

■検証結果■
=============================

〇勝率: 80.00 %

〇勝ち数: 4 回
〇負け数: 1 回
〇引き分け数: 0 回

〇平均損益(円): 37,893 円  平均損益(率): 12.63 %
〇平均利益(円): 71,355 円  平均利益(率): 23.79 %
〇平均損失(円): -95,957 円  平均損失(率): -31.99 %

=============================

以上が、検証結果の概要です。

米国S&P指数が「200日高値をブレイクアウト」したタイミングは
2000年~2013年の期間に「5回」ありました。

ちなみに、この5回は、「勝ち数」と「負け数」を足した数です。

注目頂きたいのは、唯一の負けです。

これは、何があったときでしょうか?

それは、思い返したくない人もいるかもしれませんが、
「2008年のリーマンショック」のときでした。

このときだけは、高値ブレイクアウトしても
全くダメだったのです。

さて、この検証結果ですが、勝率も80%で
平均損益もプラスですので、良好に見えます。

だから、

「よ~し、今が買いどきだな!買ってやれ~!」

と勢いた、あなた・・・

ちょっと待って下さい。

ここで、冷静になる必要があります。

この検証結果は、トレード回数が全部で5回ですので、
偶然の可能性が否めません。

ですので、「良しっ!」と飛びついては危険ですね。

偶然性が否めないことを念頭に置いておきましょう。

ただ、そうはいっても、
日本株に良い影響があることは分かります。

少なくとも、下がるよりは上がる可能性が高いということです。

しかし、もう一つ冷静になる必要があります。

それは、この検証は、あくまでも長期保有した場合のものです。

売りルールの条件に「含み益30%以上」と設定しています。

上の検証結果には入れていませんが、
平均保持日数は「680日」でした。

ということは、該当の銘柄を買って、1年半~2年に満たないくらいは保有するということです。

だから、あくまでも長期的視点でみた場合の傾向だということです。

ちなみに、保有期間を短期にしたらどうかと思い

売りルールを、

「含み損益が10%で手仕舞い」や
「保有期間を180日未満で手仕舞い」

に変更して検証してみました。

すると、残念ですが、
成績は長期で見たときよりも、悪化する傾向にあることが分かりました。

ですので、結論はこうです。

「短期(180日以内)では、株価は、まだ不透明だが、
中期(180日以上)や長期(680日以上)で考えれば、買いのタイミングである」

いかがでしょうか?

もし、あなたがはじめの質問で

「そりゃ~、米国株が上がれば、日本株も上がるのが常だからあがるでしょ」

と思っていたならば、予想を覆す結果だったでしょう。

だから、私は人間の感覚はあてにならないと言ったのです。

もちろん、感覚があてにならないのは、
私自身も例外ではありません。

私は、それを重々承知しています。

だからこそ、私はこういった良い流れがあっても、
必ず検証をして、感覚で掴んでいる傾向が本物かどうか確認するのです。

いかがですか?

もし、あなたが今回の検証で「あれっ?感覚と違った・・・」と思ったら、
システムトレードを活用して、冷静な分析も取り入れてみるのが良いかもしれませんね。

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。