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From;西村剛
東京の自宅より、、、
「成績が1番良い売買ルールを使うこと=破産」
と言われたら、あなたはどう思うでしょうか?
「えっ?えっ?なんで???」
と思うかもしれませんよね、
それもそのはずです。
私たちシステムトレーダーは、
日々、検証結果を向上させることに励み、
1%でも成績が良くなるように必死にがんばってます。
なのに・・・
成績が1番良い売買ルールを使うことが、
なぜ「破産」につながるのか?
それは、不思議で仕方がないでしょう。
システムトレード上級者になればなるほど、
1円でも多くの利益を上げるようと、
売買ルールの改良を続けます。
「指値は、マイナス1.2%で、
移動平均線との乖離率はマイナス10.4%で・・・」
などと、細かい数字まで調整しながら、
改良を重ねるでしょう。
そして、度重なる検証をした結果、
「やった!これは最高の売買ルールだ!」
と、発見した瞬間は大喜びでしょう。
でも・・・
だからこそ、そのような場合は、
「その1番良い売買ルールを捨てる」
選択をしたほうが良いのです。
なぜ、そのよな「捨てる選択」をしなければならないか?
その理由はこうです、、、
そこには、
「カーブフィッティングの落とし穴」
がある可能性が高いからです。
カーブフィッティングをもう少し具体的に言うと、
「検証結果と実トレードとの差」に陥る可能性が高いということです。
システムトレーダーである限り、
誰もが、検証結果を良くしようと、
最適な値を見つけようとがんばります。
そして、やりこめばやりこむほど、
良い値が見つかり、ドンドン成績が良くなります。
最高ですよね。
そのような時を迎えたときは。。。
でも、往々にして、
このようなときは「カーブフィッティング」の可能性が高いのです。
そして、そのカーブフィッティングした
売買ルールを、そのまま実運用してしまい、
実運用で散々な目にあってしまうということがあるのです。
やはり、これはシステムトレーダーの性なのか、
検証を重ねるうちに、
○次々と条件式を追加する
○成績の悪い銘柄を排除するようにする
ということをしてしまいがちです。
当然のことながら、
これをすれば、検証上の成績はドンドン良くなりますからね。
ただ、まいってしまうのが、
それがカーブフィッティングだということです。
条件が細かすぎるがゆえに、
まず、そのような条件が現実的にそろうことはないだろう
という状況になってしまい、
実運用で、その売買ルールが正常に
作動することがなくなってしまうのです。
これは、システムトレードに関して、
よくある間違いなのですが、
「システムトレードは、検証結果が必ずしも
実運用の成績になるとは限らない」
です。
ただ、これを言ってしまうと、
元も子もない話になってしまいますが・・・
だからと言って、システムトレードが
全く意味がないというわけではありません。
カーブフィッティングさえ回避できれば、
限りなく検証結果に近い運用成績はでます。
だから、実際に斉藤正章さんのような人がいたり、
私たちの中から、億まで資産が増えたシステムトレーダーが
誕生しているのです。
そして、その予備軍が
今もなお、続々と控えている状況です。
だから、実際にシステムトレードは、
有効なトレード法なのです。
ただ、注意しなければならないのが、
そのカーブフィッティングです。
カーブフィッティングが起きると、
それは、検証上だけよい成績なだけで、
実際には、その結果がでないのです。
では、そのカーブフィッティングを回避するには
どうすればよいか?
そうです、その方法が、
「1番成績が良いものを採用しない」
ということなのです。
1番成績が良いものは、
条件式を追加しすぎたり、成績の悪い銘柄を排除しすぎたりと
現実的にはなかなか起きることのない、特殊な条件下でしか
通用しない売買ルールになっている可能性があります。
しかし、、、
2番目、3番目に成績が良いものは、
多少成績が見劣りするものの、
実運用に向いていることが多々あります。
ちなみに、
システムトレーダー上級者になればなるほど、
条件式をたくさん追加しているのではないのですが、
単体の売買ルールで、マルチストラテジーのような売買ルールを作るので、
非常に、細かい設定をしていることから
「これはカーブフィッティングではないか?」
と自分で自分を疑います。
だから、私や斉藤正章さんに多い質問は、
カーブフィッティングしているか?していないか?の
見分け方を教えてくださいというものです。
また、斉藤正章さんも、このカーブフィッティングには、
極限といえるほど、気を使います。
それこそ、、、
検証結果だけ見れば、
「斉藤正章さんを超える売買ルール」を作るシステムトレーダーは、
たくさんいるでしょう。
実際、そのような声をいただくことがあります。
でも、それは往々にして
カーブフィッティングの場合が多く、
私たちが、いくらそこを止めても、実運用に踏み切ってしまい、
破産とは言いませんが、大変なことになってしまう
システムトレーダーがいるのも事実です。
だから、斉藤正章さんは、
そうならないためにも、
「検証結果よりも、実運用で着実に成績が上がる売買ルール」
を選択します。
もちろん、私も同様です。
私の場合は表現が違くて
「堅牢性の高い売買ルール」
という考えをコンセプトに改良を重ねていきます。
つまり、いくら検証結果で成績が良くても、
実運用で利益が出なければ意味がないので、
とにかく「リアリスト」のごとく、実運用を重視して
売買ルールを仕上げるのです。
もし、あなたが今
実運用よりも、検証結果を重視していたら、
早めに頭をスイッチすることをおススメします。
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西村 剛
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