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From;西村剛
八丁堀の事務所より、、、
私たちシステムトレーダー以外の
個人投資家と話をしたり、
仮に、現在はシステムトレーダーで
着実に利益を上げていても、
「資産の半分をこの前の暴落で吹っ飛ばしたよ・・・」
「証券会社の営業マンに薦められた株が10分の1になっちゃったよ・・・」
という話をよく耳にします。
実際、今はシステムトレーダーの多くは、
システムトレードをはじめて
「大損がなくなった」
と、そのメリットを言います。
せっかくなので、そのとき大損とはどれくらいかと聞きますと、
人によってばらつきはありますが、
「えっ!」という金額であることは間違いありません。
もしくは、せっかく積み上げた利益を
その大損で吹き飛ばすだけでなく、
マイナスになってしまったという話も日常茶飯事です。
いずれにしても、
私たちシステムトレーダー以外では、
このようなことは日常ということでしょう。
ですが・・・
その私たちシステムトレーダーの中でも、
これに関連したことで、少々心配なことがあります。
それは、先日『2000万円の損失に我慢する勇気はあるか?』のなかで、
ドローダウンは20%以内におさめるのが良いというお話をしましたが、
「ドローダウン20%だったら耐えられると思うのですが・・・」
という言葉を、
ちらほら耳にしているということです。
実際、私のコンサルティングを受けているシステムトレーダーの中でも、
そのような話が出ています。
特に、これはシステムトレード初級者の方に多いのですが、
「前のトレード法では、20%以上の損失が当たり前なので、
それくらいであれば、全く問題ないですよ!」
ということです。
ま~、確かに・・・
冒頭の話からすれば、
20%なんてかわいく見える数字なのでしょうから、
そう思う気持ちは分かります。
ただ、ここで盲目になってしまっていることが2つあります。
だから、この考えは非常に注意なのです。
まず盲目の1つ目は・・・
「ドローダウンは更新されるもの」
ということです。
もちろん、検証は限りなく実際に近い状況で行っていますので、
他のトレード法に比べて、数値などが明確であり信ぴょう性は高いです。
しかし、、、
このドローダウンに限っては、
更新することがあるということを
しっかりと把握しておかなければなりません。
特に、これは損失ですので、
利益が検証結果よりも出れば、それは御の字ですが、
損失が検証結果よりも、
1円でも上回れば、それは「なぜ?」と驚きに変わります。
いくら検証と言っても、
それはあくまでも過去の株価データを使っての話です。
例えば、今年のようにこれまでにない株価の動きが見られれば、
多少なりとも、その検証結果が想定通りにいかないこともあります。
ですが、これまでにない動きは
そのうち戻りますので、そしたらまた検証結果のように成績が落ち着くのです。
でも、今年のようなパターンであれば、
やはり、ドローダウンが更新されてしまうことは想定されるのです。
そして、盲目の2つ目ですが・・・
「以前のトレード法の損失をしっかりと受け止めていない」
ということです。
システムトレードは着実に利益が積みあがるので、
コツコツと資産が増え、積み上げていく感覚が非常に大きいです。
ただ、他のトレード法ですと、
おそらく…の話になりますが、
一攫千金タイプのものが多いので、
一気に大金を手にしても、本当に利益を上げた感覚がなく、
それを一瞬で失っても、ギャンブラーがギャンブルに負けたときの感覚でしかないでしょう。
それこそ、パチンコなどをしない人が、
「なんで負けてるのに続けるの?」
と言いますが、本人はもう負けるという事実よりも
気分がジェットコースターのように上下することに快感を覚え、
そちらが楽しくなってしまうのです。
だから、20%の損失と言っても
それほど痛さを感じないのです。
しかし、システムトレーダーになると、
着実に利益を積み上げていきますので、
しっかりと利益を上げている感覚があります。
ですので、その利益が20%も飛んでしまう瞬間というのは、
精神的に痛いものなのです。
だからこそ、その限界であろう
20%を、私は目安にしているのです。
ただ、この20%は目安にすぎません。
そして、実際には、これ以上の数字を考慮して設定しています。
だから、仮にドローダウン20%が限度であれば、
10%を目安に売買ルールを改良すると良いでしょう。
もしくは、10%が限度であれば、
5%を目安に売買ルールを改良すると良いでしょう。
いずれの場合でも、
自分が想定するよりも、半分などそれくらいを目安に改良するのをオススメします。
特に、今年は例年にない株価の動きをしています。
だから、システムトレード上級者ほど、
損失を受けやすいときかもしれません。
そういった意味でも、ドローダウンに注目して
改良を進めるのも良いかもしれません。
利益を伸ばすのも重要ですが、
もし、同じ利益を確保できて、損失が減れば、
それだけ利益は増えますからね。
この考えも重要ですので、
ぜひ、そういった考えも取り入れながら、
さらに成績が伸びるように改良しましょう。
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西村 剛
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