1勝9敗の売買ルールの有効性は?



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From;西村剛
八丁堀の事務所より、、、

 

「1勝9敗」

突然、こんな言葉が気になり、
そういえばこんな本があったな~と思い出しました。

 

ファーストリテイリング社の柳井氏の著書です。
一時期話題になりましたので、読んだ方もいるかもしれませんね。

ざっくり言うと、この本には、
柳井氏は負けてばかりだった・・・という話が書かれていました。

たまたまフリースが当たったけど、
それまでは負け続けていた、、、

だから、周囲からどのような批判を受けようと、
挑戦し続ける、、、

というような内容だったと記憶しています。

 

それで、これはちなみにですが、
このキーワードで検索したら、FXの本ですが、こんなものが出てきました。

 

私たちのように日本株を対象にしている
システムトレーダーにとっては、全く関係のない話ですが、
偶然、このような本が出てきたので出しましたが・・・

単純に、この3つを並べると、
世の中「1勝9敗」で御の字のような風潮に見えてしまいますね。

もちろん、決してそんなことはないでしょうけど、
単純にこの字面だけ見てしまうと、

その1勝が大きければ、9敗しても良い

そんな雰囲気にも感じます。

 

あなたは、この考えに対し、どう思うでしょうか?

そして、なぜこんな話をしたかですが、
何も、突然ふってわいたように「1勝9敗」と検索したわけではありません。

 

実は、先日このようなご質問を受けました。

「システムトレードでは勝率は関係ないですよね。
合計損益が大きいか否かが重要ではないでしょうか?」

この質問を受け、「1勝9敗」ということを思い出してしまったのです。

この字面でいくと、勝率10%です。

しかし、その1勝の利益が大きいので、
それまでの9敗分の損失を一気に巻き返すような・・・

まるで9回裏2アウトの一発逆転満塁ホームランのような・・・

そんなものを連想してしまいました。

確かに、いただいたご質問の通り、
仮に勝率が1%でも、買ったときの利益が大きければ
そのような運用方法でも全く問題ありません。

 

ただ・・・
それが、統計的に見て有効か?と聞かれればそれはどうでしょうか?

これ、野球の投手に例えると分かりやすいと思います。
例えば、防御率が0点代の投手がいたとしましょう。
つまり、投げた試合は、ほぼ完封です。

しかし、この投手の勝ち星は、1勝9敗です。

さて、この投手は監督からしたら良い投手でしょうか?
それとも、好ましくない投手でしょうか?

おそらく、、、
監督や、それこそ年俸を決める球団などは、
すんなりとは、合格点は出せないでしょう。

「内容は良いけど、成績が・・・」
「成績は成績だけど、内容がいいから・・・」

などと、何か含みのある判断になってしまうでしょう。

 

もしくは、サッカーやバスケのようなものでもいいかもしれません。

10試合中、9試合はミスを連発するが、
1試合だけ、一人でサッカーなら3点、バスケなら50点取ってしまうような活躍をする。

このような選手を、あなたが監督なら使うでしょうか?

おそらく、9試合のミスを連発する印象が残りすぎて、
いくら爆発力があっても、実際に使うのは非常にリスキーでしょう。

とくに、サッカー界のストライカーは
このような話が多いですよね。

という具合に他のものでも
この1勝9敗を考えてきましたが、

 

再び、システムトレードで考えてみましょう。

いかがでしょうか?
1勝9敗の売買ルールでも、それは統計的に良いものだと考えて良いでしょうか?

 

おそらく、あのような話をしたので、
あなたは「違う」と感じるでしょう。

まさに、あなたはサッカーやバスケの監督と同じです。

ミスを連発する選手を「今度こそは、今度こそは」と
9回我慢して、1回の爆発力を待てるかということです。

仮に、勝率10%だった場合、
10回トレードしたとすると、9回負けて、1回勝つ計算です。

それで、ここで見落としてはいけないのが、
9連敗してから、1勝する場合もあるということです。

もう少し言うと、9連敗1勝、9連敗1勝を繰り返す可能があるということです。

あなたは、このような売買ルールを
継続することができるでしょうか?

きっと、継続することができる人は、
ほとんどいないでしょう。

だから、確かにご質問をいただいた通り、
利益さえ出れば、勝率は関係ない側面もあります。

 

ですが・・・

この何勝何敗ということで考えていくと、
勝率も継続できるか、できないかの目安として持っていたほうが良いのです。

 

仮に、

勝率70%の売買ルールでも、
何連敗もしてしまうことはよくありますし、
月単位で負けてしまうこともよくあります。

そうなると、
長期間で勝率70%と分かっていながらも、
短期間で負けが続き運用をストップしてしまうというのもよくあるものです。

だから、勝率が例えば30%や40%ですと、
なかなか運用しにくい部分があるでしょう。

 

ちなみに、先日私たちシステムトレーダーの中には、
案外順張り戦略が苦手な人が多いとお話ししましたが、
その要因の一つに、この勝率の問題もあります。

だから、勝率を全く重視しないというのは、
私はあまりオススメできないというのが本心です。

ただ、人によってはということがあるので、
決して断言はしません。

あれはFXの本ですが、
あのように本のタイトルになるくらいですから、
その発想の人もいるはずですからね。

 

ですが、私はあのような考えで、
システムトレードを継続するのは非常に厳しいですね。。。

ちなみに、私が考える勝率の目安は、

「60%」

です。

これくらいの勝率の売買ルールであれば、
ある程度負けが続いても、

「勝率60%あるからこのあと取り返せるはず!」

と思って運用を継続することができるでしょう。

もちろん、これは人によって全く違うと思いますが、
一つの目安にしてみるのは良いでしょう。

私たちがトレードで成功するには、
「継続」が不可欠です。

継続ができなければ、どんなに良い売買ルールをもっていても
利益を上げ続けることができません。

だから、そういった意味でも、
この勝率は、ある程度重視しなければならないということです。

もし、あなたが勝率よりも利益を重視しているのであれば、
実運用のとき、本当にこの勝率で耐えられるか?など
一度想像してみるのが良いかもしれませんね。

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。