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From；西村剛
もしも今、システムトレード以外の方法で運用していたら…
あなたは、いったいどのような銘柄を買うでしょうか？完全にシステムトレードが習慣化されてしまったあなたには、少々難解な質問かもしれません。でも、かつてシステムトレード以外の方法を使ってトレードしていたときのことを思い返し、そのときの気持ちになって考えてみましょう。
「あ～、あのとき、こんな銘柄を買ったらずいぶん利益を上げたな～」など思い返す部分があるのではないでしょうか。もしくは、反対に「あっ、あのとき天井を掴んだな…」など、今のような強い上昇トレンドのときだからこそ起きたことなどが走馬灯のように蘇るでしょう。
強い上昇トレンドで有効な戦略は？
ちなみに、私はというと…もし、システムトレードの以外の方法で、今のような強い上昇トレンドでどのような銘柄を買うかというと、指針としてこのようなことを考えます。
【｢上昇トレンドが発生している銘柄を中心にトレードする」戦略】
シンプルに、上昇トレンドが発生している銘柄に乗る戦略を採用します。つまり、そのような銘柄を買っていきます。例えば、今一番強い上昇トレンドが発生しているのが「米国ダウ指数」です。まさに上昇気流ですので、米国ダウ指数の強い上昇トレンドの恩恵を受けていきます。
今、買うべき銘柄～その.1～
具体的には、米国ダウ指数と連動するETF（上場投信）を買うでしょう。ですので、これはいわば「米国ダウ指数の順張り戦略」です。米国ダウ指数の勢いに乗り、これで利益を上げていこうと考えます。シンプルですが、ある程度の期間、上昇トレンドが続けば、上手く利益を上げることができるでしょう。
今、買うべき銘柄～その.2～
そして、この米国ダウ指数だけでなく、もちろん日本株の個別銘柄もトレードします。ただし、日本株であれば何でも良いということではなく、「強い上昇トレンドを形成している銘柄」を中心に買います。
今のように、日本株全体が上昇トレンドに入っているときというのは、投資家の多くが楽観的な状況です。そのようなときは、まさに「人気が人気を呼ぶ」ように「買いが買いを呼び」ます。特に、高値を更新した銘柄は、人気が人気を呼ぶような状況ですので、再び高値を更新する可能性が高いでしょう。
人気が人気を呼ぶ銘柄を狙え！
そこで、高値更新銘柄が、更に高値を更新するだろうということを見込んだ戦略で、トレードするでしょう。もう少し具体的に言うと、年初来高値を更新している銘柄から、業績が好調で短期的に急騰していない銘柄を中心にトレードすることで利益を上げていくでしょう。
ちなみに、資金配分は、どちらか一方に100％投入するのではなく、分散する意味でも、米国ダウ指数50％、日本株50％にするでしょう。そのように配分することで、リスク分散をしつつ、今の上昇トレンドで最大の利益を上げられるように日々血眼になって、良さそうな銘柄を探すでしょう。
これが、もし私ががシステムトレードを使わずに、今の株式市場で利益を上げる場合の買い付け方であり、戦略です。
実は、これ売買ルールのアイデア…
でも、これ…よく考えてみてください。日々熱心に勉強し、カンの良いあなたであれば、もうお気づきでしょう。そうですね、これは「売買ルールのアイデア」に応用できます。例えば、これを考えることで、私はパッとこんなことを思いました。
◯米国ダウ指数だけの順張り戦略の作成
◯順張り戦略の条件の中に、「急騰しすぎていない」という条件を入れてみてはどうか？
◯日本株全体が強い上昇トレンドだけでシグナルが発生する順張り戦略はないだろうか？
一部仮説もありますが、もしこれが検証結果で良いものがでれば、上手く売買ルールとして活用することができるでしょう。このように、システムトレード以外の方法であれば、どのような方法で利益を上げるか？と考えることで、新しいアイデアが生まれます。これは、まさに視点を変えたことから生まれる重要なことでしょう。
超合理的なトレード法
私たちシステムトレーダーは、そもそも仕事中株価を見ないことや、どの銘柄を何株、何円で、どのような注文方法で売買するかがシグナルで出てくるという、いわば「超合理的」なトレード法を実践しています。しかし、私たち以外の個人投資家は、仕事中株価を見たり、何株、何円などの前に、「どの銘柄を買うか？」ということに非常に苦労しています。しかも、銘柄が決まったあとは、今度は何株、何円で買うかで悩みます。まさに、「非合理」なトレード法を実践しています。
しかも、私たちシステムトレーダーは「超合理的」な方法で、いとも簡単に利益を積み上げていきますが、彼らは「非合理」なことをして選んだものが、高い確率で利益をもたらしてくれるとは限りません。ですので、そのような利点を日々活かして、着実に利益を積み上げている私たちシステムトレーダーは、他の方法では、どのような方法で利益を積み上げているか忘れがちです。
非合理なトレード法のアイデアでも…
でも、その方法もしっかり私たちシステムトレーダーのような合理的な方法に落とし込めば、彼らのように結果がやってみないと分からない、まさに不確実性の高い中ではなく、確実性の高い中で、トレードすることができるでしょう。特に、再現性が高いのがシステムトレードですので、上手く行けば、そのアイデアで長期的に利益を積み上げていくことが可能です。
ですので、たまには、このように私たち以外の個人投資家が、どのようにして利益を上げるのか考えて見るとよいでしょう。ちょっとしたことですが、これは大きく視点を変えることになり、新しいアイデアの源になります。私たちは、良い意味では、超合理的なシステムトレードに魅了され知識を日々入れていますが、反対に言えば、それで凝り固まっている可能性もあります。ですので、ぜひ、このような方法で、ときどき頭をほぐすと良いでしょう。
ー西村剛
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西村 剛
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