あなたもハマりやすい「2つの落とし穴」



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From;西村剛

厳密なトレード法…

システムトレードを言い換えるなら、このような言葉でも表すことができるでしょう。ただし、私たちシステムトレーダーの中で、この方法は厳密だ!と思いながらトレードをしている人も少ないでしょう。だから、あまり実感のない話かもしれませんが、実は、私たちがしているシステムトレードは、他の投資法やトレード法とくらべて、非常に厳密です。

以前、他の方法で投資やトレードをしていたあなたであれば、ぜひ振り返っていただきたいのですが、システムトレードほど、厳密ではなかったのではないでしょうか?例えば、指値何円で何株買うかなど、明確にその答えはなかったでしょう。なぜなら、そこには検証結果という厳密な結果がないからです。

厳密さが裏目に出る2つの落とし穴…

おそらく、銘柄選びまでは厳密に行っていたでしょう。ですが、買うタイミングや売るタイミングなど、それ以降の実売買で必要な情報は、システムトレードと比較して、曖昧な情報のままだったのではないでしょうか。だから、私たちシステムトレーダーは、着実に利益を積み上げることができるのですが、その一方で、厳密さが裏目に出て、落とし穴にハマってしまうことがあります。それが、、、

「目的と手段の入れ違い」と「細かい数字への囚われ」

です。

私たちシステムトレーダーにとって、検証結果は実売買するうえで、もっとも重視するものでしょう。だから、その結果にはこだわります。それこそ、1円でも利益を上げることができるように、必死に手を変え品を変えしながら、検証結果を高めていきます。

私たちがシステムトレーダーである目的は?

だから、1つの売買ルールを実運用して良いところまでもっていくのに、何百回、何千回という検証を重ねます。しかし、このときハマってしまう落とし穴があります。まず、ハマってしまう落とし穴が「目的と手段の入れ違い」です。

ここで改めて確認しますが、私たちシステムトレーダーの目的は何でしょうか?もちろん、それぞれ違うと思いますが、一つ共通するのは「利益を上げること」でしょう。これは、どのシステムトレーダーも揺るぎないと思います。では、システムトレードという手法や検証結果は、いったい何でしょうか?

手段が目的になると…

それは…「利益を上げるための手段」でしょう。そうです、これが始めの落とし穴です。検証を何百回、何千回と進めていくか、もしくは色々なスキルが身に付いてくると、ある程度検証結果が良い売買ルールを作成することができるようになります。まさに、このときは検証が楽しくて仕方がないときでしょう。

ですが…こんなとき陥りやすいのが、利益を上げることよりも、検証結果を良くすることを優先してしまうということです。当然ですが、これは本末転倒です。しかし、実際に陥ると分かりますが、本人はそんなこと全く気が付きません。だから、綺麗な資産曲線と、見栄えの良い検証結果を求めてしまうのです。その結果、仮に実運用すると、それはカーブフィッティングであることがほとんで、痛めをみるというのが常です。

次にハマる落とし穴…

そして、この目的と手段の入れ替わりに加えて起きてしまうのが、「細かい数字への囚われ」です。例えば、0.1刻みで検証する必要がないのに、少しでも結果を良くしたい一心で、そのようなことをしてしまいます。もちろん、その気持は分かるのですが、これは実運用では、それほど効果的ではありません。

これは決してシステムトレードの根本を崩す意味ではありませんが、そこまで厳密にやっても「実運用で再現ができない」というのが理由です。これは、私や斉藤正章さんがよく使う言葉ですが「誤差の範囲内」というものがあります。例えば、検証結果を比較するとき、こちらの方が1万円ドローダウンが少ない、1万円大きいなどあっても、それは誤差の範囲と見ています。

厳密すぎると柔軟性が…

あくまでも、システムトレードは天気予報と同じように、過去に起きたことは再び起きるという基本概念のもと計算しています。ですが、天気予報が外れるときがあるように、検証結果で起きたことが、実運用でも起きる保証はありません。ということは、ある程度、実際と検証結果には誤差が発生するということです。言い換えれば、その誤差を考慮して、売買ルールを作成しないと、再現性が低くなってしまうということです。

もしくは、あまりに厳密に検証しすぎると、それは現実の世界で起きる可能性が狭まり、気がつかないうちにカーブフィッティングになっている可能性も十分に考えられるのです。つまり、厳密さが、柔軟性をなくし、実売買で対応しきれなくなってしまうのです。別の表現をすれば、よく会社などの組織で起きることがですが、ルールを作り過ぎることによって、かえって動きづらくなり、何もできなくなってしまうようなものです。

このようにシステムトレードは、厳密さが裏目に出てしまい、「目的と手段の入れ違い」と「細かい数字への囚われ」の落とし穴にハマってしまうことが、よくあります。

もう一度、私たちの本当の目的を考えよう

ただし、この話は経験しないとなかなか実感がわかない部分でもあります。ですので、もしあなたが…実運用で上手くいかないことがあれば、こういった落とし穴にハマっていないか、一度振り返ると良いでしょう。もちろん、そのようなことがないように、事前に注意しておくのが最良でしょう。ただ、こればかりは、なかなか本当にハマってみないと分からない部分でもあります。

いずれにせよ、私たちシステムトレーダーの目的は「利益を上げること」です。だから、検証結果にこだわるのは良いですが、それが過度になると、売買ルールの柔軟性を失い、実運用で望まない結果を引き起こしてしまうのです。そうならないためにも、常にこのことを念頭におきならがら、売買ルールの改良に取り組むのが良いでしょう。

そして、そうすることで結果ととして、実運用で崩れにくい売買ルールが手に入り、あなたに利益という結果をもたらすでしょう。着実に利益を積み上げ続けるには、必須のことですので、ぜひ忘れないようにしておきましょう。

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。