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From；西村剛
「ビットコインはバブルか？」
最近このような見出しが雑誌やインターネットで散見されます。確かについ数ヶ月前まで数十万円だったビットコインの価格が200万円を大きく上回り、バブルの様相を呈しています。といっても、これからビットコインの話をしようとしているわけではありません。
彼らの心理状態は？
つい先日も取り上げましたが、このビットコインの動きは、私たちシステムトレーダーや、私たち以外の個人投資家…つまり株式市場に関わるトレーダーや投資家にとっては、非常に参考になる動きをしています。ただ、参考になると言っても、値動きそのものではありません。いや…値動きそのものでしょうか、厳密に言えば、その値動きから起きる「心理状態」が参考になります。
私は、日本株でもそうですが、雑誌などのメディアでどのように取り上げられるかを、その後の値動きの参考にしています。例えば、その一例として、以前「女性向けの雑誌で株式投資」の話が、たくさん取り上げられてきたら、それは天井を示す一つの情報として、私は判断しているとお伝えしたことがあります。
この「ふわふわした会話」が、まさに…
実は、今回も似たような話です。今、メディアでで「ビットコイン」「バブル」という言葉が見られます。つい先日、あるテレビ番組で、ビットコインを使って、◯円利益を上げた投資家？と言って良いか分かりませんが、投資家が特集されていました。いかにも…という感じで何ともコメントはできないですが。
でも、やはりそこでも「ここが天井か？」など、そんな話が飛び交っていました。
「今、参入すれば、間に合いますよね？」
「いや、それはやってみないと何とも…でも、今なら…」
「えっ、そうなんですか！じゃ～」
みたいな、ふわふわとした会話が繰り広げられていました。では、結局これはバブルなのか？ですが、あなたはどう考えるでしょうかと質問したいところですが、私の考えをお伝えします。
バブルは誰にも…
「そもそも、これがバブルかどうか分からないうえ、価格がここからすぐに下がるかは誰にも分からない」
ので、「分からない」というのが、私の考えです。このビットコインで話題になっている「バブル」ですが、当然のことながら株式の世界でも、よく出てくる話です。世間では、株価が急騰し、バブルか？と思われたのに、ドンドン高値を更新し、1ヶ月で株価が倍になったということはよくあります。
こんな経験ありませんか？
そして、その銘柄を偶然保有していた人は、その株価が上昇する過程で、こんなことを考えがちです。
「もう10％も上昇したからそろそろ天井じゃないか・・・」
「もう利益が50万円でたから売ってしまおう・・・」
そこで手仕舞いをしたか、それともしなかったは、運任せでしょう。でも少なくとも、ここでの心理状態は「迷い」しかありません。しかも、その迷いを切り開くのは「運」か、経験とカンと思い込みしかありません。
ですので、手仕舞いをしてしまった人であれば、その後上昇し大化け銘柄になったのを見て「あ゛～～～～～～、あのとき利益確定していなければ！」と、心の底から悔しがってしまうのです。もしかすると、システムトレーダーになる以前のあなたも、こんな経験があるかもしれません。
でも、私たちは違う…
ですが、システムトレードは、そのような心理状態を逆手に取って戦略を企てます。もしくは、そのような心理状態に、私やあなたが陥らないように売買ルールで、上手く制御します。そういった意味では、同じような銘柄に出くわした場合、私たちシステムトレーダーと、私たち以外の個人投資家では、全く状況が違うということです。
一方は、着実に利益を積み上げ…一方は、悔しいという感情にやられ…と。
この心理状態こそ戦略のヒント
このように、日頃データ分析にもとづいてトレードしている私たちシステムトレーダーにとっては、他の個人投資家やトレーダーの心理状態を知ることは、案外重要です。その心理を知ることで、逆手に取って戦略を企てることもできれば、今実践している戦略の裏付けを得ることもできます。
ですので、もしメディアなどで定番の見出しが出てきた場合、彼らの心理を探ると面白いでしょう。しかも、雑誌の見出しは、販売部数が伸びるように付けられているので、大衆がそこに興味を示しているということです。そう考えると、こういった部分こそが、私たちの戦略のアイデアかもしれませんよね。ぜひ、あなたも注目してみてください。
ー西村剛
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西村 剛
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