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From;西村剛
今、マーケット・ニュートラル戦略について研究しています。
「マーケット・ニュートラル戦略」という戦略は、なかなか耳にすることがない戦略かもしれません。実際、私もこれまで一度もお話しする機会はありませんでした。おそらく、こういった類の戦略で言えば「ロング・ショート戦略」や「アービトラージ戦略」などのほうが馴染みがあるでしょう。
マーケット・ニュートラル戦略とは?
では、このマーケット・ニュートラル戦略とは、いったいどのような戦略かというと、カンタンにいうと、このような戦略です。
【買いポジションと空売りポジションを同じ金額で同時に持つ戦略で、株式市場の上下の影響を受けにくい戦略】
より細かい部分については「マーケット・ニュートラル戦略」と、インターネットで検索するとできてきます。例えば、このようなものがありました。
http://www.daiwa-am.co.jp/guide/term/ma/maake_1.html
(『マーケット・ニュートラル / ま行 / 用語解説 / 資産形成の基礎 / 大和証券投資信託委託株式会社<』より引用)
https://gentosha-go.com/articles/-/1908
(『安定運用の代表格「マーケット・ニュートラル戦略」とは? | 富裕層向け資産防衛メディア | 幻冬舎ゴールドオンライン』より引用)
http://www.mag2.com/p/money/167946
(『マーケット・ニュートラル戦略で手堅く稼げ!ヘッジファンド運用手法の最前線 | マネーボイス』より引用)
ヘッジファンドの戦略
三者三様の内容の部分も一部ありますが、この3つをお読みいただくと、この戦略の詳細がよりイメージできるでしょう。ちなみに、その中で三者とも共通していたのは「ヘッジファンドが採用」「利益が薄い」というところでしょうか。利益が薄いという点は良いとしても、「ヘッジファンドが採用」は、少々引っかかるところでしょう。
ヘッジファンドというと、やはり運用資金が、私たち個人投資家からすれば膨大です。しかも、これらの戦略が書かれたwebページを読むと、どれもその膨大な資金量があって成立する戦略のように見受けられます。ということは、仮に私たちシステムトレーダーであり、それ以前に個人投資家である私たちは、この戦略を知っても諦めてしまうかもしれません。
ここからが重要な話…
ですが、ここからが今回あなたに一番聞いていただきたいところです。どうも、解説されたものを読むと、膨大な資金が必要のように見えますが、それは「本当」なのでしょうか?実は、そのようなこともあり、今私はシステムトレードで、このマーケット・ニュートラル戦略を実践できないか考えてみました。
すると、この戦略ですが、私たちシステムトレーダーであれば、逆張り戦略を使ったマーケット・ニュートラル戦略が有効であることが分かりました。具体的には、逆張り戦略が大量にシグナルが出る場面で、そのシグナルを買い注文しつつ、同じ金額分大型株やETFを空売りする方法です。
私たちシステムトレーダーであれば使える戦略
こうすることで、このマーケット・ニュートラル戦略が、私たちシステムトレーダーであり、個人投資家である資金量でも実践できることが分かりました。まだ研究過程ですので、もちろんすぐに実運用というところまでは至っていませんが、これをより洗練させることで、株式市場の動向に左右されず、長期にわたり安定的に利益を積み上げることができるようになるでしょう。
ちなみに、このシステムトレードで実践するマーケット・ニュートラル戦略ですが、このように逆張り戦略では有効に機能することが分かりました。ですので、ここからは戦略の幅を広げて、押し目買い戦略や、デイトレ型の戦略でも有効か、研究を進めたいと思います。
私たち独自の方法
と、、、このようにあの3つのwebページからの印象では「資金量が膨大なヘッジファンドでなければできない!自分たちにはムリ!」とまではいかないかもしれませんが、そのように感じる部分もあるでしょう。だから、多くの投資家やトレーダーは、この戦略が良さそうだと思っても、諦めてしまいます。
ですが、このようなとき重要なのは「本当にそうか?」と疑問に持つことと、「自分の状況に合わせて、その戦略を実践できないか?」と工夫することを考えることでしょう。しかも、よく考えていただきたいのが、私たちシステムトレーダーには、他の誰も持ち合わせていない私たち独自の方法である「検証」があります。
一方彼らは…
私たち以外の個人投資家は、いくらこの戦略が良さそうだと思っても、検証の方法がないので、いきなり資金投入をして、その戦略の有効性を確認するしかありません。ですが、私たちシステムトレーダーは、そんな危険を冒さなくても、まず検証をして、本当に有効かを確認できます。
また、私たち以外の個人投資家は、資金を投入しないと有効性を確認できないだけでなく、自分なりの戦略にどのようにアレンジすれば良いかも、実運用の場でしかできません。それこそ、一度資金を入れて、保有期間中に様子を見て、そのときに流動的に対応するしかないでしょう。
戦略を使っても株価に追われる
そして、そうなると次に待ち受けているのは、「株価が気になってしまって仕方がない」という状況です。せっかくヘッジファンドが使い、株式市場の上下の影響が少ない戦略なのに、自分が株式市場の上下に影響されてしまいます。これでは、まさに本末転倒でしょう。
しかし、私たちシステムトレーダーは違います。これも検証を使えば、実運用する前に、自分に合わせた戦略に改良することができます。細かい部分ももちろんそうですが、大まかな部分では、リスクはこれくらいに抑えたいという希望や、利益の希望などが事前に調整できるでしょう。しかも、彼らと違って、全く株価を気にすることなく。
See→Do→Getの原則で見ると…
このように、一見ムリだと思われる戦略で、しかも実践しようとすると、いくら良いと分かっている戦略でも、私たち以外の個人投資家は、「できない」という思考に陥ります。まさに、See→Do→Getの原則の原則で言えば、「できない」思考から始まるので、「やらない」という行動に進み、やらないので「結果は何も変わらない」か、「何も習得できない」でしょう。
一方、私たちシステムトレーダーは、検証してみないと、この戦略が本当に使えるかどうかは判断できないというのが出発点でしょう。ということは、See→Do→Getの原則で見ると、「できる」という思考から始まり、できると思うので、「検証」という行動をして、できる方法を編み出し、「利益を得る」という結果と「戦略の習得」という結果をもたらします。
どちらが長期にわたり安定的に利益を積み上げられる?
こうやって比較してみると、どちらほうが長期にわたり安定して利益を積み上げられるかは、一目瞭然でしょう。このように、同じ戦略を知っても、私たちと彼らでは、情報量が云々よりも、得られる結果が、全く違います。特に、私たちトレーダーにとっての結果は「利益」が必ず含まれます。それを考えると、私たちシステムトレーダーは、彼ら以上に長期にわたり安定的に利益を積み上げるのは当然の結果でしょう。
このように、私たちは私たちしか味わえない特権を持っています。そして、今私が研究中のマーケット・ニュートラル戦略も、まさに私たちシステムトレーダーだからできる特権です。他にも、このような話は私たちトレーダーの中にたくさんあるでしょう。ぜひ、このようなことも意識しながら、あなたもシステムトレードに日々励んでいきましょう。
ー西村剛
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