大事 キャッシュポジションの比率



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From;田村祐一

 米国株式市場が高値を更新していることで、日本株市場も徐々に回復しつつあります。しかし、不安定な状況が完全に解消されたわけではないので、依然注意は必要だと考えています。

 相場全体の方向性がうつろい、この後上昇相場にも下落相場にもなりそうな雰囲気があるタイミングでは、私は非常に気をつけていることが一点あります。

それは、「保有銘柄の含み損益の金額」でも、「新たに買い付けした銘柄の選定」でもありません。

いったい何でしょうか?

    ー 答えは、「キャッシュポジションの比率」です。

キャッシュポジションとは?

 キャッシュポジションとは、運用資金(投資元本)に対する現金の割合のことを指します。

これを私は、投資を行う上で重要視しています。特に、今のような不安定な相場状況では、「保有銘柄の含み損益の状況」よりもはるかに重要と考えています。

 私は、不安定な相場状況では、投資資金全体に対して「70%以上」がキャッシュポジションになるように、投資をコントロールしています。キャッシュポジションが70%以上なので、株式等のリスクのある投資は「30%」までしか行わないということです。

 株式投資の初心者の方によくありがちな、かつ致命的な失敗例として、このキャッシュポジションのコントロールが挙げられます。「キャッシュポジションのコントロール」とは、言い換えると「運用資金を一時的に現金として置いておくことが出来る技術」です。これが、実は非常に難しい技術なのです。

 Aさんの具体的な例

具体的な例をもとに考えて見ましょう。

 Aさんは、汗水流してコツコツと貯めた資金を元に、運用をし始めました。Aさんは運用にあたり「どんな銘柄を買ったらよいか?」「どんなタイミングで保有銘柄を手仕舞いしようか」などを考えて運用を行います。

そして、日々トレードを行う中で、利益が出たり、損失を出したりしながらも、充実したトレードライフが過ぎています。やがて、トレードに慣れてくると、ウォッチしている銘柄の数も増え、運用資金を効率よく回転させるために、レバレッジをかけたりしながら運用してきます。少しでも、現金の余りがあれば、運用資金を寝かせたままにするなんてもったいないと考え、常に運用資金は全て投資に回して運用し続けました。

 Aさんの結末は、、、

 このAさんの結末は、おそらくあなたにも想像がつくでしょう。株式市場の暴落によって、大きな損失を被り、退場を余儀なくされたのです。

 これを読むと、Aさんの大損は当たり前に感じますが、意外にも株式投資の退場例としては、1位、2位を争う失敗例です。

 投資をしていると、運用資金を現金のまま寝かせておくことを、「無駄」と感じる人が良くいますが、私は全くそう思いません。むしろ、運用資金を常にフルポジションに回している投資家ほど、恐ろしい、リスクの高い投資をしていると感じています。

 運用資金を常に投資に回していると、それだけ相場全体の動きに自分のパフォーマンスが左右されることになります。つまり、相場が上昇すれば資産は増え、下落すればそれと同じだけ減少してしまうと言うことです。言い方は悪いですが、フルポジションの運用は相場任せの運用しか出来ません。

 余談ですが、、、「投資信託」は出資金の大半をリスク資産に常に投資しなければならないルールが設定されていることから、相場任せの運用になりがちです。

行動の幅が全く異なる 

「キャッシュポジション」の比率が高いと、仮に相場が下落しても、運用資産の減少はわずかで済むでしょう。そして、相場が大暴落して、反発した初動などは、むしろ投資のチャンスとして、とっておいた現金で投資することも出来るでしょう。

 一方で、フルポジションの場合には、相場の下落にしたがって運用資産は減少し、仮に反発するときも指をくわえてみていることしか出来ません。

 「キャッシュポジション」を持っている投資家と、そうでない投資家では、相場下落時に取れる行動の幅が全く異なります。そして、心の余裕も全く違うでしょう。

 よく分散投資を行えば、相場が下落しても損失を回避できると教科書的な話をされることがありますが、それは間違いです。そもそも相場全体が下落しているときに、分散投資していても、すべての銘柄が下がっていれば、分散の意味は全く意味をなしません。

 その点、キャッシュポジションを事前に増やしておけば、相場下落による運用資産の減少を確実に軽減できます。

 このような理由から、不安定な相場状況になると、キャッシュポジションの比率を増やしたほうがよいと考えています。「キャッシュポジションの比率」のコントロールが出来るかできないかでは、運用成果に大きな違いが生じます。特に、下落相場では、それが顕著でしょう。

 もし、「運用資金をフルポジションで運用しなければいけない」と錯覚していた場合には、一度キャッシュポジションの比率について、検討しなおしてみることをオススメします。

 ー田村祐一

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