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From;西村剛
株式市場において株が上がりやすい月、下がりやすい月が存在します。
感覚的にその上がりやすい下がりやすいを把握されている方もいらっしゃるかと思いますが、システムトレードでは、過去の株価の統計データで検証することによって、より具体的に確認することが出来ます。
先日の記事「9月の相場展開は?」でご紹介したように、この9月を全銘柄を対象に過去の統計データで見ると「株が下がりやすい」傾向のある月なのですが、実は市場別で見るとまた少し傾向が異なっていることに気づくことが出来ます。
東証1部の場合、9月の勝率は48%、平均損益はマイナス0.28%なのですが、東証2部、大証、名証は勝率40%、平均損益マイナス0.5%、ジャスダック・マザーズでは勝率39%、平均損益マイナス0.6%となっており、9月は相対的に東証1部が強く、東証2部や新興市場は更に下がりやすい傾向が見られます。
ただ10月にはいると少し傾向が変わります。
10月も全体で見ると「株が下がりやすい月」で、東証1部や東証2部は平均損益がマイナスなのですが、新興市場に関しては平均損益がプラス1.6%まで回復しており、新興市場に関しては「株価が上がりやすい月」といえます。
言い換えるならば、この9月は「新興市場の底を打つタイミングを待つ月」と言えるでしょう。
マザーズ指数だけをみていると依然下落トレンドが続いていますが、個別株の値動きを見ていると、年初来高値を奪還している銘柄も多数見られており、私の感覚ではそろそろ底を打ってもおかしくはないのではないかと感じています。
こういったタイミングで準備しておきたいのが、「新興株の順張り」です。マザーズやジャスダックに上場している銘柄は、一度勢いがつくと一気に急上昇する場合があります。9月下旬から10月にかけてちょうどそのタイミングに当たるのではないかと考えており今の時点でしっかりと準備しておくことが大切でしょう。売買ルールを作る際には、こうした傾向をアイデアにして進めていきます。まだ試したことがない方は、ぜひいまのうちに検証に取り組んでみてくださいね。
―西村剛
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